タカサゴフヨウという花は、意識してみたのは初めてだった。槿の一種だと思っていたのだろう。フヨウとは雄しべの形が違い、ムクゲとは花の裏側の模様が違う。何よりも葉の形がはっきりと異なる。花もかなり小振りである。気にしてみると、なかなかきれいな花だ。
(2019-09 川崎市 道端)
科名・属名 アオイ科 ヤノネボンテンカ属
園芸分類 草本性低木
別名 ヤノネボンテンカ(矢の根梵天花)
タカサゴフヨウは、ブラジル、ボリビア、アルゼンチンなど南米原産のアオイ科ヤノネボンテンカ属の草本性低木です。アオイ科の仲間としては比較的小輪の花ですが、花の中心が黒紫色で案外目立ちます。
丈夫で、耐寒性もあり、こぼれダネで増えるのか、半ば野生化していて、土手の上など思わぬところで見かけたりすることがあります。上と下の写真は、庭の端からひとりでに生えた株が川べりにせり出して咲いているところを撮したものです。
ヤノネボンテンという別名は、葉がヤジリのような形を していることから付けられたようです。タカサゴ(高砂)の由来は、未確認です。
栽培したところでは、非常に丈夫で、枝もよく伸びますので、切り戻しをしてコンパクトにつくると、まとまって花が咲いてなかなか美しいものです。
少し困ると言えば、繁殖力が強いので増えすぎることでしょうか。とは言え、始末に困ると言うほどのことはありません。
【タカサゴフヨウの概要】
タカサゴフヨウの花
草丈 1mほどです。
花 花径5~6㎝の一重の花で、白い花弁の中心部が濃赤褐色をしています。
耐寒性・耐暑性
耐寒性、耐暑性があります。
学名
Pavonia hastata
学名の説明
Pavonia・・・・・スペインの園芸家 Don Jose Pavon に因みます。
hastata・・・・・「鉾(ほこ)形の」