夢の追求
昨年,スーザン・ボイルが話題になりました.47歳の無職のおばさんが,一夜にして世界的なスーパースターに.この話は,とりわけ歳をとっても夢を追求している人たちに,大きな感動を与えました.
僕の身近にも,似た感動を与えてくれた人が二人います.先日,その二人と研究室のメンバーで懇談しました.
一人はアメリカ人のマイケル・グロスマン.写真の左端です.彼は間もなく60歳になりますが,6年前に南イリノイ大学の専任講師になりました.今年の4月にはテニュア(終身雇用の資格)をとり,准教授に昇進しました.彼は元々は英語教育の仕事をしていましたが,40代で地理学を学ぶためにウィスコンシン大学の大学院に入り,50歳を過ぎてから博士号をとりました.博士論文の内容は日本の河川地形と古環境で,奥さんが日本人ということもあり,日本に何度も来ています.僕は15年前から彼と交流しており,さまざまな苦労も見てきたので,彼の近年の成功をとても嬉しく思っています.アメリカの大学には定年がありません.彼は70歳くらいまで働き,退職までに教授に昇進できればと語っていました.
もう一人は中国人の林さんで,写真の左から3人目です.彼女は僕の最初の指導学生で,30代で来日し,それから大学院に入って修士号と博士号をとりました.その後は東大や産総研の任期つきの職を経験し,これまで日本に12年間滞在しました.このたび,中国の名門である浙江大学に教授として着任することになり,来月帰国します.彼女は40代半ばで大きな夢を実現しました.
お二人をこれからも応援します!
Sing with me, sing for the years.
Sing for the laughter and sing for the tears.
(Dream on / Aerosmith)