野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

春の訪れを告げるスノードロップ

2020年02月09日 09時03分31秒 | 

春を告げる白い花スノードロップ。名前は涙滴型の真珠のイヤリングのドイツ名を英訳したもの。古くから愛されていて、多くの伝説が語られているようだ。「夜になると花を閉じ、昼間吸収した温かい空気を保管する」という賢さもそなえている。この花をみていると、ああこれから春なんだな、としみじみとうれしくなる。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

 

スノードロップ


学名 alanthus L.
タイプ種 alanthus nivalis (common snowdrop)
和名  マツユキソウ(待雪草)
英名 alanthus
スノードロップ (snowdrop) は、ヒガンバナ科ガランサス属(Galanthus、スノードロップ属、マツユキソウ属)の総称。学名からガランサスとも呼ばれる。

マツユキソウ(待雪草)ということもあるが、マツユキソウはガランサス属の1種 Galanthus nivalis (common snowdrop) の和名でもある。

北米では希に、キンポウゲ科アネモネ属のAnemone quinquefolia をsnowdropと呼ぶことがある。また、エゴノキ科ハレーシア属 Halesia をsnowdrop treeと総称することがある。

スノーフレークは名前が似ているが別属である。

語源
学名である「Galanthus」は、ギリシャ語の γ?λα (gala、ミルク)と ?νθο? (anthos、花)に由来する。「スノードロップ」の呼称は16世紀から17世紀にかけて人気のあった涙滴型の真珠のイヤリングであるドイツのSchneetropfen(Snow-drop)に由来する。

特徴

ヨーロッパや西アジアの19種のスノードロップ(スノードロップ)の分布図。自然な範囲の表現の試み 出典:ウィキペディアページ EN、DE、RU、FR
球根で育つ。種子から育てることもできるが、花が咲く大きさの球根に育つまで数年かかる。

冬の終わりから春先にかけ花を咲かせ、春を告げる花として知られる。

花は白で、3枚ずつの長い外花被と短い内花被を持つ六弁花。いくつかの種では内花被に緑色の斑点がある。

夜になると花を閉じ、昼間吸収した温かい空気を保管する。

栽培
耐寒性は強いが、土壌を選ぶ。直射日光に弱いため、木陰や木の下に移動、植える。

分類
約20種が属する。

よく知られた種は Galanthus nivalis (common snowdrop)。

文化
日本では1月22日などの誕生花である。花言葉は「慰め、希望、恋の最初のまなざし」。

スノードロップは聖燭節との関係が深く、修道院の庭でよく育てられていたため、修道院の跡地などに自生していることが多い。聖燭節の日にスノードロップをボウルに集積して家に持ち帰ると家が清められるという言い伝えが、イギリスのヘリフォード・ビーコン近隣で伝わっている。イギリスも自生地とされるが、修道僧がイタリアから持ち帰ったものが定着したとも考えられている。

ドイツには、雪が自らに色が無いため色を分けてくれるように花に頼んだが拒まれ、唯一それに応じたのがスノードロップだった、という言い伝えがある。

ロシアの詩人マルシャークの『森は生きている』は、少女が大晦日に継母からこの花を探して摘んで来るように、という無理難題を言い付けられたのが話の始まりである。

スコットランドでは年が明ける前に見つけると翌年には幸運が、結婚を望む女性が2月14日以前に摘むと不幸が訪れるとされている。

キリスト教の伝説によると、エデンを追われたイヴが地上で初めて迎えた冬の日、野原の草花が無くなった一面の雪原に嘆いていた所に現れた天使が、イヴを慰めるために降っていた雪をスノードロップに変えたという。このことから、希望と慰めの意味を持つとされており、花言葉の由来となっている。

異なる伝説として『恋人が死んでいるのを見つけたケルマは、スノードロップを摘んで彼の傷の上に置きました。それは彼を目覚めさせることはありませんでしたが、彼の肉体は雪の雫(スノードロップ)に変わりました。このことから、花は死の象徴でもあります。』とあり、死を連想させることがある。この言い伝えのあるイギリスの農村部では不評で、初冬にスノードロップの花束を家に持ち込むと不幸が起こると言われており、また、この伝説から『あなた(花を受け取った人)の死んでいるところを見たい』ということを暗に意味するため、異性への贈り物として選ぶことは実に気の利かないことだとしている。

 

 


端正な白のラン「デンドロビウム ホワイトラビット サクラヒメ」(蘭シリーズ11)

2020年02月09日 08時10分14秒 | 

端正な白のラン「デンドロビウム ホワイトラビット サクラヒメ」。少し汚れが出てしまっているが、気取りのない整った蘭である。リップの奥の黄色と、花弁のまったんのわずかなピンクが魅力。「桜姫」という名はこの白とピンクの配色によるのだろう。

(2020-01 東京都 神代植物公園) 

 


ブルーのバラの代表的な作品「ブルームーン」(薔薇シリーズ97)

2020年02月09日 07時44分58秒 | 

ブルーのバラの代表的な作品「ブルームーン」。半剣弁高芯咲きの整った形の花が数輪で房咲きする。1964年作出と、歴史も古いが、人々に愛されているバラのようだ。強い香りも魅力だろう。別名は「マインツの祭りの夜」。マインツはロマネスク様式の大聖堂のあるしっとりとしたいい街だ。このバラと雰囲気があっている。

(2019-10 東京都 神代植物公園) 

 

 

バラ「ブルームーン」

バラの花図鑑/「ブルームーン」は整った花形、強香、しかも育てやすい。紫バラを代表する歴史的名花!

青バラ(紫バラ)の歴史的名花「ブルームーン」を紹介します。美しい紫色の花色、強いブルーの香り、そして育てやすさから、作出以来半世紀を経た今でもなお人気の高いバラです。

ブルームーンは、花の色も形も香りも素晴らしい、人気のバラ!
驚くべき樹勢の強さ。育てやすい青バラとして今も変わらぬ人気
つるブルームーンも人気!
DATA

バラの系統 ハイブリッド・ティー【HT】
開花のしかた 四季咲き、1~数輪の房咲き
花径 13cm
花形 半剣弁高芯咲き
香り 強香(ブルー系)
樹形 ブッシュ樹形(高さ1.5mx幅0.8m)
作出情報 1964年/ドイツ・タントウ
 備考 独名/Mainzer Fastnacht
ブルームーンは、花の色も形も香りも素晴らしい、人気のバラ!


▲凛と咲く、秋バラの「ブルームーン」

紫色のバラは日本人にとても人気が高いのですが、なかでも1964年にドイツで作出された「ブルームーン」は、作出以来半世紀を経てもなお人気のある、紫バラを代表する名花です。
「ブルームーン」はラヴェンダー色の花色、整った半剣弁高芯咲きの花形、さらに大輪で花もちも良いバラです。花びらの枚数はそう多くなく、咲き進むとゆったりとしたカップ咲きになります。
1輪~数輪の小さな房咲きになり、1輪だけを咲かせた方が大輪になりますが、すべて咲かせると花の咲いている状態を長く楽しむことができます。
春以降も晩秋までよくつぼみを上げます。ただし花びらが薄いので雨で傷みやすく、開花しないこともあります。
香りは柑橘類を思わせる、ブルー系に特有の爽やかな強香です。
やや水揚げは悪いようですが、切り花にして部屋に飾ると素敵です。
驚くべき樹勢の強さ。育てやすい青バラとして今も変わらぬ人気

▲樹形は直立ぎみなブッシュ樹形

確かにとても魅力的な花ですが、「ブルームーン」が「歴史的名花」と言われる理由は、花の美しさではなく、その樹勢の強さからです。
青バラの先駆けとなったのは、1957年にアメリカで作出された「スターリング・シルバー」というバラでした。美しい青みを帯びた花の色は、画期的として世界中で注目されたそうです。でも、残念ながら「スターリング・シルバー」は、樹勢が弱くうどん粉病にかかりやすい育てにくいバラでした。
この「スターリング・シルバー」を親にもつバラをさらに交配して作出されたのが「ブルームーン」です。「ブルームーン」は、「スターリング・シルバー」の樹勢の弱さを克服して、とても樹勢が強く育てやすい青バラだというところが評価され、「青バラの歴史的名花」と呼ばれているのです。
樹形は直立ぎみなブッシュ樹形で、背が高くなりぎみです。
夏に青バラに特有の落葉があります。
「ブルームーン」は、青バラの交配親としても貴重で、「シャルル・ド・ゴール」や「ブルー・リバー」などの親となりました。
別名の「Mainzer Fastnacht」は、ドイツのマインツで開催されるカーニバルの意味です。仮装行列が延々続く有名なお祭りです。