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Fly to the BLUE

2006.7.13 更新終了

土肥へ

2006-05-04 | 
松崎ー土肥:
第4の温泉は松崎町櫻田にあるらしいが、もう十分に温泉に入った。
いつの間にやら足の疲労感が解消していたので先に進むことにする。
時間は3時過ぎで、宿のある土肥まで25キロある。
日没までには土肥に着いていたいのだ。

土肥までの道のりは地図上では、ここまでと似たような感じで大変そうなイメージであった。
しかしながら、実際に走ってみるとイメージほどの難所ではなかった。
トンネルが多く、峠を越えずに走ることができるからである。
まあ、トンネル内の走行は危なっかしいので、ある意味大変であるが。
途中で合宿らしい自転車部の集団に抜かされたが、やはり本物は坂道でもすいすい走る。
ちょっと追走してみようとペースをあげるが、平地でやっとついていけるぐらい。
長い坂道にさしかかるとあっという間に見えなくなってしまった。
いずれあのペースで走れるようになってやる!!!

西伊豆もだいぶ北まで上がってきたので、富士山が見えるかと期待していたのだが、雲が増えてきて遠くの方はかすんでしまっていた。

恋人岬らへん、土肥まであとちょっと

そうでなくても、西伊豆は夕日がいいとの話だったから、曇ってきたのは少し残念だった。
まあ、まだ夕暮れの時間というわけではないのだが、伊豆の松島と呼ばれる堂ヶ島や黄金崎、恋人岬など夕暮れの景色を見てみたいスポットはスルーせざるを得ない。
日が沈んでからの走行は危険っぽいし。

土肥に到着。

土肥港からは清水港へフェリーが出ていて、沼津での渋滞回避によい

世界一らしい花時計、歩いて1周すると健康になります

土肥といえば土肥金山が観光名所。
そして世界一という花時計がある。
この花時計の周りは健康歩道で、足ツボマッサージよろしく小石が規則正しく並べられているのだ。
僕はもちろん1周しました。
これは…死にますよ…ほんとに。
痛いのが好きな人にはオススメです。

今日の宿は「ユースホステル高砂屋旅館」
看板がないようで、見つけるのにかなり苦労した。
やはりバイクの宿泊者が多いようで、表にはバイクが並んでいた。
昨日の宿で、ここを紹介した人はもう到着してるだろうか。

僕は一人部屋に案内された。
僕の部屋にはテレビがついているのはいいんだが、宿全体が小汚い感じで印象悪い。
いかにも古い旅館という感じ。
風呂は広く、温泉を引いている。
食事は台所へ取りに行って、部屋で食べるシステム。
さすがに一人でテレビ見ながら夕飯は物寂しいものがあるぞ。
食事自体は刺身が出てそこそこおいしかったけど。
伊東で買っておいたタコワサビを肴にワサビ酒を飲む。
ワサビ酒ははずれであった。
食後、まだど~も腹が減っている、というか、肉が足らない!って感じ。
近くのスーパーで鶏の竜田揚げを1枚買って食べた。

前日の宿に泊まっていた人を見つけた。
彼も松崎までは僕とほとんど同じルートを通ったようだが、僕は見つからなかったらしい。
どこかで休憩しているときに抜かされたのだろう。
例の温泉めぐりはどうだったか聞いた。
僕と同じく雲見では入れず、石部の平六地蔵温泉だけ入ったらしい。
そこで昨日の丸刈りヒゲのオジサンに偶然会えたようだ。
その丸刈りヒゲのオジサンは僕が諦めた大沢温泉の混浴露天風呂も発見できたのだが、どうやら混浴は廃止になっていたらしい。
温泉が竹の仕切りで2つに仕切られていたんだって。
だが、オジサンは竹と竹の隙間を発見し、頑張って覗き見たらしい!
(う~ん、すごい…)
そしたら、女湯に小池栄子似の女がいたんだって。
しかも胸も小池栄子並みという話。
(おいおい、それって小池栄子じゃん)
外人の男と一緒に来てたんだって。
一体どこまで本当の話なんだか、最後までオモシロネタを提供してくれたオジサンであった。

話もそこそこに疲労とアルコールによって一気に睡魔が襲ってきて、10時過ぎに就寝。
翌日は箱根越えである。

青色と黄色

2006-05-04 | 
雲見ー石部:
次は雲見温泉から2,3キロ程度進んだ石部温泉。
「平六地蔵露天風呂」という、これまた無料混浴温泉が本日第2の温泉である。
今回は看板で案内が出ていたので、すぐに目的の温泉は見つかった。
その「平六地蔵温泉」は外からは目隠しの仕切りが1枚あるだけで、非常にオープンな感じ。
結構大きい風呂で、家族連れが1組と中年男性一人が入っていた。
一瞬入るにためらわれたが、入ってしまえば極楽天国である。
ここまで走ってくるのにかいた汗を全て流しきって、だいぶ疲労が取れてきたような気がしました。
まだまだ先は長いので、早めにあがってしまう。

石部ー岩地:
もう松崎までは目と鼻の先なのだが、その直前の美しい白い砂浜と華やかな黄色い屋根の小さな集落の風景に目が留まった。
岩地温泉である。
西伊豆の浜辺では穴場のようだが、今回の旅の一番の風景であった。

黄色い屋根が異国をほうふつとさせる

光の加減のせいか、白い砂浜のせいか、人が少ないせいか、海が一番きれいな場所だった

駐車場の広場では海藻が干されていた

岩地ー松崎:
岩地からすぐ松崎に到着。
久しぶりの賑わっている町で、コンビニを見るのも30キロ以上ぶり。
西伊豆で初めて見たそのコンビニはサークルK。
フランクフルトとワッフルアイスを補給。
さて、松崎は歴史ある町並みやらなんやら見所も多いようだ。
しかし、時間は昼の12時をまわり、いいかげんお腹が空いてきた。
ガイドブックでどこかよさそうな飯屋を探す。
松崎から8キロほど東へ川沿いに走って、大沢温泉へと向かうことにした。
大沢温泉のすぐ近くにある「鮎茶屋」が目的地である。

松崎ー大沢
松崎から内陸側の東へ進むといっても、川沿いなので道は平坦。
両側に田畑が広がる道だったのだが、途中に人がわんさといる畑があった。
その畑は黄色に染まった花畑で、観光客が勝手に摘んで持って帰ってよいのだ。
そんな花畑が何ヘクタールも広がっているのだから、その横を走るのも爽快である。

ひろいひろ~い

春ですね~

花畑を抜け、大沢温泉手前まで行くと、道の駅「花の三聖苑」がある。

花時計はまもなく1時
しばし休憩をとって、大沢温泉へ。

大沢温泉付近に着くと、露天風呂と「鮎茶屋」の看板が出ていて、スムーズに店に入ることができた。
この「鮎茶屋」は炭火で鮎やイノシシを焼いて食べさせる店で山村の民家という感じの雰囲気の良い穴場である。
ここはいい店です。
また来よっと。
食後近くの露天風呂に入り、完全復活。
本当は目的の第3の混浴露天風呂があるらしいのだが、探すのがめんどかった。
大沢温泉は通称「化粧の湯」と呼ばれるようで、肌ざわりが良い。
十分温泉を満喫することができた。
ここまでに、昨日のメンバーとどこかで再会しそうだなーとは思っていたのだが、だれとも出会わなかった。
残念。

松崎まで戻る帰り道、さっきの黄色一色の花畑に入ってみる。
気分転換に少し花を摘んで自転車に飾ってみた。

なんとなくハッピーな感じしない?

2006-05-04 | 
3日目は最も過酷な日。
朝6時に出発して昨日走った川沿いの道を海岸に出るまで下る。
朝は非常に肌寒く、通気性の良すぎなシャツだけでは鳥肌モノであった。
せっかくウインドブレーカー持ってたんだから着ればよかったのだが。
海岸手前のファミリーマートで朝飯を買う。
鶏のミニ3色ごはんとゼリー飲料をすばやく胃袋に流し込んでから河津を出た。

今日も天気がいいぜ!

河津ー下田:
特に大きな起伏もなく走りやすい道のりであった。
7時過ぎに下田着。
下田はペリー来航の地であり、伊豆では大きめの町で道の駅もあるのだが、まだ朝早いため道の駅は開いていなかった。
特にどこに寄るでなく、下田を通過してしまう。
1時間しか走ってないが早くも腹が減り、コンビニでヨーグルトを買って食う。
ついでに非常食としてバナナも1本買っておく。

下田ー下賀茂:
伊豆半島も南側まで来て、ようやっと半分というところだ。
天気も良いまま気温が上がってきて絶好のサイクリング日和である。
本来ならば最南端の石廊崎まで行きたいところなのだが、海岸沿いは起伏が激しそうであった。
少しショートカットなのだが、川沿いの平坦な国道135号をそのまま走り、伊豆半島の西側へ出る。
小田原からずっと走ってきた135号は、南伊豆町の差田交差点でおしまい。
国道1本走りきりました!

下賀茂ー子浦:
今回の旅、1番の鬼門。
それは松崎まで結ぶ道で、通称マーガレットラインと呼ばれる。
沿道は花畑でライダーに人気のコースらしいが、自転車にとっては地獄のコースであった。
松崎までの距離は約25キロ。
さっそく上り坂から始まるのだが、ここまで楽だった分勢いよく走り出す。
それが大きく裏目に出てしまった。
どこまでいっても上り坂が続く。
上れども上れども一向に下りが出てくる気配がない。
むしろ坂が徐々にきつくなっていく感じである。
口からは「ぐぅへぁ~、ごひぃぇ」と意味の分からないうめき声が漏れ、頭の中では「いっそ楽にしてくれ…」という願いが繰り返し流れてくるのだ。
そんなこんなで苦しみ続けること小1時間、道路沿いの海の見える見晴らしのいい場所に、生ジュースという看板を掲げた売店にたどり着いたので、しばらくそこで休憩をとることにした。
網で囲まれた区画には、鶏が何十匹も放し飼いにされていて、「コッコッコ」という鳴き声が絶え間なく聞こえてくる。
自転車を止めると、売店から「どうぞー」という声。
僕は売店に入った。
その売店は老夫婦が経営しているようで、僕はおかみさんに話しかけた。
「生ジュースいくらっすか?」
「はい、500円です。ちょっと高いけど」
「う~ん、ちょっと高いっすね…」
「缶ジュースもあるわよ。すごいわね、自転車で上ってきたの?」
「じゃ缶ジュース頂きます。いや~、すごい坂ですね、もう本当に地獄でしたよ。」
「そうでしょうねぇ。前に自転車で上ろうとした人がいたんだけど、その人ギブアップって、たまたま私が車で通りかかって上まで乗せたことがあるのよ」
「分かりますね~。僕もギブアップ寸前でしたし」
「せっかくだから、夏みかんあげるわ。水分補給になるでしょ」
おかみさんはそう言って、売り物の大きな夏みかんを1個手渡してくれた。
僕はお礼を言い、外に出て海を見ながらジュースを飲み、下田で買ったバナナを平らげた。
そして、夏みかんは大切にバッグに閉まっておいた。
僕の立っている横を放し飼いにされている鶏が2,3匹通り過ぎた。

自分で言うのもなんだが、ここまで上りきったのは偉業である

子浦ー雲見:
さっきの売店がどうやら峠だったようで、あとはひたすら下り。
今まで溜め込んだ位置エネルギーを一気に放出するように、快調に自転車を走らせ、猛スピードで坂を下っていった。
11時過ぎ雲見に到着。
「雲見温泉露天風呂」という無料混浴温泉が目当てなのである。
昨日の混浴温泉同好会で見つけた今日1番目の温泉が雲見にはあるのだ。
ひとまず海水浴場へ下る階段付近に自転車を止め、海岸付近を散策してみる。
遠くから人がたくさん集まっているのが見えたので、近づいてみるとそれはスキューバダイビングの講習会をやっているようだった。
スキューバはやったことないけど、海がとてもきれいだからきっと楽しいだろう。
スキューバの集団を抜け、岩場の階段を上がると展望台があったが、目的の温泉は見つからず。

釣りだったり、ボートだったり、ただ眺めたり、人々は思い思いに伊豆の海と遊ぶ

西伊豆の集落は海岸沿いの山間にぽつりぽつりと点在する

今度は海水浴場を横断し、逆方向にある観光案内所へ行ってみる。
そこはくじら博物館も付随しているのだが、見学はせず西伊豆の観光案内地図をゲットして案内所を出た。
小さく動く時はロードマップより地元で入手した地図の方が使える。
ウエストバッグのベルトに挟んでおいて、いつでも見れるようにするのだ。

さて、肝心の「雲見温泉露天風呂」がどうしても見つからない。
地図上には確かにあるのだが、一体どこにあるのやら。
よくよく地図を見ると、その温泉はどうやら6月から開くらしい。
仕方ないが、ここは海水浴場のほとりにある足湯で我慢しよう。
まあ看板には足湯とあるのだが、小さい子が水着で肩まで浸かってたりするけど。
僕は靴下を脱いでから、その苦難を乗り越えてきた両足をどっぷりと足湯に浸けて、マッサージをしながらしばし足の疲れを癒した。

手前が足湯で奥が海