永福町発~不動産業者の“アンナコトやコンナコト”

井の頭線永福町駅の不動産業者、グリーン住建の日記です。不動産に限らず日々の出来事”アンナコトやコンナコト”をつらつらと…

デザイナーズマンション見学vol.4

2006年10月31日 20時12分04秒 | 日 記
昨日に引き続き、本日もデザイナーズマンション見学レポートをお送り致します。(昨日のレポートはコチラ→vol.3

昨日も書きましたが、今回ご紹介する物件は、集合住宅の建築家の第一人者と目されている「谷内田章夫」氏が手掛ける最新作品で、約38㎡の2層1DKと24㎡ほどの1.5層1K(ロフト付)で構成されるRC造8階建のデザイナーズマンション。

そして、2層1DKについては昨日すでにご紹介させて頂いておりますので、本日はいよいよ大注目の1.5層24㎡1Kのご紹介です。

この24㎡前後という面積は最近の新築物件ではだいぶ増えてきており、今後の一人暮らし用のスタンダードなサイズになると思われるだけに、それを建築家がどう料理するのか、という点でも期待が膨らむのに、更に1.5層構造という斬新な発想でまとめ上げた作品と伺っては、物件に向かう時点からもう否が応でも期待感が高まります。

で、実際に見学させて頂いた感想は昨日もお伝えした通り、期待を裏切らないどころかこれはヤラレタ!と素直に、そして気持ち良く脱帽してしまえる力作…いやもう名作と呼んでもいい程の物件でした。

さて、例によって前フリが長くなりました が、間取図からご紹介させて頂きます。

初めて間取図を見た時に、正直ちょっと戸惑いました。
ロフト付は分かりますが、トイレ・浴室までが上に設置されている???
そして浴室の下に収納スペース???
いったいどんな構造になっているんだ???

そう、コレこそが1.5層の正体。
言ってみれば中2階という表現になりますでしょうか。
ただし、通常の中2階ではキッチン・通路の天井が低くなり過ぎます。
そこで、通常2.4m程度の天井高を3.8m!とタップリ取って、その差1.4mの余裕により1.5層という変則的な構造を、これ以上ないと思えるほどの魅力的な空間へと変貌させていました。

では、まさにプロの建築家の仕事と言えるその作品をご覧下さい。
まずは玄関を入り、居室部分から。

やはり3.8mという天井高は、そこに巨大な空間を生み出します。
更に天井まで一面のガラス窓により視界が遮られず、面積以上の開放感を感じさせます。

大窓の手前の収納はベンチとしての機能も果たし、ウッドデッキのバルコニーとの一体感ある造りと視界の広さにより、室内に居ながらまるで眼下に広がる河川敷のすぐ脇に腰掛けているかのような錯覚を覚えます。

そして窓側から振り返り、ついに1.5層構造の全貌が明らかに。

いかがでしょうか?私はコレを見た瞬間、コトバが出ませんでした。
コレこそが一流の建築家の仕事。機能もデザインも犠牲にしないどころか見事に高次元での両立を果たしています。

天井高を上げることで、こんなにもワクワクする間取を造り出せるとは…。
空間の捉え方、使い方の非凡さを感じずにはいられません。

素材使いとしては、コンクリート、金属、木質が見事に調和し、かつ三者のどれもが不可欠の存在としてイメージ作りに貢献しています。

キッチンにしても、まさに機能美というコトバが相応しいソリッド感のある仕上がり。


浴室下の収納スペース。

こんなにスペースの有効活用ができるなんて。
この発想は今までお目に掛かれませんでした。
(注:この物件の確認申請時には、当該自治体においてはこの部分は専有面積に加算されませんでしたが、現在では加算されてしまうそうです)

続いて階段を上ってみます。
ソコにはまずロフト・スペース。

床板の金属素材も良い雰囲気、窓の外の夜景も眺められる一等地に設けられたベッド・スペースは、広々とした空間に伸びやかに突き出した樹上の家のようで、一般的なロフトに感じる窮屈さは皆無。

水廻りを見れば、ココでもシンプル=美しさの図式を実感します。

そして浴室にもまたサプライズが。

室内に面した側に設けられた窓からは、採光の確保と共に河川敷の眺望までが得られます。

浴室側の照明を落とした状態。
浴室窓の向こうに居室窓、更には多摩川までが望めます。
(撮影時は外が暗くて分かりませんが…)
なお当然ブラインドが目隠しとして付いています。

サニタリー・エリアを出て再び室内を眺めます。

自宅であることを忘れてしまうかのような眺め…
非日常を演出したデザインセンスの良さに溜め息が出ます。

また、この物件写真を撮っていて驚かされたのは、どこをどの角度で撮影してもまるでポートレートかのように絵になってしまう、というコト。

室内の各所にあるスポットライトによる間接照明は、おそらくその映え方までを計算しての配置であろうコトは想像に難くありません。
もはや居室というよりギャラリーかのようです。

世間に出回っている、いわゆる「デザイナーズ・マンション」と呼ばれているモノの中には、単に奇をてらっただけのモノや、外観だけコンクリートの打ちっ放しで間取は平凡なモノ、素材やカタチこそ目新しいものの使い勝手を平気で犠牲にしているモノ等が少なくアリマセン。

今回の物件を拝見させて頂き強く感じたコトは、建築家の哲学、魂が感じられる本物のデザイナーズ物件は、決して住み心地を犠牲にするコトなくむしろ快適さを追求した結果としての美しさを持ち、住む人の気持ちや感性までをも豊かにする、というコト。

今後、弊社で新築物件を企画させて頂く際にも非常に参考になりました。また、このような質の高い住居の供給を通して、社会へ貢献できる会社を目指したいとまで感じるほどの、実りのある見学会でした。

最後になりましたが、このような貴重な会にお声掛け頂きましたY様に、心より御礼申し上げます。

では

PS 完成前に全60戸すべて満室ってスゴ過ぎ… でも納得


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