国語では、遅ればせながら読書感想文の授業をやっています。
ありがちな読書感想文の指導
A
・夏休みに書いてきた中からいちばんよさそうな感想文を選ぶ
・それを書いてきた子どもといっしょに見直し、少し書き直す。
B
・夏休みに書いてきた中からいちばんよさそうな感想文を選ぶ。
・先生がリライトし、子どもに清書させる。
C
・読書力のある子や作文のうまい子に課題図書を読ませ、書かせる。
・教員といっしょに感想文を書く。低学年の場合は聞き取り方式で書く。
批判しているわけではありません。
ぜんぶ、私が今までやってきたことです。
・・・・・・・・・・・・・反省。
私の学級でも夏休みに読書感想文の宿題を出しました。
今となっては、失敗したなあと思います。
大した指導もせずに丸投げしたのですから。
その反省を生かし、国語の授業中にまず本を時間を設けることにしました。
全部読んでから感想を書くのではない、ライブ感想文です。
子どもたちには、こんな話をしました。
「あせって読む必要はありません。
読みながら考えたり思ったりすると、心や頭が動きますね。
その動きを大切にしてください。
ああ、自分はこういうふうに思うんだ・・・という変化に気づくことが大事です。
そして、忘れないうちに書きましょう。」
教室がしんとなり、メダカの水槽の水音が大きく響いたので、慌てて水を足して音を小さくしました。
翌日は、感想の書き出しのヒントを板書し、読書の続きをさせました。
長編を読んでいる子には、登場人物のメモをノートに書く方法を教えました。
(人物相関図とまではいかず)
読んでしまった子には、感想を書く視点をカンファランスしました。
3日目は、読み終えて最初の感想を書いた子が増えてきたので
感想文の構成パターンを教えました。
〈感想文の構成 その1〉
読んだきっかけ
あらすじ + 感想
あらすじ + 感想
自分と比べる
あらすじ + 感想
まとめ
〈感想文の構成 その2〉
感想 ・ 疑問
↓
証 ↓ かいてあること
拠 ↓ 自分の考え
↓
まとめ 自分の答え
多くの子には、「その2」のパターンを勧めました。
二人で作品へのいちばんの「疑問」を考え、
その問いへの答えを探す項目を考えたり、ヒントを出したりしました。
(ここでは「疑問」としましたが、「問いかけ」としたほうがよかったでしょうか?)
子どもたちからは、こんな「疑問」が出されました。
「あんなに小さなルドルフが、イッパイアッテナでさえ歯が立たなかったブッチーをやっつけられたのはどうしてか」
「もし、自分のクラスにオーガストみたいな子が転校して来たらどうなるだろう」
「どうして転校生の始にはびりっかすが見えたのか。びりっかすって、いったい何者だったのだろうか」
なかなかいい疑問です。
さあ、子どもたちはうまく自分の考えをまとめることができるでしょうか?
自分の考えをまとめることは苦しい作業です。
でも、まとめられたらすごく楽しいはずです。