野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

みごとな紅色の椿「赤角倉」(椿シリーズ13)

2020年02月24日 12時40分14秒 | 

みごとな紅色の椿「赤角倉」。千重咲きで、花芯の雄しべはみえない。高芯咲きのバラを思わせる整った咲きっぷりだ。江戸初期からある伝統的な品種。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

 

ツバキ 「赤角倉」

「赤角倉(あかすみのくら)」は紅色の千重咲き、割しべの中~大輪。花期2~4月。
樋(とい)状の花弁が厚く重なり、花心に近づくに従い順次小さくなり盛上がる。「角倉椿は素庵(そあん)が不思議に思って手に入れ、植え置いた木」として、本種に近い紅色、千重咲きの花が江戸初期の「百椿集」で紹介されているそうです。
素庵は、角倉了以(すみのくらりょうい:安土桃山~江戸前期の朱印船貿易家で京都と大坂を結ぶ高瀬川運河の開削を行った土木事業家)の息子で、豪商にして茶人・書家・愛椿家。


一重の桃色の梅「雛曇り」(梅シリーズ09)

2020年02月24日 08時21分03秒 | 

一重の桃色の梅「雛曇り」。満開になると花芯の紅色が強くなる。五弁抱え咲きのいかにも紅梅らしいめでたい梅だ。

(2020-02 東京都 神代植物公園)  

 

梅「雛曇り」

吉野梅郷の うめだより によると、薄紅中輪、普通の五弁抱え咲き
で実梅の特徴を持ち、満開すると花底の紅が濃くなり底紅を表す、
とあります。

ひなぐもりには 「雛曇り」 の字を当ててサイトでも販売されています
から、ひな祭りの頃、早春の不安定な空の様子を指す語ではないか
と思って検索したのですが、出てきません。
(水戸偕楽園では 「雛雲」 という字を当てていました=追記参照)

さらに調べると、万葉集に出てくる古い言葉でした。
碓氷の彩 に、
     ひなぐもり碓氷の坂を越えしだに妹が恋しく忘らえむかも 
             (万葉集 巻20 他田部子磐前) 
という和歌が載っています。
碓氷の坂は碓氷峠で、碓氷の語源は 「うす日」 だという説もあり、
ひなぐもりは碓氷の枕詞になっています。
 
俳句グループ 「船団の会」 ホームページ 「e船団」 によると、 
「日曇り」 と書いて 「ひなぐもり」 と読むのだそうで、薄日を表す
ことばだそうです。

昨日の天気はほぼ 「ひなぐもり」 でした。
「雛曇り」 もなかなか良い言葉ですから、これはこれで梅の品種名として
使いたいですね。


サーモンピンクの整ったバラ「チェリッシュ」(薔薇シリーズ111)

2020年02月24日 07時54分51秒 | 

サーモンピンクのバラ「チェリッシュ」、剣弁高芯咲きの中輪の花が数輪ずつ、房咲きに咲く。アメリカで作出されたバラとしては穏やかな色合いだ。ときに紅が強い個体もある。「チェリッシュ」は大切に思うというほどの意味だ。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

バラ「チェリッシュ」


品種名:チェリッシュ
    Cherish
系統:[ F ] フロリバンダ
交配親:
作出:アメリカ
作出年:1980年
花色:サーモンピンク
花型:剣弁高芯咲き
花径:中輪 8cm
花弁数:
香り:微香
樹形:
花季:四季咲き
備考:


白の八重咲きの梅「八重海棠」(梅シリーズ08)

2020年02月23日 10時21分12秒 | 

白の八重咲きの梅「八重海棠」。野梅系 紅筆性の梅だが、普通の海棠にはあまり似ていない。紅筆性の梅は蕾の先が紅く、尖るらしいが、写真の梅はそれほどでもない。萼の赤さと花弁の白の対比がきれいだ。

(2020-02 東京都 神代植物公園)  

 

 


ほんのりと紅に染まったピンクのバラ「アメリカズ・ジュニア・ミス」(薔薇シリーズ111)

2020年02月23日 08時02分12秒 | 

花弁の末端がほんのりと紅に染まったピンクのバラ「アメリカズ・ジュニア・ミス」。半剣弁高芯咲きの花が数輪の房咲きになる。「アメリカの若い淑女」という命名がなんとなく分かるみずみずしさのあるバラだ。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

 

 

バラ「アメリカズ・ジュニア・ミス」

  • 作出国:アメリカ
  • 作出年:1964年
  • 作出者:Eugene S. “Gene” Boerner
  • 系統:[F] フロリバンダ
  • 交配親:Seventeen × Demure の実生
  • 咲き方:四季咲き
  • 花型:半剣弁高芯咲き
  • 花径:中大輪(9cm・花弁数17~25枚)
  • 香り:微香
  • 樹形:半直立性
  • 樹高:100cm 

咲き始めは濃い桃色で、次第に淡いピンクになる椿「乗連の春」(椿シリーズ11)

2020年02月22日 09時42分34秒 | 

咲き始めは濃い桃色で、次第に淡いピンクになる椿「乗連の春」。一重の長筒状の花がやがて開いてラッパ咲きになる。1966年頃に東京都練馬区下石神井の民家で発見されたという珍しい品種である。

(2020-02 東京都 神代植物公園)  

 


一重のシンプルな梅「雲の曙」(梅シリーズ07)

2020年02月22日 08時20分00秒 | 

一重のシンプルな梅「雲の曙」。花の形が美しい。青軸性だが、まるで桜のような花だ。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

 

梅「雲の曙」

品種名  雲の曙
3系9性分類 野梅系-青軸性
用途分類花 梅
科バ ラ
属(和名属)プルヌス(サクラ)
学名Prunus mume cv. Kumonoakebono
原産・分布地園芸品種
園芸上分類落葉高木


 クモノアケボノは、野梅系の花梅品種である。
 樹高は3~6mくらいである。葉は楕円形で、互生する。
 開花時期は、2~3月である。
 花は青軸性の淡桃色の一重咲きで、中輪である。
 花弁5枚で、雄しべは多数で、葯は黄色である。


朱色が映える平咲きのシンプルなバラ「プリンセス・ミチコ」(薔薇シリーズ110)

2020年02月22日 07時49分46秒 | 

朱色が映える平咲きのシンプルなバラ「プリンセス・ミチコ」。美智子妃が皇太子妃だったころに作出者のパトリック・ディクソンから捧げられたバラだという。長い歴史のあるバラだが、さすがに日本では愛されていて、多くのバラ園で育てられているらしい。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

 

バラ「プリンセス・ミチコ」

美しい朱色の、優しい平咲き。大きな房になって咲き、樹は直立気味に高く伸びます。美智子皇后陛下が皇太子妃時代にディクソン氏から捧げられた花として現在も良く知られ、多くのばら園で植栽されています。花付き良く丈夫な樹に育ちます。

品種名 プリンセス ミチコ
ローマ字 Princess Michiko
系統 フロリバンダ (F)
Floribunda
咲き方 四季咲き
香り 微香
花径 7㎝
樹高 1.2m
樹形図 1b番 半直立
作出年 1966年
作出国 イギリス
作出者 Patrick Dickson
交配
Circus × Spartan


濃い紅色で中輪の八重咲きの梅「八重寒紅」(梅シリーズ06)

2020年02月21日 11時47分28秒 | 

濃い紅色で中輪の八重咲きの梅「八重寒紅」。枝にびっしりと紅の花がつくのが壮観。早咲きのなので、正月の花に使われるらしい。八重の花弁の多くは、雄しべが花弁化したものらしい。濃いこげ茶の萼が紅色の花とよく合う。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

 

 

梅「八重寒紅」

分類 花梅
開花 12月下旬~2月上旬
花色 濃紅(濃い紅色)
開花後花弁の先が白く色あせてくる
大きさ 中輪(2~2.5cm)
花型 八重
性 野梅性



花 弁は波打つ
オシベは淡紅色
花形よい
萼は濃こげ茶色
その他 樹勢強健


ピンクの八重の椿として有名な「乙女椿」(椿シリーズ10)

2020年02月21日 09時11分30秒 | 

ピンクの八重の椿として有名な「乙女椿」。どっしりと整った花容はすばらしく、どこにあっても見間違えることがない。ほかの椿と違って、黄色い雄しべが見えないのが特徴。「江戸時代、他藩に出回らないように門外不出とされたことから「お止め椿」と呼ばれていたのが転じて「乙女椿」になった」らしい。しかしこの整った花の姿からは乙女椿の名がさわしいような。

(2020-02 東京都 神代植物公園)  

椿「乙女椿」

オトメツバキ [乙女椿]

開花時期 3月、4月、5月
花の色 ピンク
名前の読み おとめつばき
分布 栽培品種
生育地 公園樹、庭園樹
植物のタイプ 樹木
大きさ・高さ 1~2メートル
分類 ツバキ科 ツバキ属
学名 Camellia japonica f. otome
花の特徴 ピンク色の花びらを重ねた八重咲きの中輪である。
花びらは円頭形で、整然としている。
葉の特徴 葉は卵形で、互い違いに生える(互生)。
葉の先は尖り、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。
葉には艶がある。
葉はヤブツバキよりも小さい。
実の特徴 花の後にできる実は球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
その他 ユキツバキ系の品種で、江戸時代から栽培されている。
属名の Camellia はイエズス会の宣教師「カメル(G. J. Kamell)さん」の名からきている。マニラに住み、東アジアの植物を採集した。
種小名の japonica は「日本の」という意味である。
品種名の otome は「乙女」である。


鮮やかな黄色のバラ「伊豆の踊子」(薔薇シリーズ109)

2020年02月21日 07時31分51秒 | 

鮮やかな黄色のバラ「伊豆の踊子」。メイヤン家の作出になるバラで、パリのバガテル公園の姉妹園として、河津に河津バガテル公園にが開設された記念に贈られたバラだという。半剣弁高芯咲きだが、ロゼット咲きになるらしい。名前にふさわしい生鮮なイメージのバラだ。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

バラ「伊豆の踊子」

和名 伊豆の踊子
英名 Rosa Dancing Girl of Izu
系統 F
作出者 Meilland (メイアン)
作出年度 2001
作出国 France (フランス)
紹介文
鮮やかな黄色。半剣弁高芯咲きの中輪花です。
黄色いバラにしては珍しい遅咲き品種で、とても良い香りがします。
株はコンパクトにまとまり、鉢植えにも向いています。

四季咲き。花径:8?9cm。樹形:横張り性。樹高:120?130cm。香り:中程度。芳香種。


食虫植物を思わせる「パフィオペディラム ローレンセアナム」(蘭シリーズ21)

2020年02月20日 09時02分00秒 | 

花弁の一部が袋状になった珍しいラン「パフィオペディラム ローレンセアナム」。食虫植物を思わせる花の造りだ。ボルネオ島の原産らしいが、こんな大きな花が密林に咲いていたら不気味だろうな。それとも珍しい花だと、狂喜乱舞するのだろうか。

(2020-01 東京都 神代植物公園)  

ラン「パフィオペディラム ローレンセアナム」

【正式品種名】 Paph.lawrenceanum
【正式な属名】 Paphiopedilum
【品種名読み】 パフィオペディラム ローレンセアナム
【親の品種名】 
【品種の分類】 原種 パフィオペディラム原種
【品種の特徴】 
【開花の特徴】 夏
【品種の歴史】 インドネシア
【品種の説明】 


黄色に朱がかかった珍しいバラ「ゴールデン・スリッパーズ」(薔薇シリーズ108)

2020年02月20日 07時27分51秒 | 

黄色に朱がかかった珍しいバラ「ゴールデン・スリッパーズ」。高芯丸弁咲きの覆輪の花が華麗に開く。なぜ黄金色の上履きなのかは不明だが、シンデレラの靴のイメージか。花ごとに色合いが変わるのが特徴らしい。多くのコンテストで受賞している。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 


 

バラ「ゴールデン・スリッパーズ」

外国語表記 Golden Slippers
作出年 1961
作出者 Von Abrams
作出国 アメリカ
咲き方 四季咲き
香り 中香
花色 黄
特徴 花色は朱がかった黄色。1960年にポートランド金賞、1962年にAARSを受賞。


紅梅性の八重の梅「蓮久」(梅シリーズ05)

2020年02月19日 11時17分10秒 | 

紅梅性の八重の梅「蓮久」。ほっくりとした感じがめでたい紅梅である。花弁が外を向かないので、まとまりのある花にみえる。花弁の裏が紅色で、表が白に近いので、下からみると紅が透けてみえて妖艶である。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

 

 

 

 

梅「蓮久」

分類 花梅
開花 1月中旬~2月中旬
花色 裏紅(花弁の裏が紅で、表が淡色)
大きさ 中輪(2~2.5cm)
花型 八重
性 紅梅性
幹 幹が太りやすい

花 花弁に大波があり内側に曲がって咲く
花形が平たく見える
その他 樹勢強健
「鄙の都(ヒナノミヤコ)」、「見驚(ケンキョウ)」に似る