夢の中へ
2005-10-22 | 旅
大小さまざまな岩石がごろごろと道を埋め尽くす急な坂道を登り続ける。
滑ることは無いので気楽だが、足の筋肉がかなりしんどい。
水は確実に減ってきている。
1時40分、8合目まで到達した。
果たしてまだ進んでも大丈夫だろうか。時間的に。
下山してくる中年の女性とすれ違う。
下山者「頂上まで行かれるんですか?」
僕「いや、行けるところまで行こうと思っています」
下山者「あら、こういう岩場はもうすぐ終わりだから、後は楽ですよ」
引き返そうか迷っていたところに、勇気を与えてくれたことばであった。
下山者「私より全然若いんですから」
とはいえしんどいことには変わりはない。
九合目付近の大きな段差の階段を一歩一歩噛み締めるように上がっていく。
いつの間にか雨は止んでいた。
代わりに、進むごとに霧は深くなっていく。
急にあたりの環境が変化する。
地面の色が今までとは全く異なる。
赤い色の砂、石そして岩、そこに黒い石が混じる。
火山によってできた岩石なのだろう。
そして、周りは薄気味悪いほどの濃霧が発生していた。
20メートル先が薄く霞んで先が見えない。
地面の砂は湿気を含まないのだろうか、よく滑る。
あまりに日常とかけ離れた空間で、まるで夢の中にいるような感じである。
霧の先に人影が見える。
異質な空間とあいまって、その人影が恐ろしい化け物であっても違和感がない。
ホラー映画をつくるとしたら、使えそうな場所である。
「こんにちはー」
「もう少しですか?」
「うん、霧で見えないけどすぐそこだよ」
鳥居をくぐって、頂上に到達したことを実感した。
霧のせいで景色もへったくれもない。
だけど、これはこれでいい。
こんな不思議な空間はなかなか体験できないだろう。
またいつか晴れた日に登ったときには、きっとまた別の景色を見て感動するに違いない。
「日本百名山男体山2486m」と刻まれた岩を写真に収める。
滑ることは無いので気楽だが、足の筋肉がかなりしんどい。
水は確実に減ってきている。
1時40分、8合目まで到達した。
果たしてまだ進んでも大丈夫だろうか。時間的に。
下山してくる中年の女性とすれ違う。
下山者「頂上まで行かれるんですか?」
僕「いや、行けるところまで行こうと思っています」
下山者「あら、こういう岩場はもうすぐ終わりだから、後は楽ですよ」
引き返そうか迷っていたところに、勇気を与えてくれたことばであった。
下山者「私より全然若いんですから」
とはいえしんどいことには変わりはない。
九合目付近の大きな段差の階段を一歩一歩噛み締めるように上がっていく。
いつの間にか雨は止んでいた。
代わりに、進むごとに霧は深くなっていく。
急にあたりの環境が変化する。
地面の色が今までとは全く異なる。
赤い色の砂、石そして岩、そこに黒い石が混じる。
火山によってできた岩石なのだろう。
そして、周りは薄気味悪いほどの濃霧が発生していた。
20メートル先が薄く霞んで先が見えない。
地面の砂は湿気を含まないのだろうか、よく滑る。
あまりに日常とかけ離れた空間で、まるで夢の中にいるような感じである。
霧の先に人影が見える。
異質な空間とあいまって、その人影が恐ろしい化け物であっても違和感がない。
ホラー映画をつくるとしたら、使えそうな場所である。
「こんにちはー」
「もう少しですか?」
「うん、霧で見えないけどすぐそこだよ」
鳥居をくぐって、頂上に到達したことを実感した。
霧のせいで景色もへったくれもない。
だけど、これはこれでいい。
こんな不思議な空間はなかなか体験できないだろう。
またいつか晴れた日に登ったときには、きっとまた別の景色を見て感動するに違いない。
「日本百名山男体山2486m」と刻まれた岩を写真に収める。