ご無沙汰しております。研究員Mでございます。
まず、「天の敵」ご来場下さいました皆様ありがとうございました。
今回はフガLaboとしては初の試みである「キッズデー」を設けましたが、実際ご利用頂いた方には利便を感じて頂けましたでしょうか。
また、スタジオしろとんぼ座席改修後初の公演であり、お越し下さるお客様が客席のどのあたりでご不便を感じておられたかなどを目の当たりにしまして、まあまだまだ考えることは多いなと感じております。
さて、セット最後列の棚照明について、私は最終公演のアンケートしか読んでおりませんが、その中にご質問がありましたので簡単に解説致します。
スタジオしろとんぼの照明卓、SceneSetter48はDMXチャンネルが48chしかありません。
そのうち1-24chは常設の電源ユニットが消費します。
今回棚のLEDテープを制御するのに使用したDMXコントローラは8本制御可能のものです。テープ1本でRGBの3chを消費するため、これだけで(連続した)24chを消費します。従ってこれを常設とかぶらない25ch以降に設定します。
冷蔵庫に仕込んだLED PARライトはDMX6ch分、ストロボは2chを消費します。既に常設の電源ユニットとかぶらない25ch以降は埋まっているため、DMX信号が衝突する回路は使えないことになります。従って該当のユニットの電源をOFFにしておきました。
※これらLED灯体の電源は当然ながら直回路から取る形になります。
LEDテープの電源ですが、これがまた厄介です。
12V駆動で、各色3Aを要求されます。ということはテープ1本で9A、6本で54Aという結構な大容量になります。
これをバカ正直に安定化電源を買って動かしていてはカネがいくらあっても足りません。(30A級が2台必要になります)
そこで、パソコンのATX電源を使うことにしました。ちょっとPCを自作する人の家には電源が余っていると思います。これを失敬して12Vを取り出します。
しかしこれも、400W以上の電源が2台必要になります。かなりの手間です。電源をタダで調達できるかどうか(またはその費用負担に耐えられるか)がこのようなプランを決行するかどうかの分かれ道になると思います。
さて造作です。
ちょうど点灯している写真があったので、前の集合写真は無視して後ろを見て下さい。
当初棚板に両面テープで貼ろうと考えていましたが、当然ながら縦軸に阻まれてテープがねじれるか、途中で切断する必要があります。(無視して貼ってみましたが結果が悪いのでボツになりました)
LEDテープ自体は切断可能なものですが、切断したところはジャンプケーブルで配線しなければならず、当然ながら短くなってしまって再利用の際に不便です。
そこで装置さんが一計を案じまして、棚板の後ろに細材を追加し、そこにテープを貼ることにしました。
テープ貼りの精度、LEDテープの品質などなどで仕上がりは「まあまあ」でしたが、とりあえず形になったのではないかと思います。なおテープの余りはそのまま垂らしておきましたが、今回の照明では特に支障とならなかったようです。
で、これいくらかかったの、という話をします。
見ての通り、そろえるだけならアマゾンで全部揃います。23000円くらいですね。(ジャンパケーブルは使いませんでしたが、買ったので入れてあります)
アマゾンで揃うことは揃うのですが、LEDテープが高い。1本2000円。しかも結局使わない赤外線コントローラ付き。
これが海外だとだいたい半分の値段です。当初は「点いてればいい」だったのでコントローラを買いましたが、
最初からDMXで制御する(色替えのリクエストがある)と分かっていればテープだけ買えばよかったので、さらに安くなったはずです。それでもアマゾンで買った場合に比べて1/4近い値段になります。(但し、1つはコントローラを買っておく方が動作検証に便利です)
結局本公演で支出したテープ周りの総額は16233円で、アマゾンで全部買った場合に比べて6000円強の節約になっています。ひとえにテープ代が安いかどうかであり、テープの数が増えるとますます効いてくる数字になろうと思います。
(アマゾンのは「防水」で、今回購入したものは「非防水」なので仕様が違いますが、アマゾンで5m300球、RGBの非防水がありません) 中国の通販サイトで、スマホアプリで買い物でき、日本円決済ができますが、日本語での問い合わせは通じない(英語は通じます)のでサイト名は書かないことにします。各自調べて下さい。
ちなみに何でも売っており、スマートホンからこの手の部品、調理家電から「iPhoneの画面を取り替える装置」まで怪しいものが満載です。
最後に遭遇したトラブルを少し。
1)LEDテープは値段がだいぶちがうので中国で買いましたが、色が揃いません。
厳密に色をそろえたいときは高いものを買うか、十分な数の予備を買ってカラーマッチングするのがよいです。
※電源の容量不足も疑いましたが、単独で点けても色が違うので原因から除外されました。
2)ストロボが誤動作したため調べたところ、LEDコントローラのDMXスルー出力部に接触不良が見つかりました。
本来修理するのが筋ですが、時間がないためDMX配線をLEDコントローラが最終になるよう変更し、ターミネーターを取り付けて対処しました。
3)今回はやりませんでしたが、5mのLEDテープを直列に接続すると電圧低下のせいで2本目の色が露骨に変わります。途中にブースターを挟む手もあるようですが、DMXコントローラを買った方が楽だと思います。
以上、参考になりましたかどうですか。
それでは皆様、またお目にかかる日までさようなら。
まず、「天の敵」ご来場下さいました皆様ありがとうございました。
今回はフガLaboとしては初の試みである「キッズデー」を設けましたが、実際ご利用頂いた方には利便を感じて頂けましたでしょうか。
また、スタジオしろとんぼ座席改修後初の公演であり、お越し下さるお客様が客席のどのあたりでご不便を感じておられたかなどを目の当たりにしまして、まあまだまだ考えることは多いなと感じております。
さて、セット最後列の棚照明について、私は最終公演のアンケートしか読んでおりませんが、その中にご質問がありましたので簡単に解説致します。
スタジオしろとんぼの照明卓、SceneSetter48はDMXチャンネルが48chしかありません。
そのうち1-24chは常設の電源ユニットが消費します。
今回棚のLEDテープを制御するのに使用したDMXコントローラは8本制御可能のものです。テープ1本でRGBの3chを消費するため、これだけで(連続した)24chを消費します。従ってこれを常設とかぶらない25ch以降に設定します。
冷蔵庫に仕込んだLED PARライトはDMX6ch分、ストロボは2chを消費します。既に常設の電源ユニットとかぶらない25ch以降は埋まっているため、DMX信号が衝突する回路は使えないことになります。従って該当のユニットの電源をOFFにしておきました。
※これらLED灯体の電源は当然ながら直回路から取る形になります。
LEDテープの電源ですが、これがまた厄介です。
12V駆動で、各色3Aを要求されます。ということはテープ1本で9A、6本で54Aという結構な大容量になります。
これをバカ正直に安定化電源を買って動かしていてはカネがいくらあっても足りません。(30A級が2台必要になります)
そこで、パソコンのATX電源を使うことにしました。ちょっとPCを自作する人の家には電源が余っていると思います。これを失敬して12Vを取り出します。
しかしこれも、400W以上の電源が2台必要になります。かなりの手間です。電源をタダで調達できるかどうか(またはその費用負担に耐えられるか)がこのようなプランを決行するかどうかの分かれ道になると思います。
さて造作です。
ちょうど点灯している写真があったので、前の集合写真は無視して後ろを見て下さい。
当初棚板に両面テープで貼ろうと考えていましたが、当然ながら縦軸に阻まれてテープがねじれるか、途中で切断する必要があります。(無視して貼ってみましたが結果が悪いのでボツになりました)
LEDテープ自体は切断可能なものですが、切断したところはジャンプケーブルで配線しなければならず、当然ながら短くなってしまって再利用の際に不便です。
そこで装置さんが一計を案じまして、棚板の後ろに細材を追加し、そこにテープを貼ることにしました。
テープ貼りの精度、LEDテープの品質などなどで仕上がりは「まあまあ」でしたが、とりあえず形になったのではないかと思います。なおテープの余りはそのまま垂らしておきましたが、今回の照明では特に支障とならなかったようです。
で、これいくらかかったの、という話をします。
見ての通り、そろえるだけならアマゾンで全部揃います。23000円くらいですね。(ジャンパケーブルは使いませんでしたが、買ったので入れてあります)
アマゾンで揃うことは揃うのですが、LEDテープが高い。1本2000円。しかも結局使わない赤外線コントローラ付き。
これが海外だとだいたい半分の値段です。当初は「点いてればいい」だったのでコントローラを買いましたが、
最初からDMXで制御する(色替えのリクエストがある)と分かっていればテープだけ買えばよかったので、さらに安くなったはずです。それでもアマゾンで買った場合に比べて1/4近い値段になります。(但し、1つはコントローラを買っておく方が動作検証に便利です)
結局本公演で支出したテープ周りの総額は16233円で、アマゾンで全部買った場合に比べて6000円強の節約になっています。ひとえにテープ代が安いかどうかであり、テープの数が増えるとますます効いてくる数字になろうと思います。
(アマゾンのは「防水」で、今回購入したものは「非防水」なので仕様が違いますが、アマゾンで5m300球、RGBの非防水がありません) 中国の通販サイトで、スマホアプリで買い物でき、日本円決済ができますが、日本語での問い合わせは通じない(英語は通じます)のでサイト名は書かないことにします。各自調べて下さい。
ちなみに何でも売っており、スマートホンからこの手の部品、調理家電から「iPhoneの画面を取り替える装置」まで怪しいものが満載です。
最後に遭遇したトラブルを少し。
1)LEDテープは値段がだいぶちがうので中国で買いましたが、色が揃いません。
厳密に色をそろえたいときは高いものを買うか、十分な数の予備を買ってカラーマッチングするのがよいです。
※電源の容量不足も疑いましたが、単独で点けても色が違うので原因から除外されました。
2)ストロボが誤動作したため調べたところ、LEDコントローラのDMXスルー出力部に接触不良が見つかりました。
本来修理するのが筋ですが、時間がないためDMX配線をLEDコントローラが最終になるよう変更し、ターミネーターを取り付けて対処しました。
3)今回はやりませんでしたが、5mのLEDテープを直列に接続すると電圧低下のせいで2本目の色が露骨に変わります。途中にブースターを挟む手もあるようですが、DMXコントローラを買った方が楽だと思います。
以上、参考になりましたかどうですか。
それでは皆様、またお目にかかる日までさようなら。
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