亘理のりんご。

亘理の叔母から12月の初旬、私の携帯に電話がかかって来た。

本来ならば、震災後頻繁に連絡をこちらからしたり、
行かなくてはならない立場なのだけど、何気にバタバタ
してたり、まー色々とありまして行かず仕舞い。

そんな時の叔母の電話は、母の体調を気遣ってのもの。
何年も病気を言わずにいたので、春に話した時は
ビックリしていたみたい。

こちらが状況を心配しなければいけないのに…。
申し訳なさでいっぱいでした。

亘理と言えば被災を受けた苺とりんごの産地。

毎年叔母に注文しては、りんごを送ってもらっていたのですが、
たまたま母のお誕生日の話題になったので伝えるとりんごを
プレゼントで送ると言われたのです。

それがこのりんご。

りんごの木は流されずに無事だったんだそう。
良かったとしか言葉が出なかったけど、無事だった話を聞くと
素直に嬉しかった。

箱の中にはセシウムの検査はちゃんと受けてあると書いた紙が
入ってて、そうしないと消費者が安心して食べれない気持ちも
分かるけど何だか切ない。

確かな事をしてくれてると思いつつ、何かが間違っているような、
そうじゃないような。
言いたいこと分かってもらえるかな。

りんごは蜜が入ってて、甘酸っぱくて美味しいの。
色々な方々の思いの詰まったりんごを味わって頂きます。

「暖かくなったらおいで。」と言われたので、
桜の季節になったら母と行きたいと思います。