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水辺に群生していた日本原産のクリンソウ(箱根シリーズ 008)

2020年06月14日 09時01分39秒 | 

水辺に群生していた赤のクリンソウ。園芸種にみえるが、日本原産である。最初のキバナクリオソウを紹介したが、赤のクリンソウもまた水辺を好む。

(2020-06 神奈川県 箱根) 

クリンソウ(九輪草、学名Primula japonica)は、日本原産のサクラソウ科サクラソウ属の多年。

概要
北海道、本州、四国の山間地の、比較的湿潤な場所に生育し、せせらぎや渓谷の湿地などに時に群生する。高さ30-90cmほどになり、日本に自生するサクラソウ科の植物のなかでは最も大型である。10-20cmほどの鋸歯を持つ葉のロゼットを作り、花季となる4-6月にその中心から花茎が伸びる。花は花茎を中心に円状につき、それが数段に重なる姿が仏閣の屋根にある「九輪」に似ていることから名前の由来となっている。花の色は濃い紅紫色(径2-2.5cm)が普通だが、ときにピンクや白、絞り咲きなどの変種も見られる。

花が大きく美しいため山野草として人気があり、庭に植えられることも多い。園芸品種はヨーロッパでいくつか作出されたが、普及はしていない。

サクラソウ科は、アレルゲンを持つことが多く、その毒性からニホンジカなど草食動物は忌避する。しかし、シカの個体数増加がみられる奈良県春日山では、クリンソウの葉まで食害を受ける事例が見られている。

育て方
播種は2-3月と秋まきの9-10月。春と秋は日当たりのいい場所に置き、夏季は広葉樹の下など日陰を好む。性質は強健だが、高温多湿には弱い。元来が渓流沿いなどに自生する植物のため、乾燥や水切れに注意。休眠中の冬季にも極度の乾燥は避ける。花季を過ぎたころから直射日光の当たらない明るい日陰が適す。寒さには強い。アオムシやヨトウムシなどの害虫に注意。株分けと種で繁殖させる。種まきは6-7月頃に種子を採取しすぐに蒔くが、一定の低温に当たらないと発芽しないため翌春以降に発芽する。



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