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『鶴は千年、亀は万年、人間は百年へ』

memo ∞ 「ホセ・ムヒカ氏 N高等学校 入学式で魂の祝辞(全文)」

2017-04-06 | 学習

カドカワ、ネット通信制「N高校」入学式 「複合現実」で来賓から祝辞 - SankeiBiz(サンケイビズ)

カドカワが昨年開校したインターネットによる通信制の「N高等学校」が5日、東京・六本木で入学式を開いた。現実の風景の中に立体的な映像が浮かんで見えるMR(複合現実)という技術により、新入生は、実際には会場にいない“来賓”からの祝辞に聞き入った。

 新入生は約2000人で、大部分は自宅などから中継を見て参加。来場した60人超は米マイクロソフトが開発したゴーグル型端末「ホロレンズ」を装着して会場でMRを体感した。同校は基本的にネットを通して学習するが、沖縄県うるま市の本校で特別活動を行うほか、今月からは東京・代々木と大阪・心斎橋でプログラミングや大学受験講座、外国語などを通学して学ぶこともできるようになった。入学式では沖縄にいる奥平博一校長の姿をホロレンズを通して、会場内の壇上であいさつしているかのように見るなど、最新技術を積極的に取り入れる同校の教育手法を実感できる趣向がこらされた。

 運営する角川ドワンゴ学園の川上量生理事(カドカワ社長)は、「この学校では、時間や空間をネットの技術で乗り越え、制限をなくした。いろんなカリキュラムに挑戦してほしい」と新入生に呼びかけた。

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「生きることは自由を懸けた戦い」ホセ・ムヒカ氏、N高入学式で魂の祝辞(全文)

学校法人角川ドワンゴ学園が運営するインターネットを通じた通信制高校「N高等学校(N高)」が開いた4月5日の入学式で、ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領がVTRメッセージで出演した。

現役当時「世界一貧しい大統領」として注目を集めていたムヒカ氏は新入生に向けて「生きることは、自由を懸けた闘いでもあります」「勉学に励み、その知識を人類のために役立ててください」と、新入生に祝辞を送った。

ホセ・ムヒカ氏 N高等学校 入学式スピーチ

2017/04/05 に公開

2017年4月5日に行われたN高等学校入学式における、ウルグアイ第40代前大統領 ホセ・ムヒカ氏のスピーチです。

ホセ・ムヒカ
”世界一貧しい大統領”として知られるウルグアイ第40代前大統領。
大統領就任中も豪華な大統領公邸には住まず、報酬の大半を寄付し郊外の農場で生活していた。

2012年6月にブラジルで行われた「国連持続可能な開発会議」において、ホセ・ムヒカ氏が語った本当の豊かさや幸福についてのスピーチは多くの人の心を動かし、世界中から支持された。

 

【祝辞スピーチ和訳全文】
若者の皆さん、地球の裏側にある、はるか南の片隅から、お礼を言わせてください。
日本を訪れ、その歴史を垣間見られたことは喜ばしい経験でした。

皆さんは今、人生の門出を迎えています。
覚えていてほしいのは、人間は集団で暮らす社会的動物だということです。
1人では生きられません。
だからこそ人間は文明を築いてきました。
文明は先人が残してくれた最大の遺産です。
教育は私たちにヒントを与えてくれます。
先人たちが築いた文明や、まいてくれた種を受け取るためのヒントです。
今度は私たちが教育を通じて成熟し、何らかの種を残す番です。
地球の未来と未来の世代のために……

人生には自らのエゴとの闘いがつきまといます。
自分や大切な人を守るためにエゴは必要ですが、忘れないでください。
人間は社会を必要とし、他者なしでは生きられないということを。
そして覚えていてください。
生きている奇跡こそが最大の幸福だということを。
命は大切に扱い、守らねばなりません。
そして、毎日を精一杯生きてください。
痛みや試練を伴ってもなお人生の美しさは褪せません。
生きるということは、転んでは立ち上がり、前に進むことの積み重ねなのです。
生きることは、自由を懸けた闘いでもあります。
フランス革命のような大げさな意味ではありません。
もっと本能的でささやかな自由です。
すなわち人生の一定の時間を好きなことに使う自由です。
この世はビジネスや経済ばかりではありません。
愛情を育むためのゆとりを持つべきです。
愛する人や友人のために。
急いで生きる必要はありません。
焦る必要はないのです。
日々、人生の喜びを少しずつ味わってください。
欲に溺れてはいけません。
人は裸で生まれ、裸で死んでいくのですから。
その情熱を愛情に向けてください。
友人や子供たち、大切な仲間のために。
なぜなら、愛のない人生など無意味だからです。

一方で、私たちは市場に圧迫されています。
市場は次々と物を買うよう私たちを駆り立てます。
そして時間を奪います。
皆さんが払うのはお金ではありません。
あなたの人生の貴重な時間です。
その代金を稼ぐために費やした時間なのです。
ですから、分別と節度を持ち、無駄遣いをしないでください。
そうすれば人生の自由な時間を失わずに済みます。
古代ギリシャの格言にもあります。
紀元前6世紀頃の言葉です。
“過剰の中の無”(多くを求めるな)

歴史は多くのヒントを与えてくれます。
日本の歴史にも、振り返り立ち戻るべき教訓があるはずです。
古来より続く皆さんの国には、たくさんの知恵と独自の歴史があるからです。
厄介なことに、人間というのは口で言われてもなかなか学びません。
実際に経験して、ようやく学ぶものなのです。
日本はとても現代的で技術の発達した国です。
でもロボットには、人間のような感情はありません。
だからこそ、学校生活や今の時間を有意義に過ごしてください。
大切なのは学び方を学ぶことです。
年齢を重ねるにつれ、多くのことを学びます。
でも、その度に悟るのです。
どんなに学んでも学び足りないと。
一生のうちに学べることは限られています。
あいにく、人間の命には限りがありますが、愛に限界はありません。

ですから、世の中に広めていきたいのです。
人間の能力は巨大なビルを建てたり、月に行ったり、深い海の底に潜ったり、遺伝子を操作することだけではないのだと。
自覚を持ち、助け合えば、世界は変えられます。
たとえどんな困難があろうとも、よりよい世界を築けるのです。
憎しみや戦争のない世界を。
そのためには、世界から過酷な貧困を取り除くこと。
そして、浪費をやめることです。
これらの問題は、人間が足ることを知らず、無駄遣いを繰り返した結果です。
世界では1分当たり200万ドルもの大金が軍事費につぎ込まれています。
それなのに、資金がないと言ってアフリカの飢餓は放置している。
人類発祥の地であるアフリカを見捨てるなど、恥ずべき振る舞いです。
皆さん、勉学に励み、その知識を人類のために役立ててください。
自分だけでなく、みんなのために。

南の大地より、感謝とハグを。

MUJICA 



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