にゃんわんとおばちゃんの気ままな生活

犬猫好きなおばちゃんのきままな日記

穏やかな最期の一拍を握り締めて。

2014年03月12日 | 老犬

 

 

 2月18日の投稿から、だいぶ時が経ちました。その間も、ふくは穏やかに過ごしておりました。2月に入ってからは

右後ろ足の筋力だけでなく、体幹のあらゆる筋力が低下してきました。それでも、夜中には2回おしっこをして、

朝6時には抱っこして、お庭でおしっこして、それから、ご飯をモリモリ食べて、ヨーグルトをのんで、うんちをして、

夕方までお留守番して、調子のいい時にはカートでお散歩をしてました。二月の中旬くらいから、ふくの昔からのお友達や、

かわいがってもらっていたお馴染みの方々に会いに行ってました。皆さんから、いっぱいなぜなぜしてもらい「頑張ってるね。えらいね」

と褒めてもらって、また元気をいっぱいもらっていたふくでした。

 

3月になり、桜の蕾も膨らみ、梅の花が咲きだし、チューリップの芽も出て、鶯の「ケキョケキョ」と啼く声も聞こえてきました。

「春が来たね。カートの乗ってお花見に行けるね」って、くーままさんとお話しながら、カート仲間でお散歩して、そんな、いつもと

変わらない穏やかな生活を送っておりました。こんな日常も、もうそろそろ、幕が下りるだろうとは薄々は感じながら。

 

この1週間、夜泣が激しくなり、「泣き疲れて眠る」という毎日でした。なにか訴える理由があるから泣くんだろうと思い、

「おしっこしたいの?」「うんちしたいの?」「お腹へったの?」「思うように動けないから?」。。。もどかしい毎日でした。

 

バスタオルをかけてあげて、とんとんしたら、泣き止んで、穏やかに眠ります。これは3月9日のふくです。スヤスヤ眠ってるでしょ。

 

 

3月10日、午前2時にかすれた声で泣きだします。それから午前4時に眠り、6時30分に目覚め、庭でおしっこしたふくです。

そして、自力できれいなウンチを出しました。「ひとりでうんち出してえらいね」って、なぜなぜしてあげました。きっと、今日も

いつものように朝ご飯を食べるんだと自分に言い聞かせて、ふくの大好きなキャベツとリンゴと馬肉のごはんと、お気に入りの

R1ヨーグルトを用意しました。でも、もう食べることはできません。頭を持ち上げる力がないんです。

そのうちに、体温が下がってきました。耳、頭、手足が冷たくなってきました。添い寝をして温めても、ふくの体温が下がっていくのが

分かります。「ロスの長女の声を聴かせてあげよう」と思い、アメリカは丁度日曜日、時間的にも大丈夫。ふくの耳にあてた携帯から

長女の「ふくちゃん。ふくちゃん、よく頑張ったね。ありがとうね。」と話しかける声が聞こえてきます。その声にふくは「うん。」とゆっくり

四回お姉ちゃんの呼びかけに頷いてました。ふくの心拍はどんどんゆっくりになってきます。そして、とうとう最期の一拍がやってきました。

 

少し、伸びをするようなしぐさをして、ふくは穏やかな眠りにつきました。穏やかな、穏やかな最期でした。ふくの最期の一拍を私の手のひらで

受け取ったように感じました。その一拍はとっても、ゆっくりで穏やかで安らかなものでした。2014年3月10日午前9時1分でした。

 

母ちゃんの手のひらに最期の一拍を残して逝ってくれました。左の掌に残して逝ってくれた一拍を大切に大切に忘れないように、落とさないよう

にしないといけません。おっちょこちょいで忘れん坊な母ちゃんですが、この一拍は何があっても、なくさないからね。ふくちゃんありがとう。

 

その夜は、にゃんずと母ちゃんだけで静かに過ごしました。たまちゃんはふくから離れようとしません。ユキタ君は2階から降りてきませんでした。

ちびにゃんたちはやけに元気ではしゃいでおりました。たまちゃんと母ちゃんとでふくと添い寝をして最後の夜を過ごしました。

 

ふくの亡くなった写真をアップするのはやめようと決めていましたが、あまりにもきれいで穏やかなので、今まで応援して下さった

方達にも一緒に送ってもらいたいと思いアップロードしました。「長生きの秘訣は?」と聞かれます。「きっと、雑種だからでしょう。」

と答えていました。その答えがわかりました。穏やかで、無駄吠えせず、誰とも仲良くでき、食いしん坊だから、長生きできたんだと。

 

バンビのようにかわいかったふくは、やっぱりバンビのようにいっぱいのお花に包まれて旅立ちました。推定20歳。大往生です。

               

応援して下さったみなさん、ほんとにありがとうございました。ふくのために始めたブログです。ブログをしてて良かったと思います。

少しづつ、気持ちを整理して、ふくの思い出をたどっていきたいと思います。「にゃんわんとおばちゃんの気ままな生活」を、このまま

そっと閉じようかとも思いましたが、これからも、ぼちぼち続けて行こうと思います。ふくの残してくれた最後の一拍を握り締めて。

みなさん、本当にありがとうございました。