New Horizon

~紆余曲折の日々の中で...

テレビ朝日、大丈夫?

2018-04-24 | 報道/ニュース
テレビ朝日の昼の番組を見ていて、奇異に感じた。

例の財務事務次官のセクハラ問題であるが、事務次官がテレ朝の女性記者に喋ったという、録音された会話について、色々議論をしていた。

会話の真偽は明らかではないのだが、聞いていても恥ずかしくなる会話を、テレビ朝日は、女性の大下アナウンサーに読ませていた。率直に言って、可哀そうなことをするもんだと思った。大下アナも、恥ずかしいような嫌そうな感じを受けた。

後で知った話であるが、テレ朝の女性記者は8回も事務次官に呼び出され、危険を感じて、ICレコーダのようなものを携帯し、会話を録音したのだと...その間、女性の上司にも相談していたそうだが、この上司もそれを承知で特ダネのために勧めていたという節もあるようだ...この上司のご主人は、朝日新聞のそれなりの立場にいる人だとか...朝日は、安倍下ろしに躍起となっているが、テレ朝もその片棒を担いだということなんだろうか?

本当のことを明らかにすべしということはあるが、こんな話はいい加減にして欲しい。









セミナー「再生可能エネルギー外交の時代と日本の進路」

2018-04-05 | 報道/ニュース
昨日、笹川平和財団と外務省との共催による国際セミナー「再生可能エネルギー外交の時代と日本の進路」に行って来た。

先ず、国際再生エネルギー機関(IRENA)事務局長であるアドナン・アミン氏が基調講演をされた。その後、財団会長である田中氏、UNEP金融イニシアチブアジア太平洋地区特別顧問である末吉氏、資源エネルギー庁省・新エネルギー部長、外務省経済安全保障課長などによるパネル討論があった。

再エネと外交といえば、河野外務大臣が、アラブ首長国連邦で開催されたIRENAの総会で、電源に占める再生エネルギーの割合を2030年で22-24%にするとした政府目標について「大変低い数字」と指摘していた。日本は「短期的なその場しのぎの対応を続けてきた」とし、今後は「新しい思考で再生可能エネルギー外交」を展開し、「長期的視野に立った一貫した対応をとっていく」と宣言していた。

これを受けた形でのセミナーだったかに思えた。太陽光や風力をはじめとする再エネ由来の発電コストは、地域によって、2円/kWh程度まで安くなっているようだが、こうした安価なエネルギーを使って、外交に利用し「世界平和」につなげようといった趣旨のセミナーだったように感じた。

例えば、田中氏によれば、Asia Super Grid構想などがあって、これが実現されれば、東アジアの国々が、エネルギーを介して持ちつ持たれつ、相互を必要とする関係になりより良い状況が生まれる。北朝鮮などの動きもあって、長い時間が掛かるであろうが、進めていくべきである。原発については、外交的に周辺国から舐められないように、暫くは保持して然るべき時機にゼロに持っていけば良い。

末吉氏も、これまでの発想ではダメであって、これからは新しい発想で、再エネをツールとして外交を展開して、世界平和に貢献していく必要があるという発言をされた。

エネ庁の部長さんは、立場上、慎重な発言をされ、再エネの割合20数%というエネルギー計画にある目標を実現することが第一であると言われた。また、水素エネルギーを推進していくことも強調した。

日本の外交は、戦後、あまり見るべきものがなかった。拉致の問題、北方領土、竹島、尖閣、慰安婦や南京など、未解決な問題が山積みである。外交には、軍事力の裏付けがあるというのが普通の国の在り様であるが、日本は、敗戦後、憲法をはじめとして、国の基本を米国に抑えられ箍をはめられたまま現在に至っている。戦後70年あまり経過しても、憲法改正も儘ならない。昨年、安倍首相が、憲法改正の具体的な話をすると、メディアも国会も「モリカケ」一色になってしまった。差し迫る安全保障の危機についてどれほど議論し、前進したのであろうか?

再エネを進めていくべきだとは思う。例えば、再エネ由来の発電コストが1~2円/kWhという安価になれば、水素だって、豪州の褐炭から水素を製造し、特殊なタンカーで運んでくるといったことをやる必要がなくなる。危機管理や多様性の点からしても、バランス良く、電源を構成していくことはを必要であろう。

その再エネを外交ツールとしてという点については、良いかもしれないが、これが世界平和につながるという発想はどうかと思う。発想の転換をいうなら、あの膨張主義、太平洋を米中で二分しようという中国にどういうアプローチをするのか、どのように説得しておとなしくさせるのかの手立てを提示して欲しかった。理想的な話は、耳触りが良いが、誰でもできる話であって、現実味がない。極言すれば、憲法9条があれば平和につながると言っていることと似ている。

技術の発展が多くのことを解決してきたのは確かなことであるが、技術を逆方向に使ってきたのも人間である。外交を性善説でやられると、悲惨な目に合うのは国民である。経済は一流だが、政治や外交は三流などと言われてきた戦後の日本。今回のセミナーに参加して、その傾向は今後も変わらないのかという気持ちになった。