司書教諭日誌

福島県の公立小学校勤務。小規模校勤務ですが、司書教諭に任命されました。
日々の取り組みや学級指導を綴るブログです。

SLA全国大会in静岡 その1

2010-08-22 12:40:02 | 研修
SLA全国大会で教わったことを、復習しながら記録したいと思います。
かなり時間が経ってしまったので、多少「記憶のスケッチ」状態です。

<注意>
以下は、あくまで個人的な学習メモです。
資料やメモを見ながら、可能な限り正確にまとめようと思いますが、
解釈等が間違っている可能性もあります。
※印は、私がわかりやすいように要約した箇所です。
どうぞご了承ください。




分科会1 「Education 2.0の可能性と司書教諭・学校図書館の対応」

※ 教育の情報化の圧力やネットワーク社会の進展、新しいガジェット(メディア端末)の登場、電子書籍の普及など、学校教育と図書館を巡る状況は大きく変化しつつある。今後どうなることが予想されるのだろうか?

1 インターネットの「超」大衆化

 〇 インターネットの始まり 
    1969年 ARPA-net スタンフォード研究所と3つの大学間
    1991年 WWWの創出 (技術を公開し、自由に使えるようにした)
    1993年 MOZAIC(画像を扱えるようにし、メルチメディア化した)
          商用プロバイダが出現し、インターネットが大衆化した
          ただし、発信者はWebサイトを自由に作れるが、受信者はただ受け取るだけ。(双方向ではない)
 
 〇 ウィキペディアの開始 2001年 
    当初はオンライン百科事典を作ろうとしたが、「査読」が大変で進まないので、専門家の執筆でなく、不特定多数が執筆したものを不特定多数が査読・編集するようにした。

 〇 Web2.0
    クライアント(受診者)もサーバー上のHTML文書を手直しできるようになり、コンテンツ充実への受信者の参加が可能となり、インターネットが「超」大衆化した。
        アメリカ 2000年以降、日本 2002年以降 
    ブログやwiki、SNS、CGM(投稿サイト、Q&Aサイト等)、SBM(ソーシャル・ブックマーク)など発達

2 Library2.0  ジャック・マネス提唱2006年 

 〇 「統制」→「非統制」へのパラダイムシフト
    例 ・図書館サービス全体を電子メディアに移植する
      ・利用者自身が自らのためにシステムとサービスを創造する

 〇 不特定多数が情報発信に関わることにより、「集合知」あるいは「集合愚」が生じる

 〇 コスト・ゼロ  圧倒的多数がわずかな時間労働することによって事実上のコストは0に近づく

 〇 タグクラウド 情報をデータの「タグ」によって探す
          文字の大きさは、そのキーワードを見た人の多さに比例する

 〇 フォクソノミー 人々(一般利用者)による分類
           非統制語による索引作業
           アメリカの公立図書館サイトでは、オープンタグクラウドによる蔵書検索ができるようになっている。 
    
 ※ 従来、図書館で行われていた統制語による分類体系ではなく、利用者にとって身近なキーワードによる検索が可能になる。
   司書による件名作業(タグ付け)が、一般利用者によるタグ付けになる。
   図書館側メリットは、時間もコストもかからないこと。 
   利用者メリットは、わかりやすい言葉で検索できること。(デメリットも有る)

3 Education 2.0 

 〇 ネット・ジェネレーション

 〇 デジタル・ネイティブの定義
    ・現実の出会いとネットでの出会いを区別しない
    ・相手の年齢や所属肩書にこだわらない
    ・情報は無料と考える

 〇 Education 2.0の定義の試み
    教育体系全体を電子メディアに移植する段階
    
    ※「2.0」というのはICTの超大衆化なので、電子黒板やネット検索などはEducation2.0とはいえない。
    ※ かつては歴史年表を丸暗記して歴史を覚えたが、今はネットですぐに検索できるからすべて暗記する必要はなくなる。教育の内容が変化する。

 〇 新しい教師のスタイル
    ・対話型授業 
    ・発見形授業 
    ・協働の後押し 
    ・授業のカスタマイズ

 〇 Education2.0に応用可能な技術
    ・ブログ 
    ・テレ・コラボレーション
    ・フォクソノミー (子どもたちが勧める本をフォクソノミーで)
    ・ソーシャル・オーバック (「この本を借りた人は、こんな本も借りています」amazon方式)

4 司書教諭の対応 (放送大学で詳しく講義中だそうです)

   ※ 断片的な情報はネットでワンクリックで取り出せるが、知識は体系的なものである。
     情報は知恵となって身について、はじめて生きる力となる。


<感想>
 Education2.0どころか、Web2.0も全く知らないネット音痴なので、いちばんわからなさそうな講座を選んでみました。
 初心者向けにインターネットの始まりから説明していただけたので、ありがたかったです。
 授業や教師のスタイルの変化は、フィンランド教育についての福田誠治先生の講演内容に通じるところがあるなあと思いました。
 今後、電子メディアがもっともっと学校に入ってくるのは当然の流れかと思いますが、教科書はやっぱり紙媒体がいいと思います。
   


東京の書店

2010-08-17 19:21:50 | その他
学図研の東京大会で、東京にある個性的な書店や文房具店リストをいただきました。
その中から、3つに行ってきました。

◆有楽町 教文館ナルニア国

 「ナルニア国」は、教文館ビルの中にある、児童書だけのフロアです。
 以前から名前だけは知っていましたが、訪れるのは初めて。
 
 フロアとしてはそれほど広いとはいえませんが、
 品揃えが豊かで、良書をきちんと置いているという印象。
 書店員のお勧めコーナーが何箇所かあり、熱いPOPが添えられていました。
 店の奥の、昨年一年間に出版された児童書コーナーが圧巻でした。

◆池袋 ジュンク堂

 書店というより、図書館みたいだなと感じました。
 9階建ての大きな書店ですが、レジが1階にしかないので、
 それぞれのフロアは静かです。
 書架も図書館っぽいし、座って読むためのテーブルや椅子もあるし
 島コーナーに話題の本が集めてあるなんて。

 江戸東京博物館で開かれているという大昆虫博公式本の「すごい昆虫」に
 一目ぼれして買ってしまいました。

◆丸の内 丸善内 松丸書店

 昨年の秋にも行ったところです。
 第2期になり、棚や本など、展示が入れ替わっていました。
 ジュンク堂の後に行ったので、めぼしいものは見つからないかな・・・
 なんて思ったら大間違い! 失礼しました。
 本の迷路を歩くうちに、思いがけない本との出会いがありました。
 東京駅の近くなので、帰り際に列車の時刻を見ながら立ち寄るのに重宝します。

こんな本を買ってきました。

「リーディング・ワークショップ」ルーシー・カルキンズ著(新評論 2010年7月)
 5月のSLA講習会時に足立幸子先生が「訳本が出ますよ」とおっしゃっていた本のようです。
 まだ3章くらいしか読んでませんが、これはおもしろい!!
 読みながら泣きたくなるくらい、おもしろいです。
 
「自立した読み手が育つ読書生活デザイン力」杉本直美著(東洋館出版社 2010年8月)
 まえがきが「あえて言う。読書は指導すべきものである」という一文で始まります。
 中学校での実践が中心のようですが、面白そうなので買ってみました。未読です。

「読書の力 -国語授業と学校図書館との連携・協力-」
   太田克子・村田伸宏・「群馬・国語教育を語る会」著(三省堂 2010年8月)
 これは小・中学校の実践集。資料編として、アニマシオンだけじゃなく、
 リテラチャー・サークルのやり方やワークシートまで載っているのは、さすが新しい本です。
 リテラチャー・サークルについては雑誌「学校図書館」今月号に実践記録が載っていましたが
 ワークシートまでついた本を見るのはこれが初めてかもしれません。未読。



遅ればせながら「作家の時間」も読み始めました。
もっと早く読むんだった・・・! と、後悔しました。とっても面白いです。
でも、学図研の大会でフィンランド教育やPISAについて詳しく教えてもらわなければ
この本の内容も、今読んでいるようには、するっと入らなかったかもしれません。
ダニエルズのリテラチャー・サークルの本にも、ちょうど今日読んだところに
ルーシー・カルキンズのことがちらっと出てきて驚きました。
みんな繋がっているんだー!

夏休みも、あと1週間になりました。
もうちょっと勉強したいです。


 








その5

2010-08-12 23:53:28 | 司書教諭日誌
学図研 東京大会 2日目 

 
分科会「先生が使う学校図書館 なぜ使う? どう使う? そしてどうなる?」

 実践報告Ⅰを受けた分科会
 3人の実践報告のあと、パネルディスカッションが行われました。

1 東京純心女子中学校 社会科N先生(司書教諭Y先生)

 ○中学1年の地理(週2時間)
  「みんなで世界の国々を調べ、発表しよう」(全11時間、約2ヶ月)
  分科会Ⅰで発表した司書教諭との協働授業
   
  ・グループ学習 5・6名で一つの国について調べ、発表する。
   くじ引きで国と調べる内容を決める。
    A その国を知る上での基本データ
    B 自然環境
    C さまざまな産業
    DEF 自由発表 ただし次のア・イから一つ選ぶ
        ア この国を紹介する上で特徴的な風習・習慣、食べ物、住居、文化全般など
        イ この国が抱えている問題の現在、原因、要因や歴史的背景、解決策など

  ・司書教諭が課題解決のプロセスや責任表示について指導する。

  ・調べた国について話し合い、発表シートにまとめる。
  ・各自が意見を書き、発表資料の準備をする。
  ・発表を聞き、評価する。
  ・質問に答えられなかった項目について調べる。

 ○ 調べ学習後の生徒の様子
  ・自分で体得した知識+新たに学ぶ知識 授業の活性化
  ・担当国に対する生徒のもつ印象の変化
    マスメディアによる一方的な報道 リテラシー教育にも
 
 ○図書館を利用した調べ学習をする上で
  ・マイナス面 時間がかかり、網羅的に全世界を扱うことができない
  ・プラス面  積極的な態度、自ら獲得した知識の定着のよさ
         授業だけにとどまらない新たな知識獲得の欲求

2 帝京大学 K先生 (元学芸大付属世田谷小学校教諭) 

 ○クラスの子の作文の成長記録
   書く力を育てた読書や調べ方の指導
   調べる生活がクラスに波及したこと
 
 ○ なぜ使う? - 子どもが育つから
   どう使う? - 情報リテラシーが育つように
   そしてどうなる? - 協働する学校図書館ができる

3 玉川聖学院中・高校 家庭科S先生
 
 ○どんな人間を育てたいか
  ・積み上げられる力を持つ
  ・想像力を身につける
  ・人生のどのステージでも前向きに成長する
  ・本屋ではなく図書館に行く

 ○学校図書館ですること
  ・バランスをとる
   (家庭科でコンピューターを教えるようになり、ネットと本のバランスが必要だと思った)
  ・学習の効率を上げる
  ・じっくり取り組むことを予感させる
  ・人類の知を継承させる

 ○学年としての取り組み
  ・中高6年間の学習を見通した実践
  ・情報センターと関わらせる

 ○生徒の様子

パネルディスカッションの内容については省略


(感想)

学図研の分科会は、4時間長丁場です。長いです。
途中で休憩は挟みましたが、今回はその休憩時間さえもグループ討論に充てられました。
長くても、それを感じさせない中身と手ごたえのある分科会でした。

社会科のN先生の発表は、授業のプロセスがよく見えて、とてもわかりやすくて参考になりました。
あのワークシートはとてもよくできています。
この方式は小学高学年の子にも応用できるかも。
時間が足りない社会科の中で調べ学習に11時間も割かれたのは、ご英断です。

元学芸大のK先生は、長野大会でも発表された方です。
例の鼻毛くんのその後の目覚しい活躍ぶりが見られて嬉しかったと同時に驚きました。
彼はすばらしい小学生作家になっていたのです!
2年生のときに書いたという「妖怪の研究」には度肝を抜かれました。
3年生のときに書いたというSFは、なんと巻末に参考資料付きでした。
途中でパワーポイント画像に「ライティング・ワークショップ」と「作家の時間」の表紙が映っていました。
買っただけで読んでません。まずいな~読まなくちゃと思いながら聞いていました。

玉川聖学院のS先生は、どんな人間を育てたいかという明確なビジョンをもって、ビシバシと子どもを育てていらっしゃる日々のご様子が伺えるような発表でした。
「中3でガツン!とくる一冊を読んでほしい。そのため逆算して中1からの読書計画を立てた」
家庭科というのは、生活スキルだけではなくて、どう生きるかも考えなくてはいけないのですね。
調べ学習のとき「自分の切り口がないとダメ」
「胸が躍らない」「本当に思っているの?」などとダメ出しをするそうです。
「白書は使った?」が口癖なのだとか。
こういう先生に中学生のときに教わりたかった!



2日目の夜は、お楽しみの交流会です。
毎年趣向を凝らしたセッティングやイベントがあるので楽しみです。
今回は入口で席くじをひきました。
私がひいたくじには「人間失格」
この作品を書いた作者のテーブルに行きなさいということのようです。
これは簡単だったのですが、若いYA作家の作品をひいた人は難しかったかも。

宿泊はオリンピックセンターでした。
相部屋になった方々と、本や図書館の話など、延々おしゃべりをしていました。
それがすごく楽しかった!!
初めて会った方々なのに、あの盛り上がりは一体なんだったのでしょう?
ここをごらんになっていらっしゃるかどうかわかりませんが、
おかげさまでとても充実した大会でした。ありがとうございました。
東京支部と全国委員の方々にも感謝します。お疲れさまでした。

その4

2010-08-12 23:04:48 | 司書教諭日誌
学図研 東京大会 2日目 

実践報告Ⅱ 「つながりが育まれる場、図書館 ~糸を紡いで布を織るように~

 三重県の公共図書館と学校図書館の司書さんふたりの報告

「公共図書館の司書がお話会や団体貸出を通して小学校の図書館にかかわるうちに、学校司書の必要性に気づきました。学校司書配置という目標を明確にしたチラシを行政、地域に配布。先進地にも学び、ボランティアと司書がすべきことの位置づけや違いも、公共が核となり明らかにしました。」(大会チラシより)

○公共図書館司書

・人口約5000人の村に図書館を作った。
 貸出冊数は全国平均の約5倍。
・図書館の可能性を伝えるため、間口を広くし、図書館側から出かけていった。(アウトリーチ)
・公共図書館が中心核となって、学校ボランティア開始。
 学校司書設置への道筋としてのボランティア。
・子どもの育ちを支えあう場としての公共図書館作り。子育て支援運動の一環。

○学校図書館司書

・平成15年9月から司書配置
・公共図書館との連携 
  各学年毎月のおはなし会
  一ヶ月250冊までの団体貸出し
  H17年「つなごう!本・子ども・大人inせいわ」
      作家・富安陽子さんを迎えて講演会、お話会、アニマシオン、山登り読書会、人形劇
  H18年「今、大切にしたいこと~ことば、こころ、からだ」
      夏休み図書館キャンプとアウトメディアナイト
      世界のおもちゃで遊ぼう!
      坂本廣子さん・村中李衣さんの講演会
  H19年「絵本と出会う・絵本で出会う~本の力で結び目作り~」
      村中李衣さんと「腕まくり」男の絵本読み講座&図書館キャンプ「真夏の夜の探検隊」
      鈴木まもるさん「鳥の巣と絵本の不思議」
  H20年「本・人・自然~いのちを愛づる~」
      中村桂子さん講演
  H21年「読むこと。生きることーひとりひとりの命のためにー」
      くどうなおこさん講演
・みんなで子どものことを考えるうねりができた


(感想)
 ノートのメモにはこんなことが書いてあります。
「体と読書を繋ぎましょう。
 手仕事プロジェクト『おまめさんかなあ』
 大豆栽培や味噌作りなどを通した読書推進
 食べること・読むことは身体に取り込み命を作ることで共通している。
 自らが主体者であることを実感する」

もっとも心に残った言葉は「子どもたちのまわりの大人をつなぐ」ということ。
そのことによって子どもも大人も幸せな体験ができているのが羨ましいです。
公共図書館と学校図書館が密接に関わりあうことで、地域ぐるみのいい活動ができているなあと思いました。
公共図書館司書のHさんが作られた文書が熱いです!


 

その3

2010-08-12 21:38:10 | 司書教諭日誌
学図研 東京大会 2日目 

実践報告 Ⅰ「校長先生、図書館も純心の教育に参加します!」

 東京の私立女子中学校の司書教諭(専任)Yさんの実践報告です。

1 学校の概要
 ・生徒数 約400人 

2 学校図書館の概要
 ・貸し出し状況 ・貸し出し冊数の推移 
 ・授業での利用状況 
   例 家庭科 食材の本を別置、調べ方学習プリント作成、情報カード記入の仕方を指導
     音楽 資料本の準備、調べ学習プリント作成、レポート作成の仕方を指導
    (図書館や国語の授業の他、理科や社会、家庭科や美術などさまざま)
 ・図書館からの情報発信
   図書館便り、掲示物、「今月のコーナー」

3 中学図書館の歩み 

 ・開館当初は、司書に連絡なく授業中に生徒が突然やってきた。
 ・やがて事前に連絡が来るようになり、「勝手にタイアップ」を始める。
 ・事前相談があるようになり、ブックリストを作成したり、資料の探し方の説明をしたりするように。
   ↓
   ↓ ここまではよかったのだが・・・
   ↓
 ・図書館を利用した授業の激減、調べ物はインターネットへ
   ↓
   ↓ 図書館の危機を救った「Big6」
   ↓
 ・事前連絡、事前相談は当り前
 ・図書館を使った授業がある場合、教科側の単元目標と図書館側のこの授業を利用しての目標を出し合ってすり合わせをする。
  現在行われている図書館を使った学習を、Big6スキル(図書館仕様)に当てはめて、どこに重きを置いた指導をするかを決める。中1、中2、中3と、段階を追った指導にしたい。

 ・Big6スキルとは、アイゼンバーグとベルコヴィッツが発表したもので、問題解決の過程を6段階に分けたもの。
  調べることの手順を明確にし、学習者が、自分がどのステップにいるか自覚し、振り返りつつ螺旋的にステップアップする。
 ・中学2年の音楽、ベートーヴェンレポートの例
 ・中学2年の家庭科のレポート 
   ↑
  学年や教科をまたいで、レポートの書き方や調べ学習の仕方を司書教諭が繋ぐ
 ・もらった時間で図書館独自の情報利用教育
   新聞記事を使った学力テスト問題(トレーニング・サプリメント)
   広い意味で必要な学習スキル定着のための授業を図書館から提案

4 これから
 ・学校図書館機能の到達段階
   ① 本が置かれている部屋
   ② 本が動く部屋
   ③ 読書センター
   ④ 学習情報センターⅠ
   ⑤ 学習情報センターⅡ
   ⑥ 情報センター (学校の学びの拠点)

5 まとめ
 ・「図書館員の役割は、子どもたちがみずから資料や情報を調べ評価し使いこなす力をつけるための支援を行うことにある」
  (根本彰「学校教育と図書館の関係に寄せて」より)


(感想)
 いい題名の報告だなあと思いましたが、中身もよかったです。
 図書館と教諭を結ぶのが司書教諭といわれますが、現実に結んでいる、こんないい実例を示してもらえました。
 カリキュラムか単発なのか質問したのですが、シラバスの中に図書館司書が指導することが自然に入っていたそうです。
 司書教諭が働きかけ、提案し続けた成果なのでしょう。

 他のどこかで「図書館を学校教育の中心に」という言い方を聞いたのですが、個人的にはちょっと違うなあと思います。
 逆に、そんな大それた機能を持たせてはいけないような気がします。今のシステムじゃ。
 本当の意味で情報センターとして機能させるためには、司書がひとりくらいじゃどうにもできないでしょう。
 ただ、個人ではできないことが学校全体としてだったらできることがあります。
 その意味でも、報告のタイトルに「校長先生」と呼びかけを入れたのはナイスだと思いました。