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この時期の照明さん、あるいは「触れない”色”と格闘する」お話。

2014-04-24 09:26:12 | スタッフワーク
皆さんこんにちは。研究員Mでございます。

前回は「この時期の音響さん」をご紹介しましたので、今回は「この時期の照明さん」をご紹介したいと思います。

照明さんは劇場のスポットライトやらなにやらを、

1)「これはここを照らす」とか「これはどの色」とか、あれこれと考える(プランニング)

2)実際どういう器具をどこに使ったらいいのか決める(仕込み図作成)

3)実際に設置して、計画通りに光を作る(仕込み、吊り込み、シュート、etc)

4)シーンごとにこれでよいか確認する(シーン組み、場当たり)

というような仕事をしております。お客様の目につかない分野では、舞台裏の暗いところが安全になるように「安全光」を点けたりしてくれる照明さんもいます。

普通の公演であれば劇場に入れるのはせいぜい本番数日前ですから、(2)までがしっかり決まっていて、(3)以降の手際が良くないと大変なことになります。フガLaboの今回の公演は幸いにして時間的余裕がありますから、上の(1)から(4)までをグルグル回しているわけです。

ところで照明の「色」というのは結構厄介なもので、(演劇の照明ですから)ライトが明るくなったり暗くなったりするわけですが、あるライトが100%の明るさで光っている時と、30%の明るさで光っているときは、出ている光の色が違います。(これを「色温度」といいます。お高い照明機材の場合は色温度が変わらないこともあります)

それで、ライトの前に「カラーフィルター」(カラーフィルターのことを「ゼラ」という言い方をする人もいますけど、最近は使わないのがトレンドです)を入れるんですけど、フィルタを通過する光の色がそもそも違うわけで、従って、出色も違ってしまうわけです。

ここらへんを豊富な経験と知識でカバーするのがプロの照明さんなんですけど、我々はまだそこまで達することは出来ません。という感じで触れない「光」と格闘するのが今の時期の照明さんです。

フガフガLaboratory第7回研究発表会「約三十の嘘」、皆様のご来場をお待ち申し上げております。

※「色温度」ってなんぞ?と思う方、蛍光灯の下でごはんの写真を撮ったら緑色っぽくなったとか、青っぽくなって全然おいしそうに写らなかった経験、ありませんか?あれも色温度のしわざです。もし興味がございましたら、ご質問にお答えいたします。コメント欄にどうぞ。