地形学とGIS / Geomorphology & GIS

ある研究者の活動と思考の記録

GISと勤務先を紹介した動画

2021-02-21 | つれづれ

僕の勤務先の東京大学・空間情報科学研究センターは、文部科学省によって共同利用・共同研究拠点に認定されており、全国の研究者と連携した活動を行うことが義務の一つになっています。共同利用・共同研究拠点の協議会は YouTube にチャンネルを持っており、各拠点とその活動を紹介する動画を順次公開しています。最近、僕が作成を担当した、GISと空間情報科学研究センターを紹介する動画が公開されました。タイトルは「すぐにわかる地理情報システム(GIS)」です。

このチャンネルでは、動画のタイトルを「すぐにわかる」で始めることが義務づけられており、中高生でも理解可能な内容を目指すことも奨励されています。拠点によっては、プロもしくはセミプロのビデオ作成者が関与したと思われる立派な動画をアップロードしていますが、僕は一人でパワーポイントとスマホのカメラを使って作成しました。ただし完全な生録りではなく、動画編集ソフトである程度いじっています。よろしかったら、ご笑覧下さい。


インドでの国際地形学会議

2016-05-12 | つれづれ

来年の11月にインド・デリーで、国際地形学会(iAG)による国際地形学会議(ICG)が開催されます。4年に1回開かれる地形学の祭典です。通常は7~9月に開かれますが、インドでは夏は暑すぎるということで11月になったようです。

数日前にウェブサイトが公開されました。僕は2005年(スペイン)、2013年(フランス)に引き続き、リモートセンシングとGISとのセッションのコンビーナになったようです。実はかなり前に仮の案が来た際には、地形に対する人為の影響のようなセッションの担当になっていましたが、変わったようです。事前に細かい相談がないのは少々異例ですが、個人的には問題ありません。共同のコンビーナはオランダの Cees Van Westen で、斜面崩壊等へのGISの応用の権威の一人です。彼とは数回会って話をしているので、こちらも問題ありません。

また、8人の招待講演者の1人になりました。以前、IAGのブラジルでの地域会議で招待講演を担当したことがありますが、本会議では初めてです。内容はこれから検討しますが、僕の一つのスタイルである、ジョークのスライドも交えて笑いをたくさんとれるものにしたいと考えています。

日本人研究者にとっては夏よりも動きにくい時期になりますが、日本人の参加者も多いと良いと思っています。


平和をシリアに

2015-08-19 | つれづれ

地理学や地球科学の研究のため、二ヶ月に一度程度のペースで海外出張をしている。一番印象に残っている国は8回訪れたシリアである。

シリアへの最初の訪問は大学院生だった1990年。考古学者と一緒にアラブ人やクルド人が住む地域に約2ヶ月滞在した。多くの知識を得たが、クルド人から聞いた弾圧の話が印象に残った。イラクのフセイン大統領が毒ガスで多数の同胞を殺害し、これを「クルドのヒロシマ・ナガサキ」と呼んでいると聞いた。奇しくもシリア滞在中にイラク軍がクウェートに侵攻し、隣国シリアでも緊張が高まった。

次の6回の訪問は1990年代の中頃に2回、2000年代の前半に4回だった。この二つの時期の間には変化があった。1990年代には僕が日本人だとわかるとシリア人は大歓迎してくれた。しかしその後、日本人と聞いても冷めた対応をとるようになった。理由は2001年の同時多発テロ以降の日本政府の対応。日本人は、「白人ではなく、第二次大戦では米国に原爆まで落とされたが、その後立ち直り、欧米に勝るとも劣らない国を築いた」といった理由で英雄視されていた。そこには「いつか我々も日本のようになれるのでは」という希望も重なっていた。しかし日本がイラクやアフガニスタンの問題で欧米と歩調を共にした。これはシリアなどのアラブ人を失望させた。

最後の訪問は2011年3月の初頭で、シリアで内乱が始まる約半月前だった。久しぶりにシリアに行けて嬉しかった。現時時間で3月11日の早朝に帰国の途についたが、その途中で東日本大震災が発生。経由地のローマで足止めとなり、予定よりも遅れて帰国した。日本は大混乱だったが、間もなくシリアの情勢も急変し、今日まで内乱が続いている。

以前は、「シリアと聞くと怖そうな印象だが実際は平和な国だ」と語っていた。アラブ人、クルド人の他にキリスト教徒も1割くらいおり、問題なく共存していた。その国が悲しい状況になった。ベトナム戦争の時、ジョン・レノンが作曲した「平和を我らに」という曲が世界中で歌われたが、僕は「平和をシリアに」と心の中で言い続けている。


クローズアップ現代に出演しました

2015-02-08 | つれづれ

木曜日に、NHKのクローズアップ現代「”地図力”が社会を変える!」に出演しました。

http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3612.html

僕はマスコミに出るタイプの研究者ではなく、かつ生放送だったので、実は裏では落ち着かなかったのですが、見た方からいただいた大半の意見が「落ち着いていたね」でした。

しかし何人かは「最初は緊張していましたね」とコメントされました。図星です。

国谷キャスターは想像通り、大変知的で、かつ優しい方でした。番組の制作者の方々にも大変お世話になりました。特に下記のページに出ている久泉さん。ハンサムなだけではなく、お人柄も素晴らしい方です。

http://www.ride-w.co.jp/sp/staffs.html

地図や地理の面白さと大切さが伝わったことを願っています。


ガザのニュース

2014-07-30 | つれづれ

毎日届くガザのニュースが実に重い。特にツイッターで得られる情報。

中東の調査を長年してきたので、シリアの状況が残念でならないのだが、ガザの状況もひどい。

僕の研究室の院生にはムスリムが二人いて、イスラエル人も一人いる。彼ら彼女らが日本で争ったりすることはないと思うが、心の中ではいろいろあるのかもと気になっている。

実は今年度、イラクのクルド人地区を調査する予定がある。少し前ならば、イラクとはいえ平和で訪問に問題がなかった場所。しかし状況が変わってきており、訪問は延期になるかも知れない。

社会情勢は時期により大きく変わるが、長い目で見れば、社会は前近代的な問題の多い状況から、徐々に理性的なものに進歩してきたと信じてきた。そして、その進歩にわずかでも貢献するような人生を送りたいと思ってきた。

しかし長年信じていたことに、疑いを持つようになってしまった。これは心に重い。

ベトナム戦争の最中に、ジョン・レノンとヨーコ・オノが世界の11都市に掲げた WAR IS OVER! のメッセージを思い出している。ベトナムが平和を取り戻したように、中東にもいつかそういう時が来ることを切に願っている。


高校生用地図帳の改訂

2013-03-02 | つれづれ

帝国書院の高校生用地図帳「新詳高等地図」に、改訂があったと通知がありました。世界の気候を示した図の中に、熱帯低気圧の名称が記されていて、オーストラリア周辺のものには「サイクロン(ウィリーウィリー)」と以前は記されていましたが、今年の4月から使われるものでは、「サイクロン」のみになったとのこと。この変更は、以前に僕と友人が書いた、オーストラリアでは熱帯低気圧をウィリーウィリーとは呼ばないという記事(概要へのリンク)を踏まえているとのことです。ありがたいです。


平和をシリアに

2012-10-13 | つれづれ

気がつけば半年以上ブログを更新せず。いつの間にかデザインも変わっていました。60日間更新しないとシンプルなものになってしまうとのこと。Gooブログ,書くのを奨励するメールも来るようになったし,盛り上げようという作戦のようです。

というわけで何か書くことにしましたが,今とても気になっているのがシリアのこと。在外研究で長期滞在していたアメリカとイギリスを除くと,僕にとって最も長くいた外国です。最後の訪問は昨年の3月初頭。内乱が生じる1週間ほど前でした。

国名は危険な感じに響くが,本当は平和な国だと授業などで語ってきました。しかし状況が全く変わってしまいました。実に悲しいです。

僕に何か出来るわけではないですが,再びシリアに平和が訪れることを願って,ツイッターで時々シリアの写真を投稿しています。そのツイートを,やはりシリア等の調査をされてきた考古学者の近藤さんがまとめてくれています。リンクは下記です。

http://togetter.com/li/327533

Ev'rybody's talkin' 'bout revolution, evolution, masturbation, flagellation, regulation, integrations, mediations, United Nations, congratulations.
All we are saying is give peace a chance.
(Give Peace A Chance / John Lennon)


地図投影法マグカップ

2011-06-11 | つれづれ

忙しくて一ヶ月以上,ブログの記事を書けませんでした。ブログを始めてから最大のブレークでした。

先日,御徒町から本郷に向かって歩いていたら,陶器屋さんの店先に出ていたマグカップに目が釘付けになりました。地図投影法のカップで,メルカトル,モルワイデ,ホモロサイン(グード)の三種類。処分品のため,1個 250円。

僕は陶器にはあまり興味がありません。もちろん,いただいた素敵なカップなどは大切に使っていますが,自分で買うとしたら,きわめて事務的に対応します。100円ショップでもOKです。

本当は,ワインを良い形の高級なグラスで飲むと美味しいのですが,こちらも安いグラスで飲んでいます。理由は,洗っているときに,手を滑らして割ったことがあるからです。割ったのが高いものだったら,とても悲しいので,それを避けるようにしています。

ともあれ見つけたマグは即買いでした。元のシリーズには他の投影法もあったのかもしれませんが,デザイン的に対照的な基本3種ですので,これで十分です。

気分に応じてどれを使うかを決めたいですが,「メルカトルな気分」とか,自分でも全然わかりません。宿題にします。

Give me some root beer.
Cold beer, root beer.
Here a mug, there a mug, everybody chug-a-lug.
(Chug-a-Lug / Beach Boys)


3月と4月の上野公園

2011-04-21 | つれづれ

僕は会議や授業のために,ときどき本郷キャンパスに行きます。その際には,徒歩で上野公園を横切ることがあります。下は,3月24日に公園を通った時の写真です。

 

駅から続く台地の上では,桜が少し開花していました。提灯も下がり,お花見の前の雰囲気でした。ただ,今年は大震災に伴う自粛ムードのため,ここで人がはしゃぐとは思えませんでした。少し寂しさを感じつつ,不忍池の方に下っていきました。

 

弁天堂の前には,意外なことに屋台が例年のように並んでいました。多くの店は準備中でしたが,確実に開店する状況でした。

 

喜多方ラーメン。被災した福島です。大震災の義援協力店という表示も出ています。これなら自粛ムードであっても,積極的に買う人がいると思いました。でも,実際に人がたくさん来るのか,まだ疑問でした。

その後の報道で,上野公園のお花見は例年よりも控えめだが,それなりに盛況と聞きました。桜が満開をやや過ぎた4月14日に,再び公園を通り,そのことを確認しました。

 

花が多く残っている木の下では,平日の昼からお花見をしていました。例年と同じです。

 

上野公園の名物,大道芸も盛り上がっていました。

 

先日見た屋台は,位置が少し変わっていましたが,ちゃんと営業していました。人通りも多く,心が安らぐ光景でした。

April come she will.
When streams are ripe and swelled with rain.
May, she will stay.
Resting in my arms again.
(April Come She Will / Simon and Garfunkel)


シリアのビザ

2011-02-25 | つれづれ

来月,中東に行く関係で,シリアのビザを入手しました.シリアはこれが8回目の訪問になりますが,しばらく行っていなかった間に,ビザの形式が変わっていました.写真の下側の,仰々しいスタンプ+印紙の形式(2003年)から,写真の上の,印刷したものの貼り付けになりました.

パスポートにアラブ圏のビザがあると,欧米に行った際に,入国審査が厳しくなる傾向があります.米国では「アラブの国で一体何をやっていたんだ」と聞かれました.英国では,パスポートが改造されていないか等,かなり長い時間チェックされました.後者は,パスポートのページが足りなくなり,後ろに追加したことも関係しています.

僕は,1年前に作った今のパスポートで,すでにレバノンに行っています.しかし,レバノンでは空港で普通の大きさのスタンプを押すだけなので,シリアのビザほどは目立ちません.今回,ついに目立つのが加わりました.

とはいえ,今のところ入国を拒否された経験はありません.「考古学調査で行った」とか,ちゃんと説明すれば大丈夫ですが,シリアのビザを見て係官が何か言うと思うと,今でもちょっと緊張します.

There's a fragile tension.
That's keeping us going.
It may not last forever.
(Fragile Tension / Depeche Mode)


更新できず...

2011-02-18 | つれづれ

このブログ,最近はなかなか更新できません.あまりに忙しく,期限が迫っている,もしくは期限が超えてしまった仕事を多量に抱えているためです.今年に入ってから,半月に1つのペースになってしまっています.

ツイッターには短い文章を時々投稿していますが,ブログを書くのは,もっと時間とエネルギーが必要なので,なかなかできません.

少し仕事が片付いたら,またブログを書く頻度を上げたいと思います.よろしく.

But I'll be back again.
(I'll Be Back / Beatles)


詐欺メール

2011-02-02 | つれづれ

僕はブログには,暗い記事は書かないポリシーなのですが,今回は情報提供も兼ねて,一つ書きます.

友人の海外研究者が持っている gmail のアドレスから,メールが来ました.スペインを旅行中に財布等を全て失った,お金を送ってくれないかという内容です.何か変とは思ったのですが,送金先の銀行のアカウントは本人の名前で,メールの文章もリアルに響いたので,恐らく本当と思いました.ただ,メールは複数の人に送付されていて,送金はもっと親しい家族などがするだろうから,僕が動く必要はないと考えました.

間もなく,その研究者の別アカウントからメールが来ました.gmail のアドレスをハックされ,勝手にメールを送信されているとのこと.事情を理解しました.ハックすれば,誰がその人と親しくメールをやりとりしているかわかります.その人に送金をお願いするのは,効果的と思われます.

ハック先が gmail というのも重要と思いました.職場等のアカウントであれば,ハックされてパスワードを変えられても,サーバの管理者に依頼して,アカウントを簡単に取り返すことができます.しかし,gmail のような場合には手続きが面倒でしょう.

この話をツイッターで流したところ,酷似したメールの前例を知っている方がいました.国もスペインとのこと.どうやら,繰り返しやっている悪人がいるようです.

届いたメールを下に掲載します.友人の名前とアカウント名は,XXXX,YYYYに変えました.なお,X-IPを検索してみたところ,発信元はスペインではなくアメリカでした.これでインチキがわかります.

Date: Sun, 30 Jan 2011 21:23:42 -0800 (PST)
From: XXXX
Reply-To: YYYY@gmail.com
Subject: Emergency Request (Response Needed Please)
To: undisclosed recipients: ;
MIME-Version: 1.0
Content-Type: multipart/alternative; boundary="0-539803562-1296451422=:61405"
X-IP: 98.139.91.210
X-FROM-DOMAIN: gmail.com
X-FROM-EMAIL: YYYY@gmail.com

Hello,

I hope everything is fine?. I'm so sorry I did not inform you about my trip to Spain; it was urgent and personal. Presently, I will be glad if I could confide in you and I want this issue to be confidential between You and I because I don't want people to get worried about my situation. I'm in Valencia (Spain) to complete a project, but am having some difficulties. It has been a very sad moment for me over here and my present situation is very hard for me to explain.

I lost my belongings including wallet, mobile phone and some valuables on my way to the hotel. I am sending you this e-mail from the city Library (and I only have 15mins in every 2hours to access my email from here), I had to block my account and my bank cards immediately the incident happened., I am facing a hard time here because i have no money on me to clear my Hotel bill and other expenses. Please I will like you to assist me with a loan of 2,600 Euro ($3,700 USD) or any amount you could afford to sort-out my hotel bills first and to get myself back home. I have reported the case to the embassy here and they are going through the necessary procedures but I will appreciate whatever you can afford to assist me with and I'll refund you the money as soon as I return. You can locate a western union outlet (www.westernunion.com, click on find an agent) and complete transfer from there. The details below will be needed for the transfer at any western union office/outlet for fast transfer.

Name:     XXXX
Address:  Avenida Cortes Valencianas 52, 46015 Valencia, Spain

You will have to email me the money transfer control number [MTCN],The sender full name,The exact amount sent on the receipt after you made the transfer.

Thanks for your kindness. Please get back to me via email as soon as you can.My access to the internet is very limited.So i will appreciated if you can just send me the transfer details in your response.

Many Thanks in Advance.

Prof. XXXX


研究室と外国人

2010-12-31 | つれづれ

客員教授として四ヶ月間研究室に滞在した米コロンビア大学のコリン・スターク(C. Stark)氏が,本日で職務を終えて帰国します.少し前に行われたアメリカ地球物理学会の大会では,コリン,早川さん,僕を含む連名で,山地の地形計測に関する発表を行いました.コリンは日本や台湾に頻繁に来ており,2月には再び会うことになりそうです.

写真にはコリン(右端)とともに,先月末に研究室を訪問してくれたイリノイ大学のゲイリー・パーカー(G. Parker)氏,ポスドクの近藤さん,および僕が写っています.柏の葉キャンパス駅前のららぽーとで,夕飯を食べたときのものです.ゲイリーは著名な河川地形学者で,日本の高校を卒業しているため,日本語がとても堪能です.

研究室には外国人が頻繁に出入りしてほしいと思っています.もちろん日本人の出入りも大歓迎ですが,外国人との交流を,自分の特色として活かしたいと思っています.

来年は2月中旬から3月末にかけて,オリバー・コラップ(O. Korup)氏が滞在予定です.また,新年度に研究室に新たに加わる学生やポスドクは,外国人の方が多そうです.

では皆様,良いお年を.

Come on baby.
Do you do more than dance?
(Hot Blooded / Foreigner)


発表とリアクション

2010-12-12 | つれづれ

最近恒例の,ちょっと遅れた事後報告です.

11/27(土)に京都で開催された,第二回GISランドスライド研究会に参加しました.地すべり,斜面崩壊,GISに関する発表が多数行われました.防災科学技術研究所,京大防災研究所などの共催で,50名ほどが参加しました.

僕は研究会の前半で発表しました.タイトルは「日本の地形発達史研究とランドスライド」.日本では斜面崩壊などのランドスライドが活発であるにも関わらず,地形発達史の研究では地殻変動や氷河・周氷河作用の影響のみが注目された時期がありました.その結果,ランドスライドと地形発達を結びつけた研究が遅れました.この件についてレビューしました.若い研究者が,勉強になりましたと言ってくれたのが嬉しかったです.

12/6(月)には国土交通大学校で講義をしました.昨年に引き続き,GISを用いた地形解析について話をしました.講義中は異様なくらい静かで,どうなることかと思いましたが,その後で質問が5件ほど出てホッとしました.

12/9(木)にはインターネットのユーストリーム配信で,シリアの考古遺跡の調査について話をしました.考古学の若手である近藤さんと阿児さんの企画による「友引ナイト」への出演でした.僕はテレビに出るような研究者ではないので,不思議な感じでしたが,小学校の時に放送部だったこともあり,楽しむことができました.こちらも終了後,ツイッターで面白かったと言ってもらえたのが嬉しかったです.

人前で話すことは嫌いではなく,仕事でもあるので何度もやっているのですが,聴衆が面白く感じているのかが気になります.それは,未だに発表に強い自信を持てないことを反映しています.恐らく,強い自信は一生持てないでしょう.

最近は忙しく,不完全な準備で発表することが増えてきてしまったと感じていますが,やはり良い発表をすることを諦めてはいけないと思っています.

And you need a little confidence to pull you through.
(Body and Soul / Rick Astley)



ハンドル名

2010-08-05 | つれづれ
僕のハンドル名はOGU.名字Oguchiに由来する.このブログでもコメントで使っているが,チャットや掲示板の時代からなので,もう10年以上になる.

このハンドル名について新たな発見をした.AGU,EGU,IGU,JGUと同系列だ! 同業者以外の方のために記すと,AGUは米国地球物理学連合,EGUは欧州地球科学連合,IGUは国際地理学連合,JGUは日本地形学連合である. そこで「*GU」を検索してみたところ,いろいろ出てきた.地球物理学連合は,AGUの他にもカナダ(CGU),ギリシャ(HGU,H=Hellenic),ミシガン州(MGU)があった.大学の略称も多く,イスラエルのベン=グリオン大(BGU),関西学院大学(KGU),東京学芸大学(TGU)など.他には「ゴルフ連合」(Golf Union)が複数あった.イギリス女子(LGU,L=Ladies),クインーズランド(QGU),スコットランド(SGU)など.なお,JGUは,日本地形学連合とともに,日本ゲートボール連合でも使われている.

OGUは,いくつかの大学でOrganic Geochemistry Unitの略称として使われていた.上の画像は,ブリストル大学にあるOGUのホームページからとったもので,5つの画像の組み合わせが面白い.

ともあれ,由緒正しい団体と似たOGUの名前で,いろいろ私的なことを書いてきたことになる.ちょっとまずかったか? でも,僕のOGUは学術団体などではなく,「おじさん,頑張れ,上を向け」の略語だと思っている.

Ue wo muite arukou.
(Sukiyaki / Kyu Sakamoto)