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不思議活性

ちょっとした幸せを感じられたらな

ホリスティックヘルスについて 2

2024-02-15 05:30:36 | 健康
 

    2

 続いてIARPマンスリー 1979年9月号より。
 
 <ホリスティックヘルスの実現とその科学>
 
 病気の種類として。

① 肉体の病

(A)生物的次元の病気
 細胞、その構成物と化学物質の異常、或は細菌、ウイルスの侵入による細胞レベルでの変性等による病気。(これらは薬で改善治癒できる。)
(B)気の次元の機能異常
 経絡を流れる体液、気エネルギーの流れの異常。例えば、気の流れの偏りや停滞、不足等により生ずる体質的疾病傾向、臓器組織の機能的異常。
(これらの気エネルギーの流れの異常による機能異常は、気の流れの虚・実を治し、気の流れをよくすれば治る。但し、体質的なものは半年~一年を要す。一時的ものは容易に治る。治療法は鍼灸治療、経絡体操、経絡指圧、ヨーガのアーサナ等である。)

② 精神身体病

 感情のもつれ、その発散やコントロールができない時。

 感情のもつれから、自律神経中枢の興奮・気エネルギーの異常に関連する臓器の機能異常→疾病。という過程を経て病気が発生するように思う。
(精神分析、催眠療法で、感情のもつれの自覚コントロールによって、感情の整理と健康な自我への復帰がもたらされ、疾病は改善される。
 又、ヨーガ体操その他で、感情のもつれに由来する気エネルギーの流れの偏りを改善しバランスをもたらすと、心身に気力が充実し、精神身体病は消滅する。)

③ アストラル体の病気

 前世で患った病気の想念が死後も存続し、死後アストラル体に病気を生ぜしめている時、再生するケースはよくある。その時、その病気の想念が再生する個人の体質を決定し、誕生後、何年かの後に何時か肉体において、同種の病気が生ずる。これはカルマによる病気と言えよう。
 このようなアストラル身心の浄化が行なわれない限り、繰り返して生ずる。アストラル身心の浄化のためには、先ず、当該臓器をコントロールするチャクラないしはアジナチャクラへの精神集中を通じてそれらのチャクラを目覚まし、アストラル体の生命エネルギーにバランスをもたらし、浄化せしめることが最も肝要である。
(信仰治療、心霊治療は、主としてアストラル体の病気に対して行われる。)

④ 憑依による病気

 ある人のアストラル次元の存在と同質、同程度の霊が、その人の精神的、身体的不安定や虚脱している時に、或るチャクラ、ナディを通じて肉体に憑依する。すると、その霊のもっているアストラル体の病気が反映して約1~3月の内に発病することが多い。
 このような場合、憑依した霊を自覚あり自立できる霊位に進歩向上させて、その人から立ち退いてもらうことが肝要である。この様な原因で生ずる病は、医学的治療、鍼灸治療、ヨーガのアーサナ等の健康法をもってしても治り難い。

⑤ マナ識の異常による精神病

 前世からのマナ識(感情)における異常な愛着、執着、恐怖心がある時、精神病が生ずる。もちろん、肉体の脳と結びついてのみ生じうる意識には、自覚されない。
 前世からの男女の愛情、色情のもつれ、執着がマナ識に強く残っている時は、よく妄想型のそう鬱病となる。憎しみのあまり人を斬ったり、又、人に斬られた時の恐怖心が残っている人の霊、地震その他天変地異で恐怖におののきながら不慮の死を遂げた人の霊は、よく分裂病になる。
 神仏への祈願によってマナ識から憎しみや恐怖心を除くことが肝要である。薬や脳の手術は一時的なもので完治しない。
 もちろん、細菌、ウイルスによる脳細胞の変性、化学的物質による脳細胞組織の異常、或は、脳血行の不足等によって生じた精神病は、薬、手術等によって改善される場合が多い。

⑥ 原因身には病気はない。

 しかし、病気になりうるアストラル身心、肉体の身心へ下降する原因、つまり利己性を有する。従って、原因身心には病気はなくても、病気の種子は存在する。原因身心も、個人のカルマの法則内で存在する。

⑦ 真我には病気の種子もない

 真我には完全な健康がある。真我は個人のカルマの法則をこえた、我なき我であり、真に自立できる自由な純粋な精神的存在である。
 真我は宇宙的調和の一翼を担って宇宙の存在を支えている。真我には、ヨーガや禅等によってカルマを超えることによってのみ到達しうる。

 以上で、人間存在の全体には、三つの異なる存在次元の心身が、同時に存在していること、それらの異なる存在次元の心身に生ずる病気の種類と治療法、健康とは何か、更に真我について、古来からのヨーガの教説と私自身の宗教体験を基にして説明した。



・ホリスティックヘルス(包括的な健康)についてのお話でしたが、人間って心を持ち、体を持ち、この世で日々生活をしていく存在です。その日々の生活が幸せな日々であれと願う私ではあります・・・・。

                        <健康館



ホリスティックヘルスについて 1

2024-02-07 06:23:38 | 健康



 『ホリスティックヘルスについて』

     1

 人間は肉体だけの存在ではなく、魂と霊体を持つ複合生命体だということは、ほとんどの人は受け入れているのでは・・・・。
 
 安東民氏の言葉より。

「古代人たちの素朴な宇宙観を見ると、この宇宙は陰陽五行が支配する世界であった。また人間の体も、陰陽の気が調和を保っていると健康なのであり、その釣合いが破れると、健康が悪くなると考えたのである。
 日本では疾病を普通「病気にかかる」という。病的な気運、即ち有毒ガスが体の中に多くこもっているのが「患っている状態」と表現したのである。また、元気旺盛という言葉もある。これは宇宙の健全な本来の気、即ち宇宙のエネルギーが充満しているという意味じゃないかと、私は考えている。」

「人間は複合生命体であるのです。われわれの肉体とはマイナス電気、静電気を帯びた炭素型生命体であり、精神体(霊魂)は、電磁波エネルギー生命体として、プラス電気を帯びたガスよう形態(または純粋なる電磁波エネルギー生命体)の生命体であり、肉体の神経組織に電流を流す経絡を握っており、この経路を通じて、体の中のあらゆる神経回路に、動物電気を供給しており、夜には同じ経路を通じて肉体と精神体の活動より発生せる種々の有毒ガスを体の外に排出しているというのが、私の主張して止まないおおかたの説であるのだ。」

      * * * * * *

 次に、『ホリスティックヘルスについて』IARPマンスリー1979年8月号、本山博先生のお話より。

 <三つの身体の生命エネルギーの系とそのセンターについて>

 三つの身体も、存在し生きる限り、それぞれ次元の異なる生命エネルギーによって生きる。従って、三つの異なる身体はそれぞれにその次元の生命エネルギーの流れの体系をもつ。
 肉体では血管系、リンパ系と経絡系がそれである。これらの系はそれぞれに、その系をコントロールする系とそのセンターをもつ。血管系、リンパ系をコントロールするセンターは神経中枢であり、経絡系をコントロールするセンターは経穴である。この神経系と経穴の重要な或ものは、微細身、原因身のチャクラと対応し、密接に相関する。
 微細身にも、その次元の生命力(プラナ)の流れる系があり、それらをコントロールするセンターが、チャクラである。
 原因身にも、より高い次元のナデイ系とチャクラがある。
 三つの次元の身体の各エネルギーをコントロールする各センター、つまり神経中枢、経穴、チャクラの間には密接な関係があり、特にチャクラと経穴は、それの属する生命エネルギーを他の次元のエネルギーに転換したり、他の次元のエネルギーを自らの次元のエネルギーに転換し、三つの次元の身体と心の間に相関関係をもたらす重要な橋の役割をする。
 従って、微細身の世界に生命力エネルギーのアンバランスが生ずると、それが肉体次元の生命エネルギーにも、チャクラを介してアンバランスを生ぜしめる。逆も又、真である。
 しかし、原因身は常にバランスがとれている。かつ病気は生じない。
 病気は肉体身とその心、微細身とその心に生じる。もし、原因身の心の次元で心身が目覚め、肉体、微細身をコントロールできれば病気は消滅する。しかし、普通の人間は原因身の次元では目覚めていない。個人存在の内奥で肉体微細身と独立に働いているにすぎない。

 異なる三つの次元の心身を同時にもちつつ存在する個人の全存在の内で、各次元の生命エネルギーとそれらの関係において、調和とバランスがとれている時は健康であり、バランスの破れた状態が疾病である。



・次回に続く・・・・。

瞑想について  3  呼吸法

2023-07-24 06:42:31 | 健康
 

     『瞑想について』  
      
       3 
      
      ≪呼吸法≫

 瞑想についてですが、座って目を閉じ静かに瞑想をするには、呼吸法が大事なこととなっています。その、呼吸法についてです。

 第一のポイントは、瞑想ヨーガの呼吸法は空気ではなく、宇宙にみなぎる精神的・霊的エネルギー(プラーナ)を呼吸するということです。
 普通に呼吸を行っているときは気エネルギーはほんの少ししか身体に取り込まれませんが、深く静かに呼吸をしながら「いま、吸う息とともにプラーナが自分の身体に入ってくる」と強く思うことによって、本当に身体のなかに取り込まれるようになるのです。

 ヨーガの呼吸法は、下腹部をふくらませたり、引っ込めたりして行う腹式呼吸が基本です。それは、胸で行う呼吸よりも肺の広がりが大きく、一度にたくさんのプラーナを取り込むことができます。また、下腹部には非常に血液が滞りやすいのですが、その部分をふくらませたり引っ込めたりすることによって循環を助け、血液の流れをよくすることができます。

 ちなみに、仙道では、意識をかけた強い呼吸を武火といい、意識をかけない平凡な呼吸を文火といいます。
 ただし、平穏な呼吸といっても、日頃、われわれがしている凡息と同じではありません。凡息も無意識でしている呼吸だが、非常に浅く、最低限にしか肺を使っていない。ところが文息は無意識であっても、立派な腹式呼吸であるから、ちゃんと下腹が動いている。意識をかけていないのだから、むしろ武息より難しいといえる。武息が本当にできるようになって、呼吸から意識をはずすと自然にこの呼吸になっているのです。

        * * * * * *

 そして、吸い込んだプラーナを霊的エネルギーのセンター(チャクラ)に集中させ、霊的な目覚めを促進する呼吸法ですが。この呼吸法は、心臓にかなりの負担がかかります。したがって、高齢者や病気などで身体の弱った人、さらに心臓になんらかの病気を持っている人は行わないようにということです。

 その、霊的な目覚めを促進する呼吸法です。

・シッダアーサナの姿勢で座ります。
・腹式呼吸で、まず左の鼻孔から息を吸い込みます。左の鼻孔から息を吸うと想像することが大切です。また、「いま、自分はプラーナを吸い込んでいるのだ」と強く想像することも忘れないように。単に空気だけを呼吸するのでは、この呼吸法が本来持っている霊的覚醒の促進という働きを生かすことはできません。
・吸い終わったら、そのまま息を止めます。このときいわゆる“いきむ”状態にならないように、おなかはふくらませたままにしておきます。
・息を止めたままで会陰に力を入れて、その部分をおなかのなかに引き上げるようにします。会陰に力を入れるという感じがわからない場合は、肛門に力を入れて引き締めてください。
(ヨーガでは、先天の原気が尾てい骨の先端で眠っていると教え、それをクンダリニーと名づけています。その部分に対応するチャクラがムラダーラチャクラですから、会陰を引き締めることによってクンダリニーに刺激を与えることができるわけです。)
・恥骨の少し上、つまりスワディスターナチャクラに相当するおなかの部分に、力が入っているはずです。息を止めたまま、意識をスワディスターナチャクラに集中してください。
・この場合も、息を止める時間は自分が息苦しくならない程度にしてください。ヨーガの呼吸法では息を止めることが非常に大事なことですが、だからといって無理をしてはなりません。あくまでも、自分の体調に合わせて無理なく行うことが必要です。
・次に、ゆっくりと右の鼻孔から息を吐きます。
・息を吐き終わったら、今度は右の鼻孔から息を吸い、前と同じ動作を行います。そして左の鼻孔から吐き出します。ここまでを一回と数えます。
・この呼吸を繰り返します。最初は七~十四回が適当でしょう。慣れないうちにあまりたくさん行うと、頭が痛くなることがあります。毎日行って、少しずつ回数を増やしてください。
・呼吸の長さは人によってまちまちですが、吸う・止める・吐くのそれぞれの動作の時間の割合が一・二・二となるように調和してください。たとえば二秒間吸って、四秒間止め、四秒間ではく・・・・、という具合です。

       * * * * * *
 
 瞑想においての呼吸ですが、最終的には、自分が今、呼吸をしているのかも意識することなく、自分が宇宙のプラーナと一体になり、自分という存在が消えたようになるのでしょう。
 瞑想においての呼吸法。何かの参考になったでしょうか。普段、腹式呼吸を心掛けていると体が元気になって行くのを感じるのではないのでしょうか。
 瞑想に関して、何か書けるときは、何か書いていこうと思います・・・・。

                     瞑想ヨーガ

『A氏の健康日誌』より 4

2023-07-14 06:23:25 | 健康


    4

 なんか、一方的な話で、戸惑ってしまったA氏ですが、A氏は〇〇総合病院へ 行って、もし手術をすすめられても、一年くらいは点眼液だけの処方と日々の運動と食事等の働きかけで行こうと思っていたのです。
 それと、あえて医者には言いませんでしたが、日々の気功術の実践は続けているA氏なのでした・・・・。

 6月5日でした。朝早くからA氏は〇〇総合病院に出かけました。

 結論からいえば、〇〇総合病院で診てもらったことはA氏にとって良かったのです。

 A氏の知りたいことは知ることができ、それと、最終的には、十年も前にはじめて行った〇〇医院で、点眼液を出していただけるように紹介状を書いていただけるようになったのです。

 今回の問診の用紙にA氏は、次のように記入したのでした。

「十年ほど前、緑内障と診断されました。その時から十年ほどたち、生活にはこれといって差しさわりなかったのですが、半年前ごろから、左目がかすむようになり白内障か知りたいです」と。

 最初に診てくれた〇〇総合病院のS先生は女性でした。やさしい穏やかな印象のS先生は丁寧にA氏の言うことを聞いてくれて、スタッフの人たちも丁寧にいろいろな検査をしてくれました。

 S先生は言いました

「少し白内障ですが、手術するほどではありません」

「これから、I先生にバトンタッチで、I先生の指示にしたがってください」と。

 次に、A氏と向きあって診てくれた I先生は、眼科の主任医師のようでした。

 I先生は、次のようにA氏に言ったのです。

「きょうは、何でここに来たのですか!」

「手術を望まない人もいます。でも、左目ですが手術をしてもこれ以上よくはならないでしょう。薬を使用しないのも自由ですが、ここは手術をするのがメインの総合病院ですから、最初に行った〇〇医院への紹介状を書きますから」

「その〇〇医院から点眼液を処方してもらってください」

「目のくぼみが気になったということですが、目がくぼんでしまうより、緑内障で失明となってしまうのがいやでしょう。その緑内障と診断されてから、これといった対策をしなかったから、今のようになってしまったのですから」

と。

 A氏はこの〇〇総合病院のI先生の話に納得でした。この下旬には、紹介状をもって、十年ほど前に行った〇〇医院へ行こうと決めたのです。

 ただ、ちょっと A氏は思ったのです。

 5月29日の眼圧が、左は22右は17だったのが、6月5日きようの眼圧は、左17右は15とさがっていたのは、血流を良くするこの一週間ほどのA氏自身の気功術の効果が大きかったのではと。というのも薬嫌いのA氏は、緑内障ではない右目に点眼液を使用することなく、緑内障である左目も、そんなに毎日きまって点眼することはなかったからです。

・さて、それからA氏は〇〇総合病院からの紹介状をもって、十年ほど前に行った〇〇医院へ行ったのでした。そのときの〇〇医院でのお話は気になりますが、A氏のその後の健康日誌を覗いてみない私は続きを書くことは出来ません。
 それにしても、コロナワクチンでも話題になりましたが、薬等の副作用に関する話は、タブーなのか? 気になるところではあります。

『A氏の健康日誌』。いつか、続きを紹介できたらな・・・・。


『A氏の健康日誌』より 3

2023-07-12 05:46:17 | 健康


     3

 ところで、話は前後しますが、今回行った眼科医院での一回目の4月26日のA氏の診断についてです。

 そこでA氏は、いろいろな検査をされましたが、細かなことは一切説明されることはなく、診断は「緑内障」ですといわれたのです。そして、

「薬は必要ですか?以前、使用していた薬の名前はわかりますか」と聞かれたA氏でした。
 A氏は、十年も前のことで記録もとっておかなかったので、「わかりません」と答えたのです。
 そして、二種類の点眼液を処方されたのでした。
 
 でも A氏は、最初に書いたように、副作用が怖くて、ひとつの点眼液だけを左目にだけ使用したのでした。

 そして、5月29日、二回目の通院でした。

 4月26日のときには、これといった医師との問診もなく、A氏は何も聞くことができなかったので、看護師との会話のときに、

「自分は、ひとつの点眼液だけを使用していたので、きょうから処方される点眼液も、そのひとつだけにお願いしたいのですが」と、伝えたのでした。
 
 また、そのとき A氏は、眼圧の検査の看護師から、きょうの眼圧の検査結果は、左は22右は17ということを聞くことが出来ました。
 そして、診察室へ呼ばれたA氏ですが。そう、A氏は今回の担当医も前回と同じ医師かと思っていたのですが、今回は別の医師でした。医院長だったのです。

 A氏は、今回の眼圧の検査結果を看護師に左は22右は17と聞いていたので、前回の眼圧をあらためて医院長に聞くと、左は25右は22ということでした。その数値をはじめて知ったA氏は、前回より下がっていることがわかったので、

「点眼液はひとつだけでお願いしたいです」と医院長に伝えたのでした。
 
 すると医院長は、パソコンの前回の検査の画像を見ながら、とんでもないというようにまくしたてたのです。

「薬に副作用があるのは当たり前。よくしようと考えたら、薬はふたつなんていわないで、三種も四種類も処方しなくてはいけない」

「いずれ失明してしまうから、手術が必要です。手術をうけいれますか」

と。

 A氏は愕然としました。A氏が処方された薬の一種類しか使用しなかったことに憤慨したのか、医院長は一方的で、

「では、〇〇総合病院への紹介状を書くので、近いうちにそちらへ行ってください」
と。

 結局、話しは一方的で、次回、A氏は、その紹介状を持って〇〇総合病院へ行くことになったのでした。

・続きは次回に・・・・。


『A氏の健康日誌』より 2

2023-07-10 06:12:53 | 健康

    
    2

 ところで、緑内障をよくするには、高くなった眼圧を下げればよいということがメインということですが、薬に頼らない自分で治す療法はないのかと思っていたA氏は、ある日、『緑内障 自分で治す 最強辞典』という一冊の本に出会いました。

『緑内障 自分で治す 最強辞典』より。

 当院が、緑内障の患者さんにウォーキングを指導している大きな目的は、「血流をよくするため」です。
 緑内障といえば、眼圧ばかり取り上げられます。もちろん眼圧も大事ですが、それ以前に目の血流、ひいては全身の血流が悪くなっていることが緑内障の大きな原因だと、私はとらえています。
 血流障害は、目の酸素不足を招きます。酸素も栄養素も充分に届かないので、当然、視神経が弱くなります。血圧が正常でも緑内障を起こす例が多いのは、血流障害で視神経が弱くなっていることと深く関係すると考えられます。
 しかも、血流障害があると、房水という、目の組織に栄養を運ぶ液体の巡りも悪くなって、眼圧が上昇しやすいのです。その土台になっている血流障害を放置したまま、投薬や手術をしても、効果がでにくいのは当然です。
 ですから、緑内障の人は、薬などの効果を高めるためにも、ぜひウォーキングを心がけてください。
 緑内障に関する現在の標準的な治療においては、いったん起こった視野の狭窄や欠損は回復しないとされています。ところが、私の指導している「眼圧下げウォーキング」をはじめとする生活習慣の改善を行うと、緑内障で起った視野の狭窄や欠損が回復する例があります。

 続きの文です。
 
 視野の狭窄や欠損というと、そこだけ黒く見えるようなイメージを抱きがちですが、そうではありません。視野が欠けた部分は、自覚的には、最初は磨りガラスを通したように見え、次第に雲をかぶったようになります。それだけに、当初は気づきにくいことも、緑内障の発見を遅らせる一因になっています。
 この検査図は、緑内障で段階的に見えにくくなる視野の様子を、色の濃さで表わしているわけです。
 右側の図は、2013年3月27日の状態で、色の濃い部分が左下に広がり、視野の狭窄が進んでいます。そこで、「眼圧下げウォーキング」や朝食抜きといった生活習慣の改善に取りくんでいただきました。
 その後、一ヶ月半もたたない5月8日に検査した結果が左の図です。ひと目で色の濃い部分が減っていることがおわかりでしょう。
 この際に専門医が重視するのは、「視野欠損度(MD)」という検査値です。
 これは、視野の欠けている度合いを数値化したものです。(正常は0dB、1~6dBは早期視野欠損、視野が全く見えなくなると30dB)。
 Bさんは、3月のときのMDは8.1でした。それが、5月のときは6.1に下がっています。2という変化は非常に大きく、誤差の範囲内ではありません。明らかに視野が改善していることが、検査値からもわかります。

 標準的な医療では、回復が難しい視野の狭窄も「目の総合医学」として生活習慣の改善に本気で取り組むと、このように改善しうるのです。
 緑内障・白内障が気になるかたは、ぜひ「眼圧下げウオーキング」をはじめとする生活習慣の改善をお試しください。

 この本にA氏は、大いに励まされました・・・・。A氏は、いつからか、健康のためにと気功術を日々実践するようになっていたので、気功術における気の循環は、頭内の目や視床あたりへの働きによって、緑内障で起った視野の狭窄や欠損が少しでも回復してくれればと・・・・。

(視床は脳のほぼ中央に位置し、嗅覚以外のあらゆる感覚情報(体性感覚、痛覚、視覚、聴覚、味覚など)を大脳皮質に送る一大中継基地のような存在です。)

・続きは次回に・・・・。

『A氏の健康日誌』より 1

2023-07-08 05:41:20 | 健康


  『A氏の健康日誌』 

  はじめに

 A氏は薬嫌いです。これから紹介するのは、A氏の健康日誌からですが、A氏の了解を得ていますのでご心配なく・・・・。

 A氏はこのところ何十年と風邪にかかることもなく健康です。働き盛りの若かった頃、風邪にかかった時でした。その時、処方された薬を飲んだA氏ですが、薬を飲んでも効いたふうでもなく一層具合が悪くなってしまったことからか、A氏は薬に対する信頼があまりないのでした・・・・。もっとも、動くのもやっとだったA氏が、病院のベッドで点滴(栄養や水分の補充)を受けまもなく元気になり家に帰ることが出来たときには感謝でした。

 ・・・・そんなA氏ですが10年ほど前だったろうか。左目が緑内障であると診断されたのです。そのとき、二ヶ月ほど緑内障のための点眼液を試したのですが、いつのまにか目が急にくぼんだようになってしまったのと、点眼液の効果もはっきりしなかったので、A氏は医者通いは止めてしまいました。両目で見る日常生活には、これといった支障はなかったからです・・・・。
 それがこの四月。リタイア生活となったA氏ですが、ときどき左目のかすんだ感じが気になり、A氏は、依然行った医院は行きづらかったからか、別の眼科医院へ行ったのでした。

     1
 
 今回の医院でも、二種類の点眼液を処方されたでA氏ですが、薬嫌いのA氏ですから、その点眼液についての副作用についていろいろと調べてみたのです。そして、一つの方の副作用の項を読んでいて怖くなって、他の一つの点眼液だけを左目にだけ使用することにしたのでした。

 以下、A氏の健康日誌より。

主な副作用として。
結膜充血 、 眼そう痒症 、 眼瞼色素沈着 、 角膜糜爛 、 睫毛異常 、 睫毛が長くなる 、 睫毛が太くなる 、 睫毛が濃くなる 、 眼瞼多毛症 、 結膜炎 、 結膜浮腫
重大な副作用として。
虹彩色素沈着
上記以外の副作用として。
結膜出血 、 眼瞼浮腫 、 眼瞼紅斑 、 眼瞼そう痒症 、 眼瞼障害 、 眼脂 、 点状角膜炎 、 眼刺激 、 霧視 、 眼異常感 、 眼違和感 、 眼べとつき感 、 くぼんだ眼 、 結膜色素沈着 、 眼瞼炎 、 眼瞼下垂 、 涙液分泌低下 、 霰粒腫 、 マイボーム腺梗塞 、 糸状角膜炎 、 角膜血管新生 、 虹彩炎 、 眼乾燥 、 眼灼熱感 、 眼痛 、 羞明 、 白内障 、 眼精疲労 、 視力低下 、 視覚障害 、 眼球運動失調 、 眼圧上昇 、 ぶどう膜炎 、 黄斑浮腫 、 乾性角結膜炎 、 流涙 、 狭心症発作 、 高血圧 、 胃不快感 、 咳嗽 、 尿潜血 、 CK増加 、 口唇疱疹 、 浮動性眩暈 、 頭痛 、 胸痛 、 耳鳴 、 白血球数増加 、 ALT増加 、 γ−GTP増加。

 まあ、一つの点眼液の副作用の項を読んで怖くなってしまったA氏ですが、もう一つの点眼液の副作用の項もみました。

 PMDAより。PMDAとは。<独立行政法人医薬品医療機器総合機構、厚生労働省所管の独立行政法人である。医薬品機構、PMDAなどと略す。 医薬品の副作用又は生物由来製品を介した感染等による健康被害の迅速な救済を図り、並びに医薬品等の品質、有効性及び安全性の向上に資する審査等の業務を行い、もって国民保健の向上に資することを目的とする。>とありました。

 以下、抜粋です。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 気管支喘息又はその既往歴のある患者、気管支痙攣又は重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者[喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。][11.1.2 参照]
2.3 コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック(Ⅱ、Ⅲ度)又は心原性ショックのある患者[これらの症状を増悪させるおそれがある。][11.1.3 参照]
2.4 重篤な腎障害のある患者[9.2.1 参照]

8. 重要な基本的注意
8.1 全身的に吸収される可能性があり、β遮断剤又はスルホンアミド系薬剤の全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意すること。特に、重篤な副作用もしくは過敏症状があらわれた場合には投与を中止すること。
8.2 縮瞳剤からチモロールマレイン酸塩製剤に切り替える場合、縮瞳作用の消失に伴い、屈折調整を必要とすることがある。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 肺高血圧による右心不全のある患者
肺高血圧による右心不全の症状を増悪させるおそれがある。[11.1.3 参照]
9.1.2 うっ血性心不全のある患者
うっ血性心不全の症状を増悪させるおそれがある。[11.1.3 参照]
9.1.3 糖尿病性ケトアシドーシス及び代謝性アシドーシスのある患者
アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。
9.1.4 コントロール不十分な糖尿病のある患者
血糖値に注意すること。低血糖症状をマスクすることがある。
9.1.5 眼内手術の既往等のある患者
角膜内皮細胞数の減少により角膜浮腫の発現が増加する可能性がある。
9.1.6 急性閉塞隅角緑内障の患者
本剤を用いる場合には、薬物療法以外に手術療法などを考慮すること。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎障害のある患者
投与しないこと。ドルゾラミド塩酸塩及びその代謝物は主に腎より排泄されるため、体内に蓄積するおそれがある。[2.4 参照]
9.3 肝機能障害患者
肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
ドルゾラミド塩酸塩の動物実験(ウサギ、経口)において、母動物に代謝性アシドーシスを生じる用量を投与したとき、胎児の中軸骨格奇形が報告されている。
また、チモロールマレイン酸塩の動物実験(経口)において、器官形成期のラットに500mg/kg/dayを投与したとき骨化遅延が、マウスに1,000mg/kg/day、ウサギに200mg/kg/dayを投与したとき、死亡胎児数の増加が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。チモロールマレイン酸塩はヒト母乳中へ移行することがある。
9.7 小児等
小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。
10. 相互作用
ドルゾラミドは、主としてCYP2C9、2C19及び3A4によって代謝される。チモロールは、主としてCYP2D6によって代謝される。[16.4 参照]
10.2 併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等            臨床症状・措置方法      機序・危険因子
オミデネパグ イソプロピル
結膜充血等の眼炎症性副作用の発現頻度の上昇が認められている。

11. 副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1 重大な副作用
11.1.1 眼類天疱瘡(頻度不明)
結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等があらわれることがある。
11.1.2 気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全(いずれも頻度不明)
β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全があらわれることがある。[2.2 参照]
11.1.3 心ブロック、うっ血性心不全、心停止(いずれも頻度不明)
β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、心ブロック、うっ血性心不全、心停止があらわれることがある。[2.3 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照]
11.1.4 脳虚血、脳血管障害(いずれも頻度不明)
11.1.5 全身性エリテマトーデス(頻度不明)
11.1.6 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(いずれも頻度不明)
11.2 その他の副作用、

・『A氏の健康日誌』、 続きは次回に・・・・。
    
  

瞑想について  2

2022-12-06 07:16:27 | 健康


     2
 
 皆さんは、ヤーマとニヤーマ、つまり、悪いことをしないことと良いことをすることとは、同じではないかと言うかも知れません。しかし、嫌いでないということが必ずしも好きなことを意味しないように、悪いことをしないことと良いことをすることとの間には、大きな違いがあります。
 それでは、ニヤーマとは何を意味しているのでしょうか。それは簡単に言えば、モノの原理にしたがわないだけではなく、魂の原理、神の愛の原理にしたがって行動するということです。つまり、すべてのものをあるがままに見て大きな心で受け入れ、それらが成り立っていくように自分をそのなかに与えていく・・・・、いわば神の行為を日常生活のなかで実践していこうというものです。
 
 第一は清浄です。身体を清潔に保つことはもちろん、それだけではなく、つねに心も清浄な状態を保つことができるようにしておかなければなりません。
 この清浄ということには、霊的な非常に深い意味があるのですが、ここでは心がいつも平静で穏やかな状態でいられるように、自分の行為をコントロールすることだと考えてください。
 次は知足、つまり足るを知るということです。
 もともと人間という存在がいかに小さなものであるか、限界を持ったはかないものであるかを知り、それゆえにほかの人間やモノと相互に依存しなければ生きていけないことを本当に理解できれば、自分だけが必要以上に豊かになりたいという欲を持つことが間違いであることを自覚できます。
 限界を持った小さくはかない存在の人間としての分に応じて、一生懸命に与えられた役割を果たすこと。それを通して足るを知ること。知足とは、そんな意味なのです。
 三番目は、苦行です。
 宗教的な修行といえば、断食をしたり、寒い時期に水行をしたりといったイメージが強いかも知れません。しかし実際には、苦行は宗教的修行の一部にすぎません。その苦行とは、おなかがすくから何か食べたい。寒さから身を守りたい・・・・・。つまり自己保存というモノの原理にしたがおうとする自分の心を抑え、あえて苦しみに身をさらすことによって、欲望の面でも感情の面でも、存在の面でも、自己愛的な生き方を積極的に否定していこうとすることなのです。
 次は、ヤーマ、ニヤーマのなかでも一番社会性の強いもので、共感ということです。
 相手と同じ気持ちを持つということですが、そのために大事なことは、自分の立場で相手のことを考えるのではなく、相手の立場に立つということでしょう。相手の身になることです。
 社会的な奉仕活動や発展途上国への援助など、世の中にはいろいろな善意の行動があります。しかし、これが相手の身になって、つまり共感なしで行われる場合にはむしろ迷惑になることもあります。相手が本当に必要としていることがわからないから、言ってみれば、相手にとっては単なる押しつけになってしまうわけです。
 いずれにしても、共感を持つ、相手の身になるということは、現在の自分を捨ててより高い次元と合一するための日常生活のなかの訓練だと言えるでしょう。
 ニヤーマの最後は、神の真似をすること、宇宙創造神への祈りです。
 神は万物のなかにあって、ただそれが成り立つように働いています。人々のほとんどすべてが、そのことを感じることができないだけなのです。神はつねに皆さんとともにあって、皆さんの存在が成り立つように働いていてくれている。しかしだからといって、神がその代償を求めるようなことは絶対にありません。もし、願いをかなえる代償を求めるような神があったとしたら、それは偽物の神、つまり神を名乗る次元の低い霊なのです。
 もちろん、人間は神と同じように振る舞うことはできません。どうしても限界があるでしょう。しかし、このような神の行為を日常生活のなかで真似ること、本当の愛を実践しようと努力することが一歩でも神に近づく道なのだとヨーガでは教えています。
 そしてもう一つ、大事なことは祈ることです。限界を持った小さな自分が、大きな神の愛を行えるような存在になれるよう、宇宙創造神に向かって祈ることです。人間の霊的成長は、人間だけの力ではできません。存在を支えてくれる神の助けが必要です。そのような祈りを通じて常に心を神に向けていること。それがヤーマ、ニヤーマを実践する基本なのです。

・以上、『現代社会と瞑想ヨーガ』日常生活のすべてが瞑想よりの抜粋でした。自分の心が目に見えないように神様も見ることはできません。でも、神様を感じる・目には見えないがいつも神様は私たちを見守っていてくれるのだと思えることが出来たら、人の心・魂は癒されるのだと思う自分です。
 なぜなら、この創造された宇宙・森羅万象みな神様の現われではでないのでしょうか。これからも、日常生活においてヤーマ・ニヤーマを心掛け日々の瞑想により、本当の自分に出会うため、きょうという一日を過ごしていけたらな。また、いろいろな角度から瞑想について、何か書けるときは書いていきたいと思います・・・・。
 

瞑想について  1

2022-12-03 08:15:50 | 健康



   『瞑想について』
      
     1

 若かりし頃、国際宗教・超心理学会(IARP)創立者であった本山 博先生との出会いにより、瞑想ということに初めて出会った私でした。初めて目をつむり静かに内面を見つめました。あれから、40年は過ぎました。実際、はんかふ座のシッダアーサナの形で、坐禅のように自分と向き合うということは毎日ではありませんでした。
 それがリタイアしてからは、毎日、静かな瞑想の時間を持つということが日課となりました。また、置き去りにしていた問題などにゆっくり考えられるようになったこの頃です。日常生活のすべてが瞑想ということですが、その日常生活において、悪いことをしない、良いことをするという、ヤーマ・ニヤーマということがあります。少し堅苦しいお話になるかも知れませんが、最後までお付き合いよろしくお願いいたします。

     * * * * * *

 『現代社会と瞑想ヨーガ』本山博著より。 

 古代インドの言葉でヤーマとは悪いことはしない。ニヤーマとは良いことをするというほどの意味です。では、悪いことをしない、良いことをするとはどういうことでしょうか。普通に考えれば、それは社会的な規範、法律や道徳を守るといったことになるでしょう。社会が宗教的な規範に縛られているようなところ、あるいは宗教の熱心な信者の場合は、宗教的戒律を守ることがそうかも知れません。この場合、悪いこと、良いことの基準は本人の外にあります。いってみれば、外から与えられる悪い事、良いことの基準です。しかもそれは、あくまでも社会の秩序や宗教的な秩序を守るために存在し、社会や宗教が異なれば違ったものになります。極端な場合は、同じことをしてもあるところでは悪いことであり、別のあるところでは良いことになることも稀ではありません。これに対してヨーガでは、悪いことや良いことの基準はあくまで本人の良心です。自分の良心に照らして、悪いと思うことはやめ、良いと思うことをせよと教えています。もちろんそれが社会的、あるいは宗教的規範と一致するところは多いでしょうが、ヨーガの教えの基本は、あくまでも本人の良心です。会社の同僚や上司、あるいは取引先・・・・。さらに友人や家族など、大勢の他人との関わり合いのなかで生きている人間にとって、自分の良心を基準に行動することは、場合によっては非常な勇気を必要とします。自分や家族を守るために、その関わり合いのなかで悪いことに手を染めざるを得ない場合もあるからです。上司の命令で賄賂を運ぶといったことは、典型的な例でしょう。その意味で言えば、自分の欲のために人を殺すなどはいうまでもなく、おしなべて悪いこととは、自分を守る、つまり人間がモノの原理に振り回された結果だということができます。要するにヨーガの教えるヤーマとは、心をモノの原理から引きはなせ・・。言葉を換えれば強い人間として生きよということにほかなりません。

 ヤーマの教え。それは、非暴力、正直、禁欲、不貧、不盗です。
 まず最初の非暴力は、暴力を振るわないということ。当たり前のことだと思うかも知れませんが、往々にして人間は、暴力を正当化してしまう場合が多いのです。つまり、危険にさらされた場合、自分を守るためには仕方がない。大多数の人はそう考えます。日本はもちろん先進諸国の法律でも、自分自身や他人を守るための暴力は、正当防衛、あるいは緊急避難といった理論をつくり出しています。これを否定することは非常に難しいかも知れません。襲いかかってくる暴力から、自分を守ることがなぜわるいのか。場合によっては殺されてしまうかも知れないではないか。皆さんの声が聞こえてきそうです。しかし、ヨーガでは、そのような場合の暴力も否定しています。自分を守る・・・・、それはモノの原理だからです。心の進化を実現するとは、実は自分の死を受け入れるということなのです。物理の次元からアストラルへ、アストラルからカラーナへと進化の段階を上っていくには、現在の自分の存在を完全に否定しなければなりません。それは言葉を換えれば、一つの階梯を上がるたびに死を体験するということなのです。死を恐れる・・・・、つまり物理の次元での存在を守るために暴力を振るうようでは、心の進化を果たすことなど到底できるわけがない。ヨーガではそう教えています。次に正直ということですが、これは、正直というより嘘をつかないと考えたほうがいいように思います。人が嘘をつくのはなぜかというと、やはり自分を守るため。人間は元来、小さくて本当に弱いものだから、どこかで自分をかばう、つまり不正直にならないと生きていけないところが本質的にあるように思います。ですから、自分は本来弱くて、自分を守るためには嘘をついてしまうものだということを自覚して、自分をコントロールしていかなければなりません。嘘をつけば、心のなかに不安定な状態ができてしまうからです。
 次は禁欲です。人間には、食欲や性欲、あるいは物欲など、いろんな欲があります。こうした欲は人間の身体を成り立たせ、生活を成り立たせていくために必要なもので、その意味では自然なものです。ですから、禁欲といってもこうした一切の欲を持ってはいけないというのではなく、過ぎた状態にならないようにと理解してください。つねに腹八分に止めるよう、気をつけてください。
 正直、禁欲の二つがどちらかといえば個人的な面でのヤーマ、悪いことをしないということであるのに対して、最初の非暴力とともに社会性を持つのがあとの二つ、不貧と不盗です。不貧とは、むさぼらない、不盗はもちろん盗まないということで、個人としても企業としても、不当な利益を望んではならないということです。人間が生まれて大人に成長するためには、物を食べて栄養を摂らなければならないのと同じように、企業が存続し発展するためには利益を上げることは必要です。しかし、必要な程度を越えて利益を得、しかもそのために発展途上国の人々を日本人よりはるかに低い賃金で働かせるなどということは、人間で言えば食べ過ぎ、つまりむさぼる心の表れにほかなりません。また盗む行為は、つねに他人との関わりで発生します。国家や企業といった大きなものでなくても、人間が二人以上集まればそれは一種の社会ですから、盗む行為はその社会に迷惑をかける行為です。その意味で強い社会性を持っていることになります。要するにヤーマをまとめて言えば、モノの原理、つまり自己愛的な生き方を破る日常生活なかでの訓練です。その訓練を、個人として、あるいは社会人として常に行うようにというのが、ヨーガの教えなのです。
 
・次回は、愛の原理の実践=ニヤーマについて書いてみようと思います。

健康について 6 血圧について

2022-11-30 07:23:25 | 健康


 長いこと健康診断といえば、会社での健康診断でしたが、リタイアとなり国民健康保険となり、初めて個別健診の基本7項目を受けてきました。医院での、腕を痛いほど締め付けられる血圧計のせいか、普段、家で測ったときよりだいぶ高い値でした。
 看護師が心配してくれて、帰る前に、もう一度、家で測る血圧計と同様な血圧計で測ったときには、診断前に測ったときより下がっていて、ほっとしました。で、血圧について、自分なりに調べてみました。

 塩分をとりすぎると血圧が上がるといいますが、実は塩分だけでなく、加齢自体が血圧の上昇に大きな影響をあたえると。厚生労働省のデータから、50代以上の3人に1人は血圧が高めであることがみてとれると。
 原因として、年齢を重ねると、血圧をコントロールするホルモンや自律神経の働きが
乱れてしまい、ノルアドレナリンという物質を過剰に分泌するようになってしまいます。実は、このノルアドレナリンが血管を収縮させ、血圧を上げてしまう要因の一つとなっているのです。
 また、睡眠の質が悪い、睡眠時間が少ない人もまた、血圧が高めになることが判明しています。スマホのブルーライトやストレスなどの影響もあり、現代人は睡眠の質自体が悪いケースが多いため、いかに睡眠の質を高めるかが高めの血圧対策の必須条件となってきます。

 高めの血圧を下げるための4つの方法として

1、適度な運動を取り入れる。ウォーキングやストレッチ。特にストレッチは血管を伸ばし、柔らかくするのでおすすめです。
2、タバコを控える。
3、お酒を適度に。
4、食生活を見直す。塩分と炭水化物を控えて、カリウム・カルシウム・マグネシウムと植物繊維、タンパク質を多く摂るように意識しましょう。

 ちなみに、高血圧というのは、血圧が高いという1つの症状です。たまたま測った血圧が高いときには血圧が高いといえますが「高血圧症」とは言い切れません。高血圧症とは、くり返して測っても血圧が正常より高い場合をいいます。診察室でのくり返しの測定で最高血圧が140mmHg以上、あるいは、最低血圧が90mmHg以上であれば、高血圧と診断されます。

     * * * * * *

『医者に殺されない47の心得』 近藤誠著より。

「数値だけ見て、「病気」と信じてはいけない」

 病気ごとの専門学会が作っていますが、談合体質で、根拠なく数値が決められています。特に高血圧の基準値「操作」は目にあまります。
 1998年の厚生省全国調査の基準値は160/95以上でした。ところが2000年には、はっきりした理由もなく140/90に引き下げられました。98年の基準値を当てはめると、高血圧の日本人は1600万人、それが新基準では、3700万人もが高血圧になってしまいました。
 さらに2008年に始まったメタボ健診では、19~64歳までで、糖尿病や腎臓病を合併している場合、ついに血圧130/80以上が治療目標になりました。
 高血圧の原因は、9割以上不明です。また、日本人の血圧を下げることによって死亡率が下がる、心臓病や脳卒中などが減ると実証されたデータは見あたりません。
 大人になると動脈も老化して硬くなり、血液を先に送る力が衰えます。そこで、体は年をとるほど血圧を上げようとします。脳や手足のすみずみまで血液を送り続けるため。それを薬で下げたら、ボケたりふらついたりしてしまいます。
 フィンランド、75歳から85歳までの「降圧剤を飲まない」男女521人の経過を見た調査では、80歳以上のグループでは、最高血圧が180以上の人たちの生存率が最も高く、最高血圧140を切った人たちの生存率はガクンと下がっています。
 なのに日本では、最高血圧130で病気にされ、薬で下げさせられているんです。

     * * * * * *

 私も思いました。薬には副作用があり、病院によく行く人ほど、薬や治療で命を縮めやすいのでは。もちろん、病院や医院は必要です。が、自分なりに納得できる生き方をしてもいいのではと思う私です。何年か前、体調を崩した自分も、病院で検査などして、医師にはいろいろとお世話になりました。その医師が、幸か不幸か薬をおすすめしなかったので、今の私は何の薬の服用もなく元気な日々を過ごしています。しいて言えば、気血の流れを良くするために、気功を行うようになったということでしょうか。
 メタボリックシンドロームなどにも、軽い運動や散歩、そして健身気功などがいいのではと思う私です・・・・。