エメラルドの瑕疵

旧 『楽母の人見知り日記』です。 毎日更新しています。気候の良い時期は地元(京都)の寺社散策に励みます。

白蓮れんれん

2014-08-05 07:52:50 | 
林 真理子 著  集英社文庫  2014年6月23日 第9刷

白蓮や九条武子の事は、うっすら聞いたことのある程度で、実際のところほとんど知らない人でした。

朝ドラの『花子とアン』を見なければ読まなかったであろうこの本。

明治から昭和にかけて生きた人なんですね。昭和42年没って、割合最近ぽく思うのは私も昭和世代だから?

ドラマだと仲間由紀恵さんが、不幸を一身に背負っているような気がするんだけれど、本を読む限りでは白蓮、というか子(あきこ)は、もっとしたたかに生きたように感じられました。
華族にして当時の天皇の従姉妹。

生母の出がよくなかったことで、彼女の運命はすでに決定されていたとも言えますが、多分、あの当時だから今以上に大変だったんだろうな、程度にしか想像が膨らまない。
父親ほど歳の離れた九州の炭鉱王に嫁ぐ時には、それでももう少し彼女なりの夢や希望があったのではないか?

ああ、でも、「金襴緞子の帯締めながら 花嫁御寮は なぜ泣くのだろう」という歌は彼女の輿入れの時のものだともいわれるから、もともと意に沿わない結婚であったことは確かなんでしょうね。

でも、ドラマを見ていても感じたんだけれど、夫となった人は、不器用で無学で荒くれの九州男にしても、本当は彼女のことを大切に大切に思っていたのではないかと思う。 ただ、あの時代の九州男児、そうそう路線変更はできなかったと思えるんですけど。。。


抑えつけられていたエネルギーの反発っていうのが強いものだというのは想像に難くない。
嫁いだ先でいろいろ複雑な人間関係がごちゃごちゃに絡んでいたとしても、、、本を読む限りでは彼女は贅沢な暮しも出来ていたんだし、もっとうまく立ち回る方法もあったんじゃないかなぁ??
私なんか、とうに純粋さを失っているので、お金に不自由なく贅沢三昧できるのなら、夫が少々(女に)だらしなくても割り切るなぁ、、、なんて思う(笑)

いや、恋の力は、すべてに勝る??

もうね、私からすると、とんでもなくタフな女だなと思う(笑)
姦通罪のあった当時、9歳も年下の男との逢瀬の段取りをつけて、なんだかんだと実行するのなんか、精神的にタフでないと無理なんじゃないかなぁ。

結局、同じような境遇で、同じように不倫をしていた九条武子は、白蓮のスキャンダルで足がすくんだのか、駆け落ちなどしなかった。

数年前、過激だというので話題になった昼ドラの『真珠夫人』が、この白蓮の事をもとに書かれた小説だったというのも初めて知りました。
うわぁ。。。 こっちも読みたい(笑)

コメント (7)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« いやいや(笑) | トップ | グリーンカーテン »

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます (楽母)
2014-08-06 07:53:52
ゆっき~さん
以前、母に「あんたは15分ぐらいゆっくりしてられないのか」と言われたことがありますが、今でも同じで(苦笑)特に朝のドラマの時間帯は15分でも貴重で、じっくり腰を据えて見てないので、突っ込むまで至ってないというのが本当です。 

エーさん
私も名前ぐらいしか分かりませんでした。
ドラマを見ているかぎりでは、与謝野晶子っぽい情熱的な歌を詠んでいるって感じですね。
返信する
こんばんは。 (エー)
2014-08-06 00:08:55
名前ぐらいは知っていたけれど・・・。
実際に、どういう歌を詠んでいたのかってことまでは知りませんでした。。。
当時、三大美女と言われるほどの美貌の持ち主だったそうですね?!
ドラマは、あくまでドラマとして観ていますが、炭鉱王の懐の深さがわからないなんて・・・。
もったいないこと!!
返信する
こんばんは (ゆっき~)
2014-08-05 21:14:49
最近のドラマの展開は突っ込みどころが多すぎて実際とかけ離れるというのはモデルがあるドラマは微妙です。
返信する
お返事です (楽母)
2014-08-05 16:31:49
kuraraさん
多分ね、人はないものねだりするんですよ(笑)
なので、私はお金がほしい。
なんちゃて。
ただいつも思うのは、全部は揃わないってことかな。
美人で高貴な生まれで、歌の才能もあって、そのうえ私生活も愛にあふれて恵まれる、なんてことあるんでしょうか?
亡くなった亡国の美しいお妃さまを思い出しますわ。

kettyさん
吉田剛太郎さんが素敵だっていうんで、出番を急きょ増やしたとききましたが、今朝のがそうなんでしょうかね。 MOZUの時は、ほんと極悪非道な人だったんですが(笑)
九州で公開されている伊藤家・・・というか大邸宅に人がどっと集まっているらしいですね。
白蓮のために贅を尽くしたお宅にした、とも聞きます。
ドラマであった通り、いきり立つ家の者を抑えて、白蓮のことは今後一切口にするな、って言ったんですね。
なかなかの人物だと思います。
ジムもね、お休み多くてどうしたのかと思ったら、みんなお孫ちゃんのお世話だって(笑)
大変ですね。

ポンチちゃん
好みはあるけれど、当時の基準だとすごい美人だったんでしょうね。 夢二の描く女性みたい。
来週のあらすじ、知ってるのね?
返信する
暑い (ポンチ姫)
2014-08-05 15:23:23
すっごい美人だったんだって(^_-)-☆朝ドラ最近面白いです(。-_-。)が、来週は、可哀想だね
返信する
おはようございます (ketty)
2014-08-05 09:00:25
初版は20年位前に出されたのですね。
マリコさん40歳そこそこ? 
この人、エッセイもたくさん出してるけど(ちょい、自慢話多い?)、ちゃんとした物語の方が読み応えあって好きです。
白蓮れんれんは発売後すぐに一度読みましたが、
朝ドラ見て、先日再読・・・忘れてる事多かったなあ。

ドラマの吉田剛太郎さんが恰好良くて、良い人に描かれてるので、白蓮達が我儘に見えちゃうなあ・・(笑)
実際の伊藤さんも、写真で見たら、裸一貫のし上がりに見えず紳士ですね。
白蓮は80歳位まで長生きしたようで、幸せだったようですね。 凡人の何倍もの波瀾万丈人生か・・・。

東京から長女と孫(3歳11ヶ月)が来てて、ばあば業フル稼働です(汗) 明日プールに連れて行こう。
返信する
おはようございます。 (kurara)
2014-08-05 08:47:26
人って複雑ですよね。
見る方向によって色んな風に見れるし、
感じ方は人それぞれでいいんじゃないですか?
真実は本人にしか分からないし、もしかしたら本人にも分からないのかも・・・

>お金に不自由なく贅沢三昧できるのなら、夫が少々(女に)だらしなくても割り切るなぁ
この所には異議ありですが(笑)
私は少々貧乏しても、自分らしく生きたいかな~
返信する

コメントを投稿