司書教諭日誌

福島県の公立小学校勤務。小規模校勤務ですが、司書教諭に任命されました。
日々の取り組みや学級指導を綴るブログです。

備忘録代わりに

2011-08-30 22:15:56 | その他
このところブログの更新をさぼっていたので、いろいろ取りこぼしがあります。
備忘録代わりに書かせてもらいます。

*「この本読んで!」秋号に、ボランティアの取材記事を載せていただきました。

 お話会の雑誌ですし、JPICアドバイザーのUさんの記事かと思っていたのですが
 思っていたより私の発言なども載っていて驚きました。
 このときボランティアに同行してくださった編集部の方々は、
 雨の中、荷物運びなどを率先して行ってくださったり
 避難所の子どもたちともいっしょに遊んでくださったりして、
 なんてマメなんだろうと感心させられました。


* 来年の学図研大会を開く予定のホテルに打ち合わせと下見に行ってきました。

 ロビーに入ると目に飛び込んでくるのが、一面の緑!
 野趣のある中庭の風景に目を奪われました。
 素敵なホテルですよ。ご飯も充実しています。
 ホテルという舞台を生かしてできることはないかなどと、
 いっしょに行ったKさんと話し合いました。

 風評被害で一時期は客が全くいなかったホテルですが、
 土曜日ということもあり、お客さんも何組か見られました。
 ごく少しですが、お客さんも戻ってきたようで、嬉しくなりました。


* 全国から送っていただいた本の受け入れ装備が終わり、
  今、図書委員にディスプレイしてもらっています。
  子ども文庫がずらっと並んで、壮観です。
  子どもたちは、貸し出し開始日を首を長くして待っています。
  

* 同僚の配偶者がいわきの学校に勤めています。
  となりの学校は津波で流され、その学校は避難区域になったため
  両方とも、4月から近くの学校に丸ごと避難しているそうです。
  そこにSLAからの本整理ボランティアが入ったそうです。
  「無料で本を届けて、整理もしてくれたんだって。すごいねえ!」
  と、同僚も感心していました。
  本当に、ありがたいです・・・!


*「オレは被災者だぞ」「うちは被災者なんですけど」

 最近、こういう手合いの発言をあちこちで聞くようになってきました。
 (うちの学校とは限りません)
 たとえば、転校してきた子どもが学用品を持ってこなかったので尋ねたら
 「オレは被災者だから持ってないもん!」
 と、開き直るような、「だから寄越せ」というような態度だったとか。

 学級費を集金するため袋を渡したら、保護者が
 「うちは被災者なんですけど、払わなきゃならないんですか!?」
 とクレームを寄越したとか。
 うちの学校は、被災者からも学級費は集金することにしています。
 ただ、教材費(テストやドリルなど)は市が代わりに払います。

 もちろん、こういう被災者ばかりではありません。
 
 
 
  


読書カード

2011-08-30 22:06:35 | 学級
2年生の国語で、「お話の国のお友だち」という単元があります。
絵本や物語の登場人物を紹介しようというものです。

「登場人物」にターゲットを絞って、
さらに、どんな人物か表現させることで特性を絞って紹介させようという学習です。
たとえば「ゆうきのあるふらいぱんじいさん」「わすれんぼうのアーサー」など。

「さっちゃんのまほうのて」を選んだ子は、最初、「おままごとが好きなさっちゃん」と書いていました。
たしかにままごとは好きなようですが、この本のテーマを考えると、それでいいのかなと思い、
「さっちゃんが好きなのはままごとだけかな?」などと問いかけてみました。
その子はあまりよく考えて書いたものではなかったらしく、やりとりをしながら考えさせたところ
最終的には「おかあさんになりたいさっちゃん」になりました。

「どんな人物か」
「人物がしたこと」
「自分の感想」
この3点でカードを書きます。
かなりシステマチックになっているなあと思いました。

新学期

2011-08-25 22:13:40 | 学級
今日から2学期が始まりました。
例年と違うのは、着任式があったことです。
また同じテレビ局が取材に来て、始業式の最中に体育館の入口で「今年は震災の影響で教職員の人事異動が8月になり、○○小学校では新しい先生たちが・・・」などと何度もテイクしていました。
うちは校長が変わり、3つのクラスでは担任が変わりました。

午後から3時間に及ぶ職員会議をこなし(前例のない、体育館で行う運動会の方案検討に時間がかかったのです)
夜に、クラスの子どもたちが夏休みに書いてきた読書ノートを読みました。
いやはや・・・楽しいひとときでした!

「楽しい」というと語弊があるやもしれませんが、
子どもたちの読書ノートをじっくり読んでコメントをつけるのは
子どもたちが読書から何を知り、何を思い、どんな経験をしたのかが垣間見られて、
対話するときのような楽しさがありました。

2年生のクラスの子どもたちは、文字中心の本をだいぶ「読める」ようになってきています。
本の世界に入って、主人公といっしょに物語の世界を楽しむことができている・・・!!
「ねずみくんといっしょにお話の中でたびをしましたね。
 本の中のたびは、たのしかったですか?」
嬉しい発見でした。

先日、保育所で2歳の女の子に絵本を何冊か読んだのですが、
うちの2年生にとっても、本から得るものはその子と合い通じるものがあります。
この子たちにとって、読書は娯楽ではなく、まさに栄養であり、養分なのだなあと感じました。

クラスでは、今日から「空をとんだポチ」の5分間読み聞かせ劇場も始めました。
毎日5分間のミニ帯番組です。



読書調査2011

2011-08-24 22:38:03 | 司書教諭日誌
2~6年を対象に、7月に実施した読書調査の結果をA4両面にまとめ、印刷しました。

「読書は好きですか?」と質問して、学図研の大会で「その質問はいただけない」と言われた、例年のアンケート調査です。
(来年度から変えます)

今年は、読書冊数が少し伸び、高学年の読書離れが少し食い止められたかな、という感じです。
2年生から6年生まで、「自分が好きだと思う本をのびのびと楽しんでる」という印象を受けました。

2年生は、他のクラスが絵本一辺倒なのに対し、うちのクラスは文字中心の物語へ移行しつつあります。
働きかけも大切なようです。

3年生は、読んだ本の中に絵本のタイトルがかなり挙がっていました。

4年生くらいになると、各々の趣味や読書嗜好が定まり、そのジャンルの本を集中して読むようになります。

5・6年生は、もう趣味の読書全開です。
ライトノベルに行くもの、ファンタジーに行くもの、大人の世界に興味を持つもの・・・
「謎解きはディナーのあとで」や「もしドラ」なども読んでいるようです。

推薦図書に入れた八束澄子さんの本を挙げている子が数名いたりして、
今年は推薦図書も読んでいるなと感心させられました。
「100冊読もう」や選択式ビンゴの方法が良かったのでしょうか?

毎年毎年、子どもたちの読む本は変化しているのが興味深いです。
「怪談レストラン」や迷路の本、「しずくちゃん」は、去年のような勢いはありません。
あんびるやすこさんは相変わらず人気ですが、一巡してしまった感もあります。
卒業して、また新たな本の世界に向うのですね。

絵本から大人の本まで、子どもたちの読みの流れがスムースで、しかも全然無理していないようなので
「のびのび楽しんでいるな」という印象を受けたのでした。

お金がない!?

2011-08-23 21:25:55 | 学級
教科書関係の事務を担当しているのですが、今年は驚きました。
後期分の教師用指導書が、各学年1セットしか配当にならないのです!

教科書は、小・中学生へは無料で配付されますが、教師分は市が代金を負担して購入します。
教師用指導書とは、教科書会社から発行される教師用の指導アンチョコといいますか、教材研究から指導案、教材DVDなどをセットにしたものです。
教師は、これを参考にしながら教えることが多いのです。

指導書を頼りにしてしまうのは問題かもしれませんが
教員にとっては身近で大事な参考書です。
今までは、各学級ごとに必ず配当されていました。

ところが、今年の後期分は予算がないため、2~3クラスの学校は学年で1セットだけだというのです。
教科書は一冊数百円ですが、指導書セットはかなり高価です。
音楽などCDが付録につくものなどは1万円を越えるセットもあります。

「せめて、セットの中の指導編(赤刷り)だけでも欲しい」という先生たちの要望に応えたいと思い、今年度必要最低限の冊数と値段を割り出してみました。

うちの市も、今年は震災の影響で本当にお金がないのです。
校舎も施設も壊れるし、諸経費を納入できない家庭も大幅に増えましたし・・・
そういう影響が、こういう形で現れたか・・・!と思いました。