不思議活性

詩について

 

  詩ってなんなんだろう。辞典には、自然や人事について起こる感動などとあります。もう10年になりますが、ウェブリブログで時々書いていたのを、電子書籍として詩集「夢の翼」として2011年にまとめたのが想い出されます。

たとえば、

 『テレパシーな恋心』

ぼくが ステファニーと出会ったのは
赤レンガ造りの小さな廃墟の前だった
ステファニーは 自転車の一人旅の途中
ぼくは 灰色の瞳のステファニーが
なぜか 宇宙からの 訪問者のようにおもえたのです

どこかの国の映画だったか
夢に見た建物が
宇宙への交信基地だったという話があったような

ぼくは プレアデス星団という言葉に なぜか
懐かしいおもいを抱きながら
しばし ステファニーと 話すことなく
テレパシーで交信したのでした

「人間には 生まれかわりがありますが
あなたの星でもそうですか」

「はい わたしの星でもそうです でも
地球人として 生まれかわる人は多くはいません」

「あなたの星でも 愛という言葉はありますか」

「はい でも わたしたちの星では
ハート 心と心の交流を大切にします」

秋の陽が傾くのは早いです
競輪選手のようないでたちのステファニーは

「じゃ 目的地に着いたら 絵ハガキを送るからね」と

ぼくは 小さく 小さくなって行くステファニーの後ろ姿を
見送りながら

「この地球上の どこかで また 会えたらな・・・」


やがて 遠くに見える アルプスの山並の上の
白い雲が マジェンタ色に 染まりました

 

  『青空と旅人』

なんだか 疲れてしまった時
そう 待っていた便りが届かなかったり
真実を知りたいのに 
ひとりぼっちがつらくなったり
そんな時でも 青い空は いつも せいせいしている
ほんとう なにを考えるでなく 
時間が止まったかに見える
青い空 

そして 静かに目を瞑ると 
まぶたの裏に 太陽の輝きが
ヴァイオレットの光となって・・・
自分が光に包まれるのを
知るだろう
そして・・・ 青空は 
いつも 
話しかけることなく 話しかけるだろう 
流れる 白い雲とともに

月日は百代の過客にして
行きかふ年も又旅人也
船の上に生涯をうかべ
馬の口とらえて老いをむかふる物は
日々旅にして
旅をすみかとす

人生という旅の途上であるが
青い空は 話しかける
旅をすみかとする
旅人よ
友は 今 どこに・・・

やがて 陽は傾き
きょうも 暮れ行こうとしている


・そういえば、いつからか詩を書かなくなったのは・・・・、コロナ禍のなか、気持ちが殺伐としてしまったのかな。ときには、一篇の詩に出会うという心の落ち着きと、ゆったりとした気持ちを感じていたいですね。


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