地形学とGIS / Geomorphology & GIS

ある研究者の活動と思考の記録

1 + 1 = 3

2010-01-08 | お酒
Orvalビールおよびカナのワインに続く,特定のお酒の話です.スペインのスパークリング・ワインには,シャンパンと製法は同じで,値段が相対的に安い「カバ」があります.そのカバの中でも,コストパフォーマンスが高いと評判なのが「ウ・メス・ウ・ファン・トレス・ブリュット」です.呪文のような名前ですが,辛口のスパークリング・ワインを示す「ブリュット」の前は,スペイン語で「1 + 1 = 3」の意味だそうです.ラベルには,この間違った数式が大きく書いてあります.

先日,これを夕食時に飲んでいたら,小4の娘が数式を見て笑い始めました.一方,一緒に飲んでいたカミさんは感心していました.以前,カミさんの先輩の研究者が「1 + 1 = 2 は間違い.もっと大きくなる」と話していたそうです.共同研究からは,個人研究の総和よりも多くが生まれるという意味です. これは僕の経験からも正しいです.

一方,カミさんは先輩に「1 + 1 < 2 もあり得ますよね」と言ったそうです.ネガティブな見方ですが,これも正しい.二人の組み合わせが悪ければ,相互理解に時間を要したりするので,かえって効率が下がってしまいます.

また,厳密には「1 + 1 = 3」ではなく「1 + 1 = A(1) + A(2) + アルファ」と記すべきなのでしょう.A(i)は個人i の力量に比例するパラメータで,標準を1とします.一人でもきちんと仕事ができる人たちが良いコンビを組むと,最強になるはずです.

ところで,ワインに記されている数式はワイナリーの名前で,そのホームページには次のように記されています.

As far as the name 1 + 1 = 3 is concerned, we set ourselves the challenge to convert our business into something more than two.

仕事の中で 1 + 1 を 2 以上にしたいという願いが,名前の由来とのことなので,僕らが飲みながら話したことは適切だったようです.

One and one is two.
What am I to do, now that I'm in love with you?
(One And One Is Two / Strangers with Mike Shannon)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。