鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

ー復讐のスワン②ー攻殻機動隊外伝

2018-09-13 23:38:41 | 攻殻機動隊二次創作


ー復讐のスワンー
攻殻機動隊外伝

第一話


通報により、駆けつけた元公安九課のトグサとパズは顔を見合わせ、嘆くように呟いた。

「鑑識さん。死因は?」

「電脳にウイルスが蓄積していた形跡がありましたので、ウイルスが原因の自殺かと。」

「自殺!?に、しちゃ異常だぜ。」
先にパズが口を開いた。

「だからウイルスによる電脳汚染が原因なでは?」トグサが被せて来る。

「まぁ、それもそうだな。」
パズがそう呟いた時であった。

「何時からお前たちは、そんな一般的な刑事(デカ)に成り下がった?」
聞き覚えのある声だった。
ざわつくトグサ、パズ。
その台詞(セリフ)を発した一人の女性が姿を表した。
女性には違いないが、まだ、年齢が二桁にも届かない幼女である。

「しょ、少佐か!?」

その姿に驚くトグサ、パズ。

「あたしは少佐じゃないよ。」

「公安九課の課長。荒巻モトコだよ。」

「素子ちゃん(少佐)も側に来ているよ。」

「久しぶりだな。トグサ。パズ。」

荒巻モトコのすぐ後ろに、"草薙素子"が熱光学迷彩を解除し現れた。

「パズ、トグサ。遺体をよく見てみろ。」

「仮に自殺だとして、利き腕もしくは、もう片方の腕はどうやって身体から引き離すんだ?」

そう言われてみればそうであった。
頭部、両足、片腕までは自分で外せても、もう1つの腕は身体から外せない。
この事によって、殺人事件と断定された。
殺人事件となれば、捜査一課の管轄になる。
パズとトグサはフル稼働を強いられた。

死因が電脳ウイルスによる汚染も関与している事から、電脳ウイルスに特化した九課もまた、この事件ので調査に加わる事になった。
以前に比べ、かなり規模を縮小された「公安九課」。
メンバーは課長の荒巻モトコと特殊捜査官の草薙素子だけである。
九課を再建するにあたって「力」を貸してくれる人物がいた。

それは元公安九課課長の荒巻大輔。
現国防大臣である。
公安九課解散から国防大臣に就任したのは、8代目と成る荒巻のクローンである。
そう。草薙素子もトグサもパズも8代目のクローン。
再建された公安九課ではあるが、表向きは「陸上自衛軍情報部第九分室」と長ったらしいが、いかにも公務員(役人)が好きそうな部署名である。
軍の施設である為、国防費の予算から賄われている。
最新式の義体メンテナンスをはじめ、文具品まで無償で提供されている。

そして、現段階で最大の提供された物。
それは『陸上自衛軍最新鋭:セミオート情報収集艦:レヴァイアサン』『最新鋭思考A.I搭載型戦車:ヘルハウンド』そして、『最新鋭思考A.I搭載型戦闘ヘリ:アパッチ・ロングボウ(改)』である。
最新鋭情報収集艦:は草薙素子と荒巻モトコのセーフハウスでもあり、職場でもある。


◆◆◆◆


《陸上自衛軍:洋上戦隊・最新鋭セミオート情報収集艦:レヴァイアサン》イメージ

排水量 満載:1 3,000t

全長 230.0m
全幅 28.5m

機関 CODAG方式, ウォータージェット推進(4軸)
ロールス・ロイス plc MT30 ガスタービン (36 MW/48,000 hp) 2基
フェアバンクス・モース・コルト-ピルスティク 16PA6B STC ディーゼル (6.4 MW/8,600 hp) 2基

速力
最大: 47kt(87 km/h)

乗員 15名(アンドロイド)

兵装
Mk.110 57mm連装速射砲×2基

Mk.31 GMWS 近SAM21連装発射機×1基

Mk 46 30mm機関砲×8基

各種ミッション・モジュール

艦載機
思考A.I搭載型AH-64D アパッチ・ロングボウ(改) 1機

搭載車輌 陸上自衛軍最新鋭思考戦車:ヘルハウンド10両(予備車両を含む)

他、上陸用クルーザー 1艇

C4I COMBATSS-21 戦闘情報システム

レーダー TRS-3D

3次元対空捜索レーダー

他・不明(機密事項)




【序曲へ】


「バトル・ロワイアル殺人事件」と名付けられたこの事件の容疑者の絞り込みには、さほど時間がかからなかった。

「にしても、トグサ。バトルゲームで、ここまで恨みを募らせるものなのか?」

「わからんよ。恨みをと言うより、怨みに近いような気がするよ。」

そんな会話をしている内に、容疑者の住むマンションの一室にたどり着くトグサとパズ。

容疑者宅のドアの前でトグサは愛用銃「マテバ」を上着の内側から取り出し、ドアが開く反対側へ立つ。

「代が変わっても、まだ、「マテバ」かよ。

「そっちこそ、骨董品じゃねぇか。」

「古き良き時代の代物だ。」
お互いにそう台詞(セリフ)を発した。

パズは「44オートマグナム」を取りだし、パスワードキーパネルに照準を合わせ、トリガーに指をゆっくりと滑らす。
一発の銃声が響き渡る。
パスワードキーの辺りから「ビキビキ」と火花が散り、ドアが左右に開いたり閉じたりしている。
電子ロックが破壊され、制御が効かないためだ。
トグサがドアが開いたところで、閉じないように押さえ、パズが先に容疑者の部屋へ足を運びいれた。
一歩遅れてトグサも、パズのあとに続いた。

部屋へ踏み込んだトグサとパズの目に先ず飛び込んで来たものは、薄暗い部屋の真ん中に置かれた明かりを放つ大型タブレットPCの明かりであった。
トグサはそのタブレットPCの録画を再生させた。
再生された内容は、あの殺害された被害者とのやり取りから殺害までが一部始終録画されていた。

だが、録画はそれで終わりではなく、続きがあった。

「警察の皆様。ここへたどり着きましたか。」

「でも、一足違いでしたね。」

「彼は死んで当然なのです。僕の愛する「オデット」を再起不能にまでしてしまったのだから。」

「彼は不正アクセスしてまで、私利私欲の為に、コツコツと育ててきた僕のオデットを僕は拒否したにも関わらず、再起不能になるまで何度も何度も、対戦させらた。」

「しかも、彼は僕へだけの不正アクセスではなく、ゲームサイトまでも、この事実が無かったと隠蔽した。」

「だから僕が裁き、罰を与えた。」

そこで録画された映像が終わった。

トグサとパズは背後に気配を感じた。

容疑者の少年が「ニヤリ」と笑いながら立っていたのだ。

「お疲れ様、警察の皆様。」

「僕を逮捕したところで「オデット」の復讐はこれからが本番だよ。」

「エッヘッへッへッ。」容疑者の少年は不適に笑うと、その場に倒れた。

「さて、今度こそお前には、オデット本体の居場所を吐いて貰うぞ。」
トグサは倒れた少年が偽者で"人形"だと解ると、少年の延髄辺りにある端末に自白用電脳システムを接続し尋ねた。

「オデット様の居場所か。」

「フッ。今頃、知ったところでもう手遅れだ。」

「手遅れだと?」
二人のあとをつけた素子が聞き返した。

「冥土の土産に教えてやろう。」

"人形"=ホログラフィー・生命体= ミクトランシワトルはこう語った。

「私はミクトランシワトル。オデット様の忠実なるしもべ。」

「オデット様は『魔女のロット・バルト』の魔術によって白鳥に姿を変えられてしまった。
その魔術は来世で解けるはずだった。
だが、来世でもその魔術は解ける事はなく、今日(こんにち)までに至る。」

「しかも、あれほどまでに固く誓った愛をジークフリートは何時しか忘れ去った。」

「ジークフリートを永遠に抹殺する為に、ジークフリートの末裔が住む、この世界を葬る事にしたのだ。」

「どうやらオデット様は準備が整ったようだ。」

「アッハッハッハッハッ。」

ミクトランシワトルは高々と笑いながら自爆した。
自爆の兆候を見抜いた素子が二人に伏せるように告げていた。
幸い、二人はかすり傷程度で、事なきに終えた。

「パズ。トグサ。もうそいつは、ただの脱け殻のデコットに過ぎない。」

「今から本体へダイブする。」

「本体?」

素子は返事を変えず事なく、タブレットPCに接続ダイブした。

「まさか!?」

「あらあら。見破られてしまったみたいね。」

「流石は《超ウィザード級》の実力を持つ"草薙素子"ね。」

素子がダイブするとすぐに本体である「オデット」が現れた。
そんなオデットは草薙素子が、遅かれ早かれ、現れる事を知っていたかのように、余裕綽々な態度を見せた。

「お褒め頂きありがとう。」

素子もまた、余裕を噛ます。

「余裕を見せたところで草薙素子、貴女(あなた)に勝ち目はないわ。」
オデットはネットワーク内に自分の分身とも言える「デコット」を2体、放出したのだ。

「草薙素子さんね。お手柔らかに。」

「ウフフ。」

「素子さん。生憎だけど、私には時間が無いの。」

「その二人(デコット)が貴女のお相手をするわ。」

オデットはそう言い放なすと姿を眩ました。

「逃げるのかッ!!」

姿を眩ますオデットを追おうとす素子。
だが、行く手を遮る二人のデコット。



《デコット》

デコイ+ロボットの造語。



言わば脳殻の無いサイボーグのようなもので、外部からのコントロールによって動作するため、自然に振舞うには使用者にかなりの電脳スキルが必要とされる。
タブレットPC内で激しい電脳バトルが繰り広げられているのは、外(三次元の世界)に居るパズとトグサにも分かった。
タブレットPCは激しく光を点滅し、訳のわからない単語や記号が乱列に書き込まれている。

時折、タブレットPCに端末を繋いだ素子本体が激しく揺れ、義体からは火花が散る。

「しゃくにさわるッ!!」

「此方もデコットにはデコットで対抗させて貰うッ!!」

苦戦を強いられる素子もまた、ネットワーク内に自分のデコット(電脳ポリス)を放出した。

「お前たちの相手はこの私の分身が相手する!!」

バトル当初はゲームに例えるなら、蛍光ピンクや蛍光グリーン、蛍光イエローなどと、色こそ違うが差し詰め「オセロ」と言ったどこらだろう。
カラフルな輝きが起きる度にあらゆるネットウイルス、ネット防壁が張り巡らされ、お互いの行く手を遮る。
やがてネットワーク内バトルは激化、大戦当時(第四次世界大戦)の戦場並みに拡大していった。

「やっ!!ヤバいぞ!!」

「少佐のは衣服が燃え出したぞ!」
トグサがあわててパズに指示を飛ばした。

「パズ!!少佐の端末ケーブルをタブレットPCから抜くんだ!!」

少佐の着用していた衣服はタブレットPCと素子と激しくショートしまくった事によって燃えてしまう。

幸にして、側に居たパズとトグサが機転を効かし、素子は大事に至る事は無かった。

パズとトグサは素子をセーフハウスでもある『陸上自衛軍最新鋭:セミオート情報収集艦:レヴァイアサン』送っていった。

素子は新しい義体に交換する為、義体メンテナンスルームへと足を運んだ。

素子が新しい義体へ換装する間、トグサとパズは、課長である「荒巻モトコ」の案内で、 陸上自衛軍最新鋭:セミオート情報収集艦:レヴァイアサンの内部を見て回った。



本艦は、自衛用の最低限の装備を基本として、これに加えて、任務に対応するための各種装備を柔軟に搭載することを計画している。これらの装備は、艦のC4ISRシステムを中核として連接され、システム艦として構築される。

C4ISRシステム
アメリカ軍の新しい戦闘指導原理であるネットワーク中心戦 (NCW)コンセプトに準拠して開発された本艦にとって、最重要の装備といえるのがC4ISRシステムである。
戦術情報処理システムとしては、新開発のCOMBATSS-21が搭載される。
これは、艦隊で運用されてきたイージスシステム (AWS)、艦艇自衛システム (SSDS)、AN/SQQ-89統合対潜システムを元に開発されたオープンアーキテクチャ化システムであり、本艦のほかにもズムウォルト級ミサイル駆逐艦やバーソルフ級カッターにも搭載される予定である。

また、通信システムについても、きわめて充実している。
作戦級システムとしてはGGGS-Mを搭載し、戦術データ・リンクとしては従来のリンク 11および新しいリンク 16を搭載、特殊用途のS-TADIL Jにも対応する。

また、共同交戦能力にも対応する予定である。
一方、レーダーとしては、比較的簡素なTRS-3D 3次元対空捜索レーダーを搭載する。

また、ソナーについても、近距離での機雷探知に重点が置かれており、長距離の探知は難しいものとなっている。

Mk.110 57ミリ単装速射砲
本艦は、従来の艦艇自衛システム(SSDS)に準じた自衛防空システムを搭載する。

主砲として、ユナイテッド・ディフェンス社のMk.110 57ミリ単装速射砲を前甲板に1門装備する。この砲は、高発射速度・長射程の中口径速射砲であり、優れた対空・対水上火力を提供する。なお、この砲はアメリカ沿岸警備隊のバーソルフ級カッターでも採用された。

近接防空用としては、Mk.31 GMWS(Guided Missile Weapon System)を搭載する。
これはRIM-116 RAMを使用した近接防空ミサイル・システムで、近距離において巡航ミサイルや攻撃機などの航空脅威に対処するため、SSDS搭載艦に広く配備されているものである。

また就役後、小型艦船への対応の強化のため、船体後部に30mm機関砲2基が追加された。

本艦は、最低限の自衛用装備のみを搭載して就役した。
しかし、要求される多様な任務に対応するため、各種の装備を追加搭載できるように考慮されている。
前甲板のMk.110 57ミリ単装速射砲は、必要に応じて、Mk.41 VLSと交換可能である。
これに合わせて、TRS-3Dレーダーも、AN/SPY-1K 多機能レーダーに換装できる。

また、沿岸の敵地上目標に対する対地精密射撃のため、NLOS-LSシステムの搭載が考慮されている。NLOS-LSは、アメリカ陸軍の将来型戦闘システム(Future Combat Systems, FCS)計画と共同で開発されたもので、非装甲車輌、装甲車輌、掩蔽物、その他必要に応じた目標物に対して使用される。



「で、ここが発令所だ。」

「簡単に言えばブリッジだ。」

そこには、九課でもお馴染みの女性型アンドロイドオペレーターが数名、モニターを見詰めキーボードを叩いていた。

制服が陸軍の制服に変わっただけで、その中身は変わらなかった。
当たり前といえば当たり前だ。
量産品なのだから。

この下に『C.I.Cルーム』だ。
※C.I.C

戦闘指揮所(Combat Information Center)
アメリカ陸軍防諜部隊(Counter Intelligence Corps)

通信情報制御監視装置(Centralized Information Control) - 列車無線電話や旅客案内情報処理装置(PIC)などの、各種設備の監視・制御を一元的に管理するシステム。

「そして、ここが格納庫。」

《思考A.I搭載型AH-64D アパッチ・ロングボウ(改) 》

格納庫に入ってまず、目に飛び込んできたものは、やはり 《思考A.I搭載型AH-64D アパッチ・ロングボウ(改) 》であった。

そして、次に10両並ぶ《陸軍自衛軍最新鋭思考A.I搭載型戦車:ヘルハウンド》が目に入る。

その横に小部屋がある。
この小部屋が、簡易的ではあるが義体用メンテナンスルームである。

一通り、艦=内の説明が終わり、課長のモトコとトグサ、パズたちは艦内に設置された休憩室へ足を運んだ。
休憩室の中は軍艦らしくない雰囲気で街中にあるちょっとコジャレたbarになっていた。

その他、この休憩室の壁際にはビリヤード台とダーツの台が置かれている。
おまけに休憩室のほぼ真ん中に、床から20センチメートルほど一段高く円形の台が設置され、真鍮製と思われるポールが天井まで伸びている。
リクエストがあれば、いつでも踊れるよう、2体の踊り子タイプ:アンドロイドが待機している。

時折、素子も趣味と気分転換を兼ねて、この踊り子たちとポールダンスを踊る事がある。



「二人とも助かったよ。」

「ありがとう。」

義体換装を終えた素子は二人に礼を言う。

その場に姿には目を丸くし、赤面するトグサ。

「なんだよ。トグサ。」

「私の裸体を観たのは初めてでも無いだろ!?」

「今更、恥ずかしがるな。」

「まぁ……そうだけど、隠す所は隠せよ少佐。」

「ところで話は変わるが、情報は掴めたのか?」

トグサは話題をオデットの話題に変えた。

素子は「ニコリ」と微笑む。

「苦戦を強いられ本体(オデット)は残念ながら逃したが、デコットの一体は捕獲した。」

「今から此方の端末からダイブして、本体の居場所を聞き出す。」

「本気(マジ)かよ!!」

「今、新しい義体に換装したばかりだろ。」

「大丈夫よ。私が設定したオリジナルのネットワーク空間を構成する端末だから、防壁も攻性防壁以外にも防壁迷路や身代り防壁。腐るほど有るから。」



攻性防壁
外部からの有害な情報やハッキング行為を遮断、同時に相手に攻撃するセキュリティ機能。
軍事または政府機関以外の使用は法律で禁止されている。
これにより電脳を焼かれて死亡するケースもある。



身代わり防壁
対攻性防壁のデバイス。
U字形で首の後ろにある端子につけて使用するものや、ウエストポーチに入った箱型のもの、円柱状で、その側面から伸びたケーブルにシステムを繋げて使用するもの。

この道具を通しての通信であれば、攻性防壁による攻撃を受けてもこれが身代わりになってくれるため、攻性防壁が張り巡らされた危険なシステムや、軍事機関、政府機関等にハッキングする際に使うことがある。
攻性防壁の攻撃を受けると焼けてしまうため、身代わりとして機能するのは1回限りである。
"アクティブプロテクト"とも呼ばれるものもある。



防壁迷路
システムや電脳に不正アクセスしてきたハッカー等を防壁内に取り込んでしまい、システムや電脳を守るプログラム。
ただ防壁に取り込むだけで時間稼ぎにしかならない低度な物から、かかった者に幻覚(擬似現実)を見せる高度な物まで存在する。



素子は再び、本体=オデットの居場所を聞き出す為、ネットワークダイブをした。


◆◆◆◆


【復讐の核】


「捕獲したって?」

「けど、少佐。ネットワーク内に実体化したデコットなど、不可能では?」

「あぁ。私は『ホログラフィー・生命体(ネットワーク内デコット)』と呼んでいるけどね。」

「ホログラフィー・生命体?」

「そうだ。ホログラフィー・生命体だ。
簡単に言えば、遠隔操作又は自我を持つ又は、その両方を備えたホログラムってとこかな。」

「つまり、『映像』自体に思考能力が在るって事か。」

「そう言う事だ。トグサ。」

「バックアップ頼むぞ。」

「バックアップって、俺とパズだけでか!?」

「心配するな。まもなく元、仲間のイシカワとバトーも来る。」

その言葉を聞き「ホッと」するトグサであった。

援軍であるイシカワとバトーが来る前に素子は大きな声を出し、ダイブから戻った。

「核を使うだと!?」

「穏やかじゃねぇな。少佐。」

「バトーか早かったな。イシカワも。」

「だけじゃないっスよ。」

「ボーマ、サイトーも揃ったか。」

「懐かしい挨拶は後回しだ。時間が無い。」

素子は懐かしい挨拶も無しに、作戦の説明に入った。

作戦の内容は「第四次世界大戦で9割以上が水没した旧首都:東京。現在「大東京湾」と名称が変わる。その「大東京湾」洋上に浮上したオデットの座乗する「旧戦略型原子力潜水艦:オハイオ」から発射されようとしている、戦略大陸間弾道核ミサイル発射の阻止を目標とするものであった。

バトーとサイトーにはアパッチ・ロングボウ(改)にて大東京湾へ急行するのよう素子は命じた。
イシカワとボーマには情報収集のバックアップをそして、トグサ、パズには荒巻国防大臣の所へ向かわせた。
緊急回線を使えば移動の手間が省けるのだが、盗聴やハッキングを回避する為の措置である。

素子は、移動にヘルハウンドを使わせた。
それは首相を護衛する為である。核ミサイル迎撃に成功すれば、オデットに命を狙われる確率が高いからである。

《現首相のよう子・Kaburgi・ジークフリート》

「ジークフリート」の末裔。それは現首相のよう子・Kaburgi・ジークフリートであるからだ。

素子は素子で、再びネットワーク内にダイブし、オデットを捕らえる為、新開発された「ハイパーバトルスーツ」へ着替えた。

「オペレーター。最大船速で大東京湾へ向かえ。」
素子は指示を飛ばした。

「了解。」

素子のダイブを待っていたかのように、オデットは待ち構えていた。

「草薙素子。待っていたぞ。」

「お前たちにチャンスをやろうと思ってな。」

「チャンス!?」

「あぁ。そうだチャンスだ。」

「私が乗っ取った旧式の潜水艦は、草薙素子、お前の事だから、もう気がついているであろう、戦略大陸間弾道核ミサイルの発射準備は既に整っている。」

「20基のミサイルの内、1基だけが核ミサイルだ。」

「そして、その核ミサイルの標的は首都:新浜ではない。」

「このチャンスを生かすも殺すも、お前たち次第だ。」

「さて、カウントダウンを始めるとしようかね。」

「ウフフ。」
素子を前にして、不適に笑うオデット。


第二話
つづく。




ホログラフィー(英語: Holography, ギリシア語の ὅλος (全体の) + γραφή (記録) から)は、3次元像を記録した写真(ホログラム)の製造技術のことである。ホログラフィーは情報の記録にも利用することができる。

概要

200ユーロ紙幣のホログラム
ホログラフィーは1947年にハンガリーの物理学者ガーボル・デーネシュによって発明された。彼は1971年にノーベル物理学賞を受賞しており、この発明に関する特許権も保有した。この発見はイギリスのウォリックシャー州ラグビーにあったブリティッシュ・トムソン・ヒューストン社にて電子顕微鏡を改良する研究をしていたときの思わぬ結果によるものだった。しかし、レーザーが1960年に発明されるまでは研究があまり進歩することはなかった。

最も初期のホログラムは透過型ホログラムと呼ばれる。これは、レーザー光をホログラムの裏側から照射しないと観察できなかった。

その後改良が進み、表側に白色光をあてれば観察できるレインボーホログラムが作られるようになった。レインボーホログラムは金属箔によって反射された光が像を再生する。ただし、「レインボー」の名の通り虹のようにさまざまな色の縞模様となる。クレジットカードや紙幣に見られるホログラムで偽造防止に利用されている。

ほかに白色光反射型ホログラムがある。ガブリエル・リップマンの天然色写真と原理がよく似ているため、日本ではレインボーホログラムと区別してリップマンホログラムと呼ばれる。レインボーホログラムと同様、観察者と同じ側から自然光をあてることによって再生することができる。レインボーホログラムとは異なり、金属箔の反射を利用するのではなく、ホログラムそのものの回折によって反射させる方式である。白色光反射型ホログラムの中にはフルカラーの3次元像が観察できるものがあり、実物と見分けがつかないほど精巧なものもある。

近年は、安価な固体レーザーを用いた大量生産が期待されている。以前は大きくて高価な気体レーザーがホログラフィーに必須とされたが、DVDなどにさまざまな応用がなされている安価で小さい固体レーザーでもホログラフィーの製造が可能になってきている。そのため、研究費の乏しい研究者や芸術家、熱心な愛好家でも手が出せるようになってきている。

原理
白黒の写真は光強度(単位面積あたりの光のエネルギー)が記録された点の集まりで、どの点も光強度という1つの情報しかない。カラー写真はさらに、光の三原色に相当する3つの光の波長の情報が加わる。

ホログラムでは光の電場の振幅や波長の情報だけでなくそれに位相の情報が加わる。写真では位相の情報は失われるが、ホログラムでは光の電場の振幅と位相が記録される。通常は単一波長であるが、カラーも可能である。像が再生される時にできる放射光は完全な3次元像となる点が、写真との違いである。また、写真と違い、像を反射率の違いで再生できるだけでなく、記録したホログラムを漂白することで屈折率の違いでも像を再現できる。

製造

ホログラムの記録
ホログラフィーでは、各点について、参照光を用いて光波の位相を記録する。参照光は、記録の対象となる物体を照らす物体照明光と同じ光源から来ている。物体光と参照光とは、コヒーレンス(可干渉性)をもつ。参照光と物体光の重ね合わせによる光の干渉によって干渉縞ができる。これは普通の写真フィルムと同じ撮影技術であるが、干渉縞の微細な像を記録する必要があるので、専用のフィルムを使い、除震台を使うのが一般的である(ただし、パルスレーザーを光源とする場合には除震台は必須ではない)。これらの干渉縞は、フィルム上に回折格子を形成する。

ホログラムの大量生産法として、スタンパからの転写が用いられる。金属板上に塗布された光硬化樹脂に干渉縞を露光し、離型用に硝酸銀の還元反応によって銀メッキを施し、表面に無電解ニッケルメッキ(カニゼンメッキ)を施して耐久性をもたせてから、裏面を銅の電鋳によって裏打ちする。完成したスタンパから樹脂に転写する。

再生

ホログラムの再生
一度フィルムが現像されると、参照光が再度照射されたときにフィルム上の干渉縞によって回折が起き、光強度と位相が再現された物体光ができる。光強度と位相が再現されているため像は3次元となる。観察者が動くと映し出された像は回転しているように見える。

ホログラフィーは物体光と参照光の干渉が必要となるため、コヒーレンスな光波が必要であり、記録・再生にはレーザーが使われる。レーザーが発明されるより前のホログラムは、水銀灯のような不便なコヒーレント光源を利用していた。

光のコヒーレンス長によって像の最大の深さが決まる。レーザーは通常数十センチメートルから数メートルのコヒーレンス長を持ち深い像を作ることができる。レーザーポインターはホログラフィーに利用するにはコヒーレンス長が短すぎるとされてきたが、小さなホログラムであれば作ることができる。大きなアナログホログラムはレーザーの電力が低すぎてレーザーポインターでは作ることができない。デジタルホログラフィーを利用すればこの問題に悩まされることはない。



《陸上自衛軍最新鋭思考戦車:ヘルハウンド》

全長:9.42m

全幅:3.24m

全高:2.30m

重量 約44t(全備重量)

懸架方式 油気圧式

速度:70km/h(前進・後進速度)

武装
12.7mm重機関銃M2(2基)

装甲 複合装甲(正面要部)

増加装甲(砲塔側面)

エンジン 水冷4サイクルV型8気筒ディーゼル
1,200ps/2,300rpm

乗員 1名


《思考A.I搭載型AH-64D アパッチ・ロングボウ(改) 1機》

メインローター直径:14.63m

全長:17.76m

全高:4.95m(FCR頂部まで)

回転円盤面積:168.1m

空虚重量:5,352kg

設計ミッション総重量:8,006kg

最大離陸重量:10,107kg

GE製 T700-GE-701C ターボシャフト×2

エンジン推力:1,409kW

超過禁止速度:197kt/364.8km/h

水平速度:149kt/276km/h

上昇率#541m/min

ホバリング高度限界:4,172m(地形効果内)/2,889m(地形効果外)

航続距離:490km(機内燃料のみ)/1,896km(フェリー時)

乗員:2名(前席:射撃手兼副操縦士/後席:操縦士)

固定武装
M230Aー130mmロング機関砲×1

通常武装:AGM-114ヘルファイア

対戦車ミサイル

AIM-92スティンガー空対空ミサイル

ハイドラ70ロケット弾ポッド



使用している画像はイメージです。

この物語りは架空です。攻殻機動隊の二次創作です。
物語りに登場する人物、団体、一部兵器類などは架空です。
実在の人物、団体、兵器類とは関係ありません。
※一部、『白鳥の湖』より、引用。

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