哲学的な何か、あと心の病とか

『人生とは何か、考えるほどにわからない。というのは実は正確ではない。わからないということが、わかるのである。』池田晶子

チンパンジーとボノボ

2014年10月16日 | 哲学・心の病
チンパンジーは仲間を殺す。
他の動物ではほとんどなく、人間にもっとも近い動物だと言う研究者もいるらしい。

その点、ボノボは仲間との争いもなく平和な社会を築いている。

何がその違いを産み出しているのだろうか?

その原因は、メスとの交尾と食料のようだ。

まずはメスとの交尾だが、チンパンジーはメスの発情回数が少なく発情期間も短いので、オス同士がメスとの交尾で争う。

一方、ボノボのメスは常時見せかけの発情をしておりオスはいつでもメスと交尾することができるので、チンパンジーのようにオス同士がメスとの交尾で争うことがない。

次に食料だが、チンパンジーは食料が乏しい地域に生息しているので、群れ同士の争いが絶えない。
だから、力のあるオスが主導する社会を作っている。

一方、ボノボは食料が豊富な地域に生息しているので、群れ同士の争いがほとんどない。
だから、力のあるオスが主導する必要性がなく、メスが主導する社会を作っている。
それにつけ加えて、同じ群れのなかで食料で争う必要のないボノボのメス同士の結束は強く、ボノボのメスは結託して常時見せかけの発情をすることにしたらしい。

大雑把に言ってどちらの社会が良いかと言うと、ボノボのような社会の方が良いと言う人が多いだろう。
が、しかし、チンパンジーも食料が豊富な地域へ移住すれば、ボノボのような社会を作るのではないか?
何かしらの理由で食料が乏しい地域に生息せざるを得ないチンパンジーは、その環境にもっとも適応した(できるだけ多くの子孫を残す)社会を作ったがゆえに、仲間同士が争い殺すこともあるのではないか?

私は、チンパンジーとボノボの違いに「戦争」や「殺人」の原因を垣間見た気がしているが、どうだろうか?

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