方向音痴はつらいよ

　二十歳になると「嫁に行け」攻撃。

朝「おはよう」ではなく「嫁に行け」

夜「おやすみ」ではなく「嫁に行け」

人の顔を見れば「嫁に行け」と、くどい

聞けば、女はクリスマスケーキ。

２５までに売れれば良いが、

２６ともなると半額セール。

３０を過ぎたら「去年モノ」売れない。と

　父の持論なのか、誰からか聞いた話なのか…

　嫁に行かないと「後ろ指をさされる」と恐れている。

　どうやら女は嫁に行くのが、最大の　任務。生まれて来た使命の様だ。

　大変なものに　産まれて来てしまったものだ……

　　　　┐(´д｀)┌ﾔﾚﾔﾚ

方向音痴はつらいよ

　父は聞く耳を持たない人で

人の言う事は、チャカス、混ぜっ返す、はぐらかす。

　父母が仲人をした新婚さんは、お年賀の挨拶に来ると、お帰りになるまで

「子供はまだか?」

「子供は良いぞ。可愛いぞ。」

「子供は作らなければいかん。」

ズットそればかり言われ続ける。

お帰りになると、母が

「子供、子供って言うの、辞めなさいよ。」

「イヤァ、子供は良い。」

「子供が欲しくても、授からない人も居るのよ。」

「イヤァ、子供は可愛い。」

「事情が有って子供を授からないのに、気の毒でしょう。」

「イヤァ、子供は無きゃいかん。子供の作り方を教えてやらなきゃ。」

　………

　父と話していると、余りにも通じないので、話した事を後悔してまう。

　本当にイヤになる。

　子供ながら、どうしてなのだろう…とズット考えていた。

　世の中のお父さんは　皆話が通じないのか？

　男の人は　皆話が通じないのか？

　歳が違うので　話が通じないのか？

　私の話し方が悪いのか？

　父も私も　そう言う人なのか？

　　　　　┐(´д｀)┌ﾔﾚﾔﾚ

方向音痴はつらいよ

　「オマエのかあちゃんでべそ!」

と、囃し立てる子がいた。

　私は冷静に考えた。

１、母はでべそか?　　　　　　　　否。

２、どこで母の裸を見たのか?

　　a、一緒に風呂に入って　　　　否。

　　b、一緒にプールで泳いだ　　　否。

３，では、なぜ、ウソを言うのか?　謎。

４，私の取るべき態度は?　　　　　無視

「人の口に戸はたてられぬ」とは　

この事か。

こういう人は、デタラメを言わないで　とか言っても、聞いてはくれぬ。

かえって増長する。

「人のふり見て我がふり直せ」で

私はデマを吹聴するまい。と思った出来事でした。

　　┐(´д｀)┌ﾔﾚﾔﾚ

方向音痴はつらいよ

　卒業論文は「島崎藤村」

　　　「千曲川旅情のうた」

　「小諸なる古城のほとり

　　雲白く遊子悲しむ」

　「きのふまたかくてありけり

　今日もまたかくてありなむ

　このいのちなにをあくせく

　明日をのみ思ひわづらふ」

　　　　「草枕」

　「夕波くらく啼く千鳥

　われは千鳥にあらねども

　心の羽をうちふりて

　さみしきかたに飛べるかな」

　好きで、千鳥が　この広い空　明るい方にも、楽しい方にも、嬉しい方にも、暖かい方にも飛んで行けるのに。

　寂しい方へ　飛んでいくのが

目に見える様だ

　そこには　絶望　孤独　悲しみ　淋しさ　寒さ　痛みが有る。涙の匂いがするではありませんか。

　と、発表して。

「質問はありますか?」

「はい、なぜ淋しき方に飛ぶのですか?」

「………」

言葉って、なかなか伝わらないね。

　　　┐(´д｀)┌ﾔﾚﾔﾚ

方向音痴はつらいよ

「お隣さんがね、お金を借りに来るのよ。」

…さほど親しくない　私に云うのだから、よほど困っているのだろう。(・・;)

「貸しちゃ駄目よ。

『お力になれません』とか

『お役に立てません』って、

断るのよ。」

「………」

…これは断れ無いんだな。

「１度貸したら、

2度３度と借りに来るよ。」

「………」

…これはもう何度も

貸しているんだな。(T_T)

「もうどのくらい貸してるの?」

「もう２００万くらいにはなると思うの。」

(＠_＠;)

…これは何月何日に、いくら　と、

把握できていないんだな。(TдT)

　市の相談所の電話番号を渡した。

　一人抱え込んだりせず、相談してくれると良いのだけど…

　相談しても

「玄関に

『当家は貸金業はやっていません。

お金は貸しません』って、

張り紙をしておきなさい。」と　言われるだけ、かもしれないけど…

　　　　　┐(´д｀)┌ﾔﾚﾔﾚ