鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

二次創作ーさらば宇宙戦艦ヤマト・サイドストーリー第一話

2020-01-31 21:01:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作

二次創作
さらば宇宙戦艦ヤマト・サイドストーリー

第一話


プロトタイプ宇宙戦艦を奪取され、連邦政府内がゴタゴタする中、最新鋭護衛艦ゆうなぎのテスト航海と輸送船団護衛を兼任した古代は、帰還早々に、藤堂長官に呼ばれていた。


ー連邦政府長官室ー


「最新鋭護衛艦のテスト航海及び輸送船団の護衛の任務、ご苦労であった。」
「まぁ。掛けたまえ。」

古代は、腰から上を曲げ、一礼すると「はっ。」と短く返事をし、革ばりのソファーに腰を下ろした。

「古代。君の耳にも届いているとは思うが、プロトタイプの宇宙戦艦が何者かによって奪取された。」
「そこで君に、新たな任務に就いて貰いたい。」

「ここからは、私が話そう。」そう口を開いたのは、同席した芹沢参謀長であった。

「古代少佐。君には新たに土方中将の指揮下に入って貰いたい。」
「土方中将率いる太陽系警務艦隊旗艦「宇宙航空母艦グラーフ・ツェッペリン」に乗艦して貰いたいと思っている。」
「プロトタイプ宇宙戦艦の捜索、拿捕またはそれが叶わぬ時は、撃沈もやむを得ずである。」

「お話は解りました。」
「ですが、噂によれば奪取した者の仲間には"民間人"が含まれていると、耳にしました。」

「…古代。君の言う通り、民間人が含まれている。」
「だか、犯罪者である。」
「拿捕し、逮捕が最優先されるが、抵抗が激しければ、撃沈もやむを得ずだ。」
「その判断は土方中将に一任している。」
「君は、それに従えばいい。」
「この任務を受けるか、辞退するかを決めろ。」

「…解りました。受けます。」古代は少し、躊躇いがあったが、新しい任務を受諾した。

「うむ。話は決まった。」
「では、古代少佐。三時間後、第九宇宙港へ来たまえ。」
「そこで辞令書を渡す。以上だ。下がってよし。」

古代は腰を上げると、一礼し、連邦政府長官室をあとにした。


ー古代私邸ー


出迎える森雪との再開に笑顔を見せる進は、直ぐに新しい任務に就くを告げた。

「新しい任務!?」
「資源輸送船団の護衛じゃないの?」
婚前だが、既に一緒に暮らす雪が聞き返した。

「…すまんな。」
「藤堂長官から直々に頼まれてね。」
「すぐに戻るさ。」

「…そう。それで新しい任務って?」

「……土方校長、じゃなかった、土方艦長のお供だよ。」

「えっ!?土方さんの!?」

「ああ。そう土方さんの。」
「それより、雪、コーヒーを淹れてくれないか。」

「珈琲ね。ちょっと待ってね。」
「ミルクとお砂糖、たっぷりのお子さま珈琲、お待ちどうさま。」

「…お子さまコーヒーって、言うなよ。」進は、口を尖らせ云った。

「アハハハ。」

二人の笑い声が、二人の不安を消そうとしていた_。

「土方さんとの任務なら帰りは、解らないわね?」
「とりあえず、予備を含めて10日分の着替えを用意して置くわね。」
「洗濯はマメにね。」

「すまんな。雪。」

「何度も謝らなくても大丈夫よ。」

「すまんな。」

「ほらまた。」

「アハハハ。」


ー次元の狭間ー




「話は解りました。」
「あの古の種族の封印が解かれ、空間次元の門も開いてしまったのですね。」

「仕方ありません。わたくしの力が落ち込む時期と重なってしまったのです。」
「あなた方に罪はありません。」

「この異常な出来事に気がついてくれる事を祈るしか、ありません。」
「今のわたくしには、まだ、時間が足りません。」

「あの魔女だけは阻止せねば……」そう言うとテレサは念を集中させた。


ー火星圏・アステロイドベルトエリアー




「よし。この空間は、おあつらえ向きだな。」
奪取されたプロトタイプの宇宙戦艦は、アステロイドベルトエリアに浮遊する流星群に紛れ、その姿を隠した。

「人間よ。地球に対し、宣戦布告の時が来た。」
「実行に移せ!」
プロトタイプの宇宙戦艦内に声だけが、響き渡る。
眼を赤く光らせ、夢遊病者のように、ふらふらと動き出す奪取に関わった者たち。

「そうだ。我々は選ばれし者。」
「今こそ、地球人類に裁きの鉄槌を下ろす時!」
操られる者たちの中でも、リーダー的存在の青年が、声を大にして言った。

「誰が、地球に、連邦政府本部と防御軍司令部に同時に映像通信を強制介入出来る者は?」

「俺がやろう。ハッキングなら自信がある。」 一人の顎髭を蓄えた初老を迎えた男が名乗りを上げた。

数十秒後、連邦政府本部と防御軍司令部に、映像通信を強制介入させた。

「映像通信、繋がるぜ。」

「うむ。」

「℃#〈$_#……。我らは神に選ばれし者たち。」
「連邦政府及び防御軍に宣戦布告する。」
「我らは神に選ばれし者たち。地球を明け渡せ!」
「跪く者は命だけは助けてやる!逆らう者は死を与える!」
「我らは神に選ばれし者たち。」
「地球を明け渡せ!」


◆◆◆◆


【宇宙航空母艦グラーフ・ツェッペリン】

全長:362.5m

最大幅:66.5 m

主機
地球製量産型波動エンジン改・ギヤードタービン2基4軸

乗員
373名(パイロット:72名を含む)

兵装
40cm三連装陽電子衝撃砲×4基
10.5cm連装陽電子速射高角砲×16基
四連装ミサイルランチャー×2基
艦底亜空間魚雷発射管×4門

搭載機射出用リニアカタパルト6基
(舷側に3基づつ※但し宇宙空間(無重力での運用)を想定しての設備である。)

両舷側に管制ブリッジが聳える。
上部にはメインブリッジが聳える。

搭載機:70機
・コスモタイガーⅡ×65
(攻撃機(単座)×32雷撃機(三座)×24直掩機(副座)×6予備機×3)
・100式偵察機×2
・救命艇×2
・上陸用舟艇×1艇
※全体的には、後に完成するアンドロメダ級に艦形は似ている。


【護衛艦 ゆうなぎ】
(後のパトロール艦ゆうなぎ)

全長:190m
全幅:26.6m

主機:地球製量産型波動エンジン

武装
艦首:52Cm拡散式陽電子衝撃砲×1門

主砲20.5Cm二連装陽電子衝撃砲×3基

三連装魚雷発射管×4基

ミサイル×4門

搭載艇:脱出カプセル(内火艇)

※公式とは異なります。



第二話へ
つづく。


この物語りは、私設定が混ざった「さらば宇宙戦艦ヤマト」の二次創作です。
イスカンダルの航海後から白色彗星帝国出現までの約一年間の間のほんの僅かな隙間のオリジナルエピソードです。
使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶また、さらば宇宙戦艦ヤマトー愛の戦士たちー」等の設定資料から引用。

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