ガザ地区の状況 on April 10, 2007

イスラエルの占領地について、いつぞやの更新ではヨルダン川西岸のことしか扱わなかったので、今日はガザ地区の話。
もっとも、前向きな話ではないのだが・・・。
あ、ガザ地区の場合正確には「隔離地域」と呼んだ方がいいのかも。
・A Violence-Breeding Incubator Squeezing Palestinians into an Impossible Mission（Counterpunch.org ２００７年４月１２日）

この記事でNasser氏は、ガザ地区の悲惨な状況をつづっている。
特に治安状況は壊滅的で、５０以上の武装勢力がガザ地区で幅を利かせているという。
しかも、（ガザ地区の）武装勢力はPAの治安部隊ですら手を付けられないほど力が強くなっているとか。
なにしろ報道関係者たちも拉致される（しかもまだ解放されない）始末・・・。

あまりの酷さに、パレスチナ暫定政府（以下PA）も対策を打たざるを得なくなった。
その対策とは、「武装勢力を治安部隊を組み込んでしまう」というものだ。
（同じような計画が２００２年に行われていたけど・・・）

しかし、治安状況の悪化には他にもあると Nasser氏は述べる。
その理由を簡単にまとめると以下の通り。

・治安部隊の数が足りない
・ガザ地区の住民から武器を取り上げられない
・この状況でも「イスラエルとパレスチナという２つの国家」にこだわる
・食糧事情の悪化（ガザ地区にいる５１％の住民が WFP の食糧援助を受けている）
・経済の停滞（パレスチナの状態でまともに仕事が出来るはずがない）
・PA は法の遵守を行う気があまりない
・PA に渡された援助金が不正に使われている


とりあえず、シャレにならない状況って事で１つ（汗）。