野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

すっくと立ちあがって花をつけるアカンサス・モリス

2019年07月07日 06時25分01秒 | 

ハアザミと呼ばれるアカンサス・モリスは園芸種であるが、どこでもみかけるようになった。大きな株が多く、すっくと立ちあがって花をつける。花そのものよりも紫がかったとがった苞葉が目立つ。
アカンサスはギリシャ語で棘という意味であるが、アザミの葉のとがった形をいうものだろう。古代ギリシャでは菊の葉にも似たこの葉の形がアカンサス模様として、多く用いられた。現代のギリシャの国花らしい。
(2019-06 東京都 神代植物公園) 

アカンサス模様 ウィリアム・モリスのデザイン

 

アカンサス・モリス

アカンサス(Acanthus、ハアザミ、葉薊)は広義にはキツネノマゴ科ハアザミ属(アカンサス属 Acanthus) の植物を総称していうが、普通は特に観賞用に栽培されるA. mollisを指す。その名前にはギリシア語で「トゲ」と言う意味がある。

アザミに似た形の葉は古代ギリシア以来、建築物や内装などの装飾のモチーフとされる。特にギリシア建築のオーダーの一種、コリント式オーダーはアカンサスを意匠化した柱頭を特色としている。ギリシアの国花。アカンサスをモチーフとした柄は絨毯にもしばしば用いられ、ビザンチンリーフとして知られる。

大型の常緑多年草で、地中海沿岸(北西アフリカ、ポルトガルからクロアチア)の原産。葉には深い切れ込みがあり、光沢があり、根元から叢生して長さ1m、幅20cmほどになる。晩春から初夏に高さ2mほどの花茎を出し、緑またはやや紫がかったとがった苞葉とともに花をつける。花弁は筒状で、色は白、赤などがある。乾燥にも日陰にもまた、寒気にも強い。

アカンサス属は約30種からなり、地中海沿岸を中心に分布する。A. mollis のほかA. spinosus なども栽培される。

栽培
株分け・根伏せ・実生で増やす。株分け・根伏せは春と秋に行う。株分けは生長した子株を切り分けて植え付け、根伏せは根を適当な長さに切って植え付ける(やがて芽を出して生長を開始する)。タネは1cm以上ある大きなもので、よく発芽する。ソメイヨシノが咲く頃、直まきにし、2cmほど覆土をする。

耐寒性は比較的強く、地域によっては霜よけは不要。大きな苗は移植が難しい。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。