団地で育てて良かった

自分自身が普通の家で育ったので、我が子を育てる時、団地生活にかなり不安があったが、10件10色の家庭がひしめくなかで、子供達は、多くの大人に守られて遊びに夢中だった。親としては、「こう育てたい」という気持ちを反映できなくて苛立つことがあり、悩みもしたが、幼い時に、いろいろな家庭で育つ仲間、又、いろいろな生活・障害を背負う人に出会い自然に助け合うことを身に付けていったことに、今、「賃貸団地で暮らして本当に良かった！」と思う。「子供は社会の宝」を実践できた団地生活は、そこに暮らした子供を「当たり前のことをちゃんと踏まえた大人」へと導いていると思いたい。一人でポツンと遊ぶ子をつくらなかったチームのような仲間・弱い子を守る気持ちはその頃６０代くらいのおばさんが口うるさく教えてくれ、仲間に入れて遊ぶと、カレーをご馳走して誉めていた、いまは亡きデブおばちゃん！などあげたらきりがないが、「我が子だけがいい子になっても、社会がだめでは生きられないのよ！！！」と無学歴の大先輩に、叱るように言われたママ達（私も）は、ラッキーだったなー・・・。
今、企業戦士として世界を飛び回る我が子がみせる自信満々の姿は、8年間の幼い頃の団地生活のたくましい経験という土台があるからに違いない。西欧諸国では当たり前のことが身についていて受け入れられるのだろう。
最近、異常な犯罪があるが、よく聴いていると幼い頃の経験に問題があるケースが多い。「我が子がよければ」で育つと日常生活を楽しく暮らすことも、本当の仲間をつくることもできず、鬱積するものの持っていくところが、「いじめる」「犯罪者」になっているのでは？
「いじめ」というと「いじめにあった」人のことをよく論じられるが、私は「いじめる」人もとてもかわいそうな人ばかりだと思う。「人間（もちろん生き物）を大切にできる人に育てようよ！！」　

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