風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

赤鹿を馬に乗って

2007年04月02日 | モンゴル風景
二日目午後からは、トレッキング。
夫は、ゲルでしたいことがあると、馬は一人で牧民さんに案内してもらいました。

赤鹿(ボック ソゴート)を見たいかとたずねるので、「はい」と答える。
もちろんというモンゴル語は知らないので、思いっきり体と笑顔で表現する(笑)

険しい岩山を、水平に移動するには、馬体を山側に唐キために思いっきり山側に体重をかけて乗っています。
牧民さんのまねをして、思いっきり体を右側に唐オて見る。
なるほど、馬の足取りが軽くなる。
牧民さんに遅れをとらないように、全神経を集中して、牧民さんのするとおりにまねてみる。
ふと、鹿の群れが目に入る。
どうして、私は鹿を見ているのだろうと思ったら、そういえば彼が静かに指差したんだわ。
二度目も、三度目も、彼は決して「ほらほら、あれ、あそこ」なんていう大げさなジェスチャーはしなかった。
赤鹿が目に入るほうが先で、どうしてかなぁとおもうと、そういえば指差したんだったという気の付き方で、彼が、テレパシーのような特殊能力を持っているのだと思いました。
そして、それを消して赤鹿を追い、それを使って私に赤鹿を見せる。
だから、昨日見たオットルの牧民さんもあんなにたくさんの馬をたった二人で、見守ることが出来たのだと思う。

残念ながら、カメラを持っていきませんでした。
持っていてもとても撮る余裕はありませんでした。
険しい岩山を、牧民さんの後を付いていくだけでやっとでしたから。

最初の鹿は50頭くらいいました。あっという間に、私たちに気が付いて、さっと移動してしまいます。
山すそを回って、逆からその群れを追いました。
というのは、二度目に同じ頭数の赤鹿を気が付いたら見ていたので、同じ群れと思ったのです。

それで、もう帰るのかと思ったら、三つ目の15頭ほどの群れもまた、見せてくれました。
どこをどういったのか、彼の馬のお尻を眺めていたような(笑)。。。
その群れを見たとき、私の馬が急に雪を食べたくて頭を下に下ろしました。
危うくたずなを強く引っ張られ体が前に唐黷トしまって、声を上げてしまいました。
せっかく、もっと近くで見せてやろうという彼の思いは実現しませんでした。

写真は、赤鹿を見て興奮し、その後平らなところで私にすれば猛スピードで走らせられたので、浮ェりながらも大満足の様子で、夫の待つキャンプに帰り着いたところです。
時は、午後5時過ぎ。
空には、月が出ていました。





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