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歯科・かずクリニック 院長のつぶやき

歯科・かずクリニックの院長が、歯科に関わることから、 日常のことまで、いろいろとつぶやきます。

上手な抜歯

2011-04-28 11:31:41 | インポート

さて、歯の治療の代表格。抜歯について。

まず、抜歯とはその名のとおり、歯を抜くことですね。

これは歯科医師の認識としては、最後の手段です。。。

最近はまだ何らかの形で残せる歯を早々に抜く傾向もあるようです。

でも、歯も体の一部と考えたら、限界まで残す。

これが一番大事だと思いますね。

んじゃ、上手な抜歯とはどんなもんでしょう?

まずは抜くスピードでしょうかねー。。

患者さんにしてみれば苦痛の時間は短いに越したことはありませんからね。

やはり、これは経験に尽きると思います。

同じ歯を抜くのでも、研修医と開業医では抜く時間に天と地の差がありますから。

ただし、「難抜歯」と言われる、どうやっても時間がかかって手こずるものがあります。

これも経験でおおよそわかります。

「これは一筋縄では抜けんばい・・・」

あとは「痛くない!」これは患者さんにとっては重要ですよね。

よく、抜く前に聞かれます。

「痛いですか?」

本来、麻酔が効いていれば、抜くときに痛みがあるはずはないんですよね。

以前、抜歯中に痛い思いをしたという人は

麻酔が効いてない状態で抜かれたということです。

ただし、抜歯後の痛みについては別です。

歯を抜いたところは出血もありますし、ケガをしたようなものですから。

怪我したところは大なり小なり痛むものですね。

抜くのに時間がかかったり、麻酔の効きが悪かったり、骨を削ったり。

色んなことが重なると痛みやすいようですが、

実は運任せの部分もあります。

すんなり1分で抜いたのに、ものすごく痛んだり。

歯茎も切って、骨もゴリゴリ削り倒したのに全然痛まなかったり。

抜くのも早くて、痛みも絶対出ない。

これが患者さんの望みだと思います。

少しでもそれに近づこうとするのですが、さっきも言った通り運もあるわけで。。。

ただ抜歯がうまい歯科医師というのは実際います。

それは、先ほど書いた「難抜歯」のときです。

難抜歯の対応が抜歯の上手い下手だと思います。

しかし、患者さんはその抜歯が普通の抜歯か難抜歯かはわからない訳で。。

抜くスピードと痛みだけで上手い下手を判断すると、

歯槽膿漏のグラグラの歯しか抜かない先生はかなりの名医ということになります。

要は、患者さんの気持ちを察しつつ、たまに非情になって歯をさっさと抜いてくれる。

んで、「難抜歯」にも落ち着いて対応をとれて、時間をそんなにとらない。

んで、痛んでしまったら消毒とかきちんと対応を取ってくれる。

そんな歯科医師が抜歯の上手な先生だ思います。

そうなれるように、日々精進です。

 

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歯科の口コミサイト

2011-04-21 17:18:53 | インポート

ネットには色んな情報が溢れています。

そんな中、歯科に関係するものとして口コミサイトなるものがありますね。

あそこの歯医者は良かっただとか、痛くなかっただとか。

んで、その評価のポイントを集計して順位を決めています。

この順位は果たして本当に正しいのか。

結論からいうと、正しいものとそうでないものがあります。

この前、ある会社から突然メールが届きました。

内容は、

「目立たないように、歯科の口コミサイトに良いコメントを書きますよ」

つまり、一般人を装って、歯科医院の良い評価を書きますよ。

それによって病院の順位が上がって、よい宣伝になりますよ。

っていうこと。もちろん、有料です。

口コミサイトを身内で順位上げする話は知っていましたが、

まさかそれを仕事にしている会社があるとは知らなかったのでびっくりしました。

つまり自作自演で口コミサイトのランキング上位になっている病院があるということです。

だけど、純粋に口コミを書き込んでいる方もいらっしゃいます。

つまり、正しい情報と嘘の情報をしっかり見極めないと、

良い病院と思って行ってみたら、なんかイメージと違う・・・ってことがあるってことです。

んじゃ、良い歯科医院はどうやって見つければ良いのか。

それは、実際に通院した人の口コミが一番でしょう。

あともう一つ。それは歯科医師が通院したいと思う病院をさがすことです。

これは歯科医師に聞かないとわかりませんねー

ただ、一つ言えるのは相性が大事です。

どんなに素晴らしい治療をする先生でも、信用できなければダメでしょうし。

信頼出来て、なんでも話せる先生を見つける。

それが一番だと思います。

その為に口コミサイトを参考にするんでしょうけどね~

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歯の記録

2011-04-18 09:25:14 | インポート

ある歯科医院に行った時。

例えば、右上の歯が痛いとか、通院する理由がありますね。

それを主訴というのですが、まずは主訴への対応をするのが一般的ですね。

ただ、その時か、状態が落ち着いた時に、

「全体的な歯の記録を取らせてくださいねー」と言って、

残っている歯の本数だとか、かぶせ物、詰め物の種類を記録します。

治療箇所とは関係ない記録を取ってどうすんのよ!って思われるかもしれません。

ただ、歯科医院には歯の記録として残す義務があるんです。

これを歯式といいます。

この歯式は実は非常に重要なものです。

なぜなら、歯の記録だけでその人物を特定することが出来るからです。

世の中に全く同じ治療箇所、治療内容の人はいない訳です。

身元不明者が歯の記録で誰かわかることもあります。

今回の東日本大震災で多くの歯科医師の方がボランティアで参加されています。

それは、この歯式を記録する為です。

多くの方の身元が判明することを心から願っております。

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歯の話。

2011-04-12 10:13:19 | インポート

歯医者という仕事をしている以上は、歯とは切っても切れない縁がある訳です。

虫歯で穴が開いた歯を修繕したり、歯周病で揺れている歯を治したり。

色んな方々が来られますし、いろんな状況の方がいらっしゃいます。

もちろん、高齢の方も来られる訳ですが、

今現在、通院してくださっている最高年齢は99歳のおじいちゃん!

このおじいちゃん、とっても元気で、御自分の足で来院されてます。

んで、お口の中を拝見すると、歯がほとんど残っているんですね~。

永久歯は通常28本あります。

現在は8020といって、80歳で20本の歯を残しましょうって運動もあります。

だから、無くしてよい歯の本数は8本までって話ですね。

この仕事について15年近くになります。

色々な患者さんを診てきましたが、高齢の方を診て思うのは、

元気なおじいちゃんおばあちゃんは、とにかく歯がたくさん残っている!

これにつきます。

当然のことですが、ご自分の歯が残っていれば何でも食べられる。

そうなると健康状態も保たれるって話でしょうし。

また噛むことは脳への刺激になるって話もあります。

認知症の予防になるのかもしれません。

「歯がなくなっても入れ歯にすればよかろうもん」って言われる方がたくさんいます。

でも、入れ歯の方は必ず、

「もっと歯を大切にすれば良かった」って言われます。

入れ歯では、ご自分の歯の様には食事がとれません。

「芸能人は歯が命」ってフレーズが昔はやりました。

「一般人も歯が命」でもいいと思いますね~

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歯科麻酔の話

2011-04-06 16:20:30 | インポート

歯医者には歯が痛いと言って、患者さんがたくさんやってきます。

神経が痛んでいたり、歯茎が痛んでいたり。

痛みが出るまで耐えていた、ある意味忍耐強い方々ですね。

んで、痛みが出ている時に治療で必ずと言っていいほど使うもの。

歯科用麻酔です。

痛んでいる原因を説明して、必要な治療を説明して、

更に麻酔を使わないといけないというと、患者さんの顔色が変わります。

「麻酔、痛いですか?」

いや、すでに歯が痛んでいるやん。それをなくすためやん。

と内心ちょっぴり思いますが、気持ちはよくわかります。

なぜなら、昔の麻酔は本当に痛かったからです。

麻酔が痛いポイントは2つあります。

まず、針を刺すとき。

んで、薬液を入れるとき。

昔は針が本当に太かったんです。

んで、麻酔なんだから痛いのは当たり前って感じでそのままブス!っと。

これは、マジ痛いっす。

今は、まず表面麻酔という塗り薬の麻酔をします。

これで皮膚の感覚を鈍くするんですね。

んで、本当に細い針を使って注射します。

これだけで、痛みはほとんどなくなるのですが、

実はプラスアルファーがあるんです!

これは針を刺す瞬間の匠の技みたいなものなのですが、

これを意識的にやると、針を刺した瞬間が本当にわからなくなったりします。

ちょっとした技なので、あえて秘密にさせていただきますが。

んで、薬液を入れるスピードも大切です。

昔は針を刺したら、薬液を一気に注入!

これもマジで痛いっす。ハンパないっす。

痛くない麻酔の注入スピードは一定のスピード。1秒間に1滴です。

でも、このスピードだと麻酔の時間がかなり長くなります。

それでも、患者さんが痛い思いをしないようにと考えたらやはりゆっくりするべきです。

忙しい歯医者なんかでは、麻酔になんか時間をかけられないといって、

一気にしちゃうところもあるみたいですが。。。

この注入スピードを一定にしてくれるのが、電動注射器です。

先ほどの注入スピードを機械制御でやってくれますから痛みが出にくいです。

つまり、表面麻酔、細い針、電動注射器が揃っていれば、

それなりに痛くない麻酔になります。

プラス、やっぱり術者の技量ですね。

電動注射器じゃなくても、上手な先生は麻酔が痛くありませんし。

痛みをなくす為の麻酔で、患者さんに痛い思いをさせるのは避けたいですね。

「針を刺したんですか?痛くなかったですよ。」

患者さんがそう言ってくれた時、僕は心の中でガッツポーズをします。

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