哲学的な何か、あと心の病とか

『人生とは何か、考えるほどにわからない。というのは実は正確ではない。わからないということが、わかるのである。』池田晶子

続・STAP細胞問題

2014年06月23日 | 哲学・心の病
彼女のメンタリティについて、精神科医の香山リカさんは「自己愛性パーソナリティ」の可能性を、精神科医の熊木徹夫さんは「演技性パーソナリティ」 の可能性を指摘してますが、町沢静夫さんは「小保方さんの記者会見を見る限り、謝るべき所では謝っているし、人格(パーソナリティ)障害的な部分は見あたらない」といい、香山リカさんも「パーソナリティ障害」とはいっていないようです。

ですが、同じ記者会見を見た精神科医の片田珠美さんは、「小保方さんは空想虚言症ではないか」としています。

『「空想虚言症」は病気というよりは、むしろ癖というか性格傾向であって、自分を実際以上に大きく見せかけて注目や称賛を浴びたい、つまり自己顕示欲の強いタイプに多い。
最初に割烹着で登場したときも、涙の記者会見のときも、小保方氏の自己演出力には舌を巻いたが、これは強い自己顕示欲ゆえだろう。
小保方氏が「空想虚言症」である可能性を私が指摘したのは、「STAP細胞はあります」「200回以上作製に成功している」などと主張しながら、明白な新証拠の提出がなく、再現性も確認されていないからである。
「空想虚言症」の方は思いこみが強く、空想と現実の区別がつかなくなっており、自分の願望を投影した空想を細部にまでわたって、いかにも本当らしく物語る。』 片田珠美


「自己愛性パーソナリティ障害」とは、DSM‐Ⅳの診断基準によると以下の通りとなります。

『誇大性(空想または行動における)賞賛されたいという欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。

以下のうち、5つ(またはそれ以上)で示される。

1. 自己の重要性に関する誇大な感覚。自分の業績や才能を誇張する。
2. 限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。
3. 自分が特別であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人(権威的な機関)にしか理解されない、または関係があるべきだと信じている。
4. 過剰な賞賛を求める。
5. 特権意識、つまり特別有利な取り計らい、または自分の期待に自動的に従うことを理由なく期待する。
6. 対人関係で相手を不当に利用する、つまり、自分自身の目的を達成するために他人を利用する。
7. 共感の欠如。他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない。
8. しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む。
9. 尊大で傲慢な行動、または態度。』


「演技性パーソナリティ障害」とは、DSM‐Ⅳの診断基準によると以下の通りとなります。

『過度に情緒的で、度を越して人の注意を引こうとする行動の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。

以下のうち5つ(またはそれ以上)で診断される。

1. 自分が注目の的になっていない状況では楽しくない。
2. 他者との交流は、しばしば不適切なほどに性的に誘惑的な、または、挑発的な行動によって特徴づけられる。
3. 浅薄ですばやく変化する感情表出を示す。
4. 自分への関心を引くために絶えず身体的外見を用いる。
5. 過度に印象的だが内容のない話し方をする。
6. 自己演技化、芝居がかった態度、誇張した感情表現を示す。
7. 被暗示的、つまり他人または環境の影響を受けやすい。
8. 対人関係を実際以上に親密なものとみなす。』


「空想虚言症」とは、以下の通りとなります。

『自分の空想や妄想で思い描いたことが、あたかも本当のことのように錯覚し、やがて嘘を真実だと思い込む。

実際には起こっていない架空の事柄を事実のように活発に物語り、それらしく振る舞っている内に本人自身も真実であると信じ込んでしまう。』

『「空想虚言症」と「演技性パーソナリティ」の明確な違いは、嘘を自覚しているかどうかで、前者は嘘の自覚がなく、後者は嘘の自覚がある。
「空想虚言症」は、嘘の自覚がない「演技性パーソナリティ」といえる。』


【私の見立て】

前回の記事は、記者会見を観たときの私の直感と、その後の報道の断片をもとに、彼女は「何かしらの人格障害」で「うつ病」も併発しているのではないかということを念頭に置いて書いたものだったたので、あのよう記事となりましたが、改めてネットなどで調べて自分なりに彼女のことを見立ててみたら、彼女は「空想虚言症」で、いつの日からかわかりませんが「うつ病」も併発しているのでないかと思います。

ただし、もしかしたら「うつ病」も彼女の演技かもしれませんし、間接的な情報をもとに判断するしかありませんので、推測の域を出ず断定することができないのは、いうまでもありません。