12年前世界を震撼させた 天安門広場の一分 http://youtu.be/I-P_QsJXND4
中国の行為は、軍事力によって現状変更を図ろうとするもので、決して容認できない。強く撤回を求めたい。日本政府が抗議したのは当然である。
防空識別圏は領空侵犯を阻止するため、戦闘機が緊急発進(スクランブル)を行う際の基準となる。日本はすでに、尖閣上空を含めて防空識別圏を設定し、中国機の侵入に対して航空自衛隊がスクランブルを重ねてきた。
中国国防省が出した公告は、識別圏内を飛ぶ各国の航空機に、国防省の指令に従うことや飛行計画の提出を求めている。従わない航空機には「防御的緊急措置を講じる」として、スクランブルを行う方針も示した。
中国は、空の守りを固めてきた日本の実効支配を突き崩したいのだろう。識別圏が重なることで、両国のスクランブル機が接近しかねない。不測の事態が起きた場合の責任は、すべて中国が負わなければならない。
中国は昨年12月、国家海洋局所属の航空機が尖閣近辺の領空を侵犯した。今年9月には尖閣付近に無人機を飛来させた。空自機が中国機にスクランブルした回数は、今年7~9月の3カ月だけでも80回にのぼる。日本はスクランブルの態勢を一層、堅持しなければならない。
海でも中国は挑発を強める。尖閣周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)では21日、中国海警局の船の乗組員が中国漁船に乗り移って立ち入り検査を行った。
EEZは領海とは異なるが、国連海洋法条約によって、沿岸国(この場合は日本)だけに天然資源の探査、開発の権利や、海洋環境の保全のため管轄権を行使することが認められている。
海警などの中国公船は、これまでも尖閣周辺のEEZで中国漁船への立ち入り検査を行ってきた。「法執行」の事例を重ねる巧妙な手口だが、日本が管轄権を持つ海域での法執行は国際法違反だ。
尖閣奪取を図ろうとする中国の意図は露骨だ。自衛隊や海上保安庁をはじめ政府一体で、領土や領海、領空を守り抜く態勢の整備と覚悟が求められている。
11管によると、4隻は「海警2101」「海警2113」「海警2146」「海警2151」。中国船は20日から接続水域を航行し、22日には一時領海に侵入した。