山吹色の花がやさしげなグラハム・トーマス。生田緑地バラ園ではツルバラのように仕立ててあった。「咲き始めは、やや温かみのあるはっきりとした黄色(山吹色)で、じょじょに白っぽくクリームを混ぜたような色に退色していきます」という手の込んだバラ。2009年に栄誉殿堂入りした。
(2019-11 神奈川県 生田緑地バラ園)
グラハム・トーマスGraham Thomas
バラの系統 シュラブ【S】
開花のしかた よく返り咲く 3~4輪の房咲きつるバラ房咲き
花径 10cm
花形 カップ咲き
香り 強香(ティー系)
樹形 本来シュラブ樹形だが日本ではクライミング樹形に(3m)rose_3
作出情報 2001年 イギリス/デビッド・オースチン
備考
2000年 ジェームズ・メイソン・アワード賞受賞
2009年 世界バラ会議 殿堂入り
Rose, Graham Thomas, バラ, グラハム トーマス, / T.Kiya
イギリスの種苗会社デビッド・オースチン・ローゼズ社が作出したバラを「イングリッシュ・ローズ」と呼んでいますが、200品種ほどもあるイングリッシュ・ローズを代表するバラがこの「グラハム・トーマス」です。
デビッド・オースチン・ローゼズ社の公式サイトでは花色を「深みのあるピュア・イエロー」と表現しています。咲き始めは、やや温かみのあるはっきりとした黄色(山吹色)で、じょじょに白っぽくクリームを混ぜたような色に退色していきます。どの段階の花色も透明感があり美しいバラです。(日本では、クリームを混ぜた山吹色というよりクリームを混ぜたレモン色に近くなるように思えます)。
10cmほどの形のよいカップ咲きの花は、しばしばロゼット咲きやクオーターロゼット咲きになります。花枝はよく枝分かれして房咲きします。花柄が細くややうなだれるように咲く様子も優し気ですね。
花のない時期でも、明るい緑色の葉がきれいです。
「グラハム・トーマス」は、イギリスのバラの栽培家でありガーデンライターでもあるグラハム・トーマス氏に捧げられたバラです。グラハム・トーマス氏はデビッド・オースチンのナーセリーに足しげく通い、励ましの言葉や貴重なアドバイスをたくさんしてくれたのだそうです。その恩に応えてデビッド・オースチンは、新しく作出したバラを彼に捧げることに決め、新品種候補のバラの中からグラハム・トーマス氏自身にこのバラを選んでもらったのだそうです。
2009年、カナダのバンクーバーで行われた世界バラ会議で「グラハム・トーマス」は、見事にバラの殿堂入りを果たしました。
殿堂入りのバラのリスト
●イングリッド・バーグマン
●エリナ
●クイーン・エリザベス
●ドゥフトボルケ
●アイスバーグ
●ダブル・デライト
●ボニカ'82
●ノック・アウト
●パスカリ
●ジャスト・ジョーイ
●パパ・メイアン
●グラハム・トーマス
ニュー・ドーン
ピエール・ドゥ・ロンサール
ピース
サリー・ホームズ
カクテル