日本の傳統(伝統)を守らう!

皇位繼承問題を主に扱ひます。メル突(場合によっては電突)を實踐(実践)・推奬してゐます。

新字は漢字學習の障碍になる

2006-03-19 23:51:27 | 正字正假名遣

筆者は正字(舊字)を勉強中な訣《わけ》ですが、 正字で無ければ、漢字が覺え難《にく》いのは間違い無い、と云ふ結論に至りました。 本來は同じであつた各パーツが、 有る新字は省略し、 當用漢字や常用漢字に含まれなかつた漢字は省略してをらず、 漢字と漢字の關聯性がさつぱり分からなくなつてしまつてゐます。

(舊字 覺え 當用漢字 關聯性 → 旧字 覚え 当用漢字 関連性)

以下に筆者が勉強してゐて氣附いた實例を列擧します。

A1 B
A2 B C D
と列擧されてゐますが、
A1 と新字では書くが、抑《そもそも》 B と云ふ印字を見る機會が有るのなら、
A1 B と最初から印字されてゐる方が關聯性が克《よ》く分かる。
音讀みも C と同じで有つたり似てゐたりする。
また D と云ふ漢字と關聯性が有ることも分かる。
と此のやうにお讀み下さい。

(氣附いた 實例 列擧 關聯性 音讀み → 気付いた 実例 列挙 関連性 音読み)


旧 稲 欠陥 児童		臼
舊 稻 缺陷 兒童		臼

独 触 属 嘱		蜀 汚濁 髑髏《どくろ》
獨 觸 屬 囑		蜀 汚濁 髑髏《どくろ》	だく どく しょく

浅い 残る		貴賤 餞別
淺い 殘る		貴賤 餞別		せん

駅 訳 釈		澤田 木鐸《ぼくたく》
驛 譯 釋		澤田 木鐸《ぼくたく》	えき やく たく

売買 読む 続く		贖罪《しょくざい》
賣買 讀む 續く		贖罪《しょくざい》

仮名 			休暇 霞《かすみ》
假名			休暇 霞《かすみ》

会う 絵			檜《ひのき》
會ふ 繪			檜《ひのき》

仏教 払う		沸騰 彷彿
佛教 拂ふ		沸騰 彷彿		ふつ ぶつ

現実			一貫 習慣
現實			一貫 習慣

経済 軽い 茎		脛《すね》 頸《くび》 発勁
經濟 輕い 莖		脛《すね》 頸《くび》 発勁	けい

自転 伝統 団体 専門
自轉 傳統 團體 專門				てん でん だん せん	恵 惠

円			員
圓			員			えん いん

抜く			跋扈《ばっこ》 祓う
拔く		 	跋扈《ばっこ》 祓う	ばつ

数学 蜃気楼		一縷の望み 藪《やぶ》 髑髏《どくろ》
數學 蜃氣樓		一縷の望み 藪《やぶ》 髑髏《どくろ》

粉砕 抜粋		卒業 憔悴
粉碎 拔粹		卒業 憔悴					雑 雜

写真			新潟
冩眞			新潟

県			懸案
縣 			懸案			けん

剣 検索 経験		収斂《しゅうれん》 瞼《まぶた》
劍 檢索 經驗		収斂《しゅうれん》 瞼《まぶた》	けん れん

寿 鋳造			躊躇《ちゅうちょ》 範疇《はんちゅう》 胡錦濤《こきんとう》
壽 鑄造			躊躇《ちゅうちょ》 範疇《はんちゅう》 胡錦濤《こきんとう》

気			敵愾心
氣			敵愾心

単に 戦争		憚《はばか》る
單に 戰爭		憚《はばか》る

山岳			地獄
山嶽  			地獄			ごく がく

缶 権利 観覧 歓喜
罐 權利 觀覽 歡喜				かん けん

区 駆ける 欧米 中枢 殴る	謳歌
區 驅ける 歐米 中樞 毆る	謳歌

随 堕
隨 墮

担当			落膽《らくたん》 暗澹《あんたん》
擔當			落膽《らくたん》 暗澹《あんたん》	たん

拠点			急遽
據點			急遽			きょ

万			邁進《まいしん》
萬			邁進《まいしん》		まい まん

両 満			欺瞞《ぎまん》
兩 滿			欺瞞《ぎまん》

圧力			厭《いと》う
壓力			厭《いと》う

歯			齟齬《そご》
齒			齟齬《そご》

尽きる			我儘《わがまま》
盡きる			我儘《わがまま》

経済 斎藤		臍《ほぞ》 齎《もたら》す
經濟 齋藤		臍《ほぞ》 齎《もたら》す

台湾 変化 野蛮		親鸞《しんらん》
臺灣 變化 野蠻		親鸞《しんらん》

与える 名誉 大学 覚める	興味
與へる 名譽 大學 覺める	興味

如何《いかが》でせうか? 少なくとも筆者には衝撃の連續でした。 此の漢字と此の漢字のパーツは實は同じだつたのか!と。 (猶《なほ》、筆者の環境はJIS第三、四水準の漢字に對應してゐないため、 鴎、 掴む、髄、などを例として出せませんでした)

(連續 實は 對應 → 連続 実は 対応 )

元々の方針として漢字の全廢を目指してその移行期間の物として定められた新字なのですから、 その方針が破綻した以上、破綻したシステムで有ることは當然なのです。

(當然 → 当然)

PCの普及によつて、記者でも作家でも、 自分が知らない漢字を簡單に出せるやうに爲《な》りました。 勿論今から50年も前に現在の状況を豫想すると云ふことは不可能だつたでせう。 然《しか》し、漢字は少ない方が便利、印字のさい難讀字にルビを打つのは手間が掛る、ローマ字に移行する方が便利など、 傳統を安易な考へで變更すると、 後で取り返しの附かないやうな弊害を生むと云ふ實例でせう。 此のやうな出鱈目な傳統破壞を行つた人達を毆り倒したい氣持ちで一杯です。

(簡單 豫想 難讀字 變更 實例 傳統 破壞 毆り → 簡単 予想 難読字 変更 実例 伝統 破壊 殴り)

ちなみに正確に書ける事は餘り重要では有りません。 實生活では、最近ではPCや電子辭書など有りますし、 さうで無くとも漢字は相手に傳はる程度に其れらしく書ければ良いのです。 一線一線正確に書けねば爲《な》らないと云ふ、 思ひ込みが更なる混亂を生んでゐると思ひます。 (參考: 歴史的書物に出現する「齒」の異體字) 其れよりも、 古典も含め大方の漢字を讀めるやうにする教育が重要 なのでは無いでせうか。

(餘り 辭書 混亂 齒 讀める → 余り 辞書 混乱 歯 読める)

本ブログが正字正假名遣ひ(舊字舊假名遣ひ)を使つてゐるのは、自分の勉強のためと、 此のブログを讀んでくれた方が正字正假名に慣れてくれれば、 と云ふ思ひで書いてゐます。 とは云へ正字に關してはいきなり讀むのは困難でせうから、 正字の知識が無くとも讀めるやうには氣を附けてゐるつもりですが如何でせうか。

(正假名遣ひ 舊字 舊假名遣ひ 關し → 正仮名遣ひ 旧字 旧仮名遣ひ 関し)

筆者はおかげで戰前の文章を讀むのが速く爲《な》つたり、 臺灣の文章が其の儘《まま》でも大部理解出來るやうに爲りました。 また「髑髏」なんてややこしい漢字も書けるやうに爲りました。 本來、「骨」、「獨《独》、蜀」、「數學《数学》」くらゐを覺えておけば、 後はパーツの組み合はせで書けてしまいます。

(戰前 臺灣 → 戦前 台湾)

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竹島(獨島)は日本の領土です。Takeshima(Dokdo) is a Japanese teritory.

參考リンク:

(參考 中華民國 臺灣 異體字 → 参考 中華民国 台湾 異体字)

Q

正漢字を復活させたら、複雑な字をたくさんおぼえなければならないじゃないか?

A

「新釋漢和」(明治書院)卷末の「新舊字體對照表」には、僅か249字が擧げられてゐるだけです。「常用漢字表」では、357字に新舊の字體の違ひが見ら れるのみです。それ程大量の漢字を改めて覺え直す必要はありません。そもそも、「略字」と言つても、之繞のやうに「點を一つ省いただけ」と云ふ好い加減な ものが結構あります。

また、正漢字は、「當用漢字字體表」以來の略字みたいに原則のないものではありません。原則を覺えれば、正漢字は全て納得づくで覺えられます。

手書きの際には、點劃を省略しても構はない、と云ふのが常識ではないですか。活字の形そつくりに字を書く必要はありません。「当用漢字」以來、「活字と手 書きの文字とは一致しなければならない」と云ふ考へ方が一般化してゐますが、餘りに神經質に過ぎる考へ方だと思ひます。かつて、小學校や中學校の書取りの テストで、はねやとめが教科書体と異ると言つて×を附ける教師がゐたさうですが、と言ふか、さう云ふ被害に實際に遭つたものですが、困つたものです。

なほ、「当用漢字」で「歩」は劃數が増えてしまつてゐます。


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1 コメント

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簡単に、わかりやすく (のだ)
2006-03-20 23:13:35
新字にしても結局マスコミでも誤字を平気でやらかしてしまう現実が現状なわけで、思い切って本来の字をじっくり学ぶというやり方があってもいいかもしれませんね。その方がよく子供たちも覚えたりして。

簡単というのはどういうことか。わかりやすくというのはどういうことか。よくよく考えなければなりません。
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