flagburner's blog(仮)

マイナーな話題を扱うことが多いかもしれません。

伝聞情報も処分の根拠?

2008-02-24 20:44:45 | 群馬県
去年か一昨年、高崎経済大学所属のある女子学生が自殺した。
その女子学生が受けていたゼミの担当准教授は、学生の自殺に責任があるという理由で懲戒免職された。
その後准教授は、高崎市等公平委員会に人事に関する不服申したてを行ったらしい。
で、2月22日になって、関係者を集めて2回目の証人尋問が行われたのだが・・・。
・高崎経済大の女子学生自殺:女子学生の父親ら証人尋問--高崎市公平委 /群馬(2008年2月23日 毎日jp;web魚拓)
・高経大女子学生自殺公平委、初の証人尋問(2008年2月23日 YOMIURI-ONLINE;googleキャッシュ)

この証人尋問では、女子学生の父親、准教授から指導を受けた同大2年生、自殺に関する調査委員会の委員長だった教授が証言したらしい。
ところが、この証人尋問は思わぬ展開になった。
以下、YOMIURI-ONLINE の記事からキャッシュが消される可能性があるので全文を引用。
---- 以下引用 ----

高崎経済大学でゼミの女子学生を自殺に追い込んだなどとして懲戒免職になった元准教授の不服申し立てについて審査する高崎市等公平委員会が22日開かれ、初の証人尋問が行われた。
女子学生の父親(49)は、自殺後間もなく、大学側に元准教授に対する免職を含む厳しい処分を求めていたことを明らかにした。
元准教授側は、大学側が存在しないとして提出していなかった調査委員会の議事録の一部を提出。
同大の調査委員長だった石井伸男経済学部長は、議事録であると認めたうえで、「作成した記憶はない」と述べた。
次回の証人尋問は3月28日に行われる。
---- 引用以上 ----

うーん。
元准教授側がどうやって調査委員会の議事録を得たのか、について全くわからないからな~。
それに、元准教授側が入手した議事録自体の信憑性を検証するのも今となっては結構つらいし・・・。

次は、2008年2月23日上毛新聞21面から書き起こしたもの。
---- 以下書き起こし ----
高経大生殺で元准教授懲戒免
「有意義な判断だった」
市公平委 口頭審理で父親証言


女子学生を自殺に追い込んだとして懲戒免職処分を受けた高崎経済大元准教授の男性が高崎市公平委員会に不服を申し立てた問題で、同委は二十二日、第二回口頭審理を開き、証人尋問を行なった。
証言したのは女子学生の父親と、学内に設置された学生自殺事件調査委員会の委員長を務めた石井伸男教授、元准教授の指導を受けた男子学生の三人。
父親は「毅然とした態度で処分してほしい」と元准教授の懲戒免職処分を念頭に大学側に厳罰を求めたとした上で、「過去の例に比べると思い処分で意外だった。有意義な判断が下されたと思った」と述べた。
処分内容を決定付ける調査報告を行った石井教授は、申立人側から提出を求められていた調査委の議事録について「規定がないため作成してない」と証言。
だが、申立人側が入手したという石井教授の署名入り議事録を示され「毎回作ったわけではないので存在しないと思った。作ったかもしれない」と発言を翻す一幕もあった。
次回の口頭審理は三月二十八日に行われる予定。
---- 書き起こし以上 ----

過去の例について全く知らないのだが、厳しい処分を下すのは簡単じゃないだろうからね。
それより、石井教授の発言って密かに危険な発言のような・・・。


一方、上毛と YOMIURI-ONLINE と異なる視点で書いた朝日新聞(群馬版)の記事。
asahi.com に載ってなかったので、(面倒だけど)29面から書き起こしてみた。
---- 以下書き起こし ----
高崎経済大生自殺の調査委
原因究明前から処分検討の疑い


高崎経済大の学生の自殺をめぐり、ゼミを担当した元准教授が懲戒免職を受けた問題で、大学が自殺の原因究明のために設置した調査委員会が、結論を出す前から、元准教授を処分する方向で検討していた疑いのあることがわかった。
22日の高崎市等公平委員会で元准教授側が、入手した調査委の議事録から明らかにした。
元准教授側が示した議事録は全9回行われた調査委のうち、第2回のもの。
この中に処分する方向で検討していることを示すくだりがあると、准教授側が指摘した。
証人尋問で調査委の委員長だった石井伸男教授は「指摘のような内容の事が(当維持の調査委で)話し合われたと記憶している」と答えたが、元准教授側の「初めから、処分するという結論ありきの調査だった」という主張については、これまで通り否定した。
大学側は調査委では議事録を作成していなかったと説明してきた。
さらに大学側は、処分の根拠の一つに挙げていた、「一部の学生に対する元准教授の侮辱的な言動」について、当該学生本人に確認を取ったわけではない伝聞情報だったことを認めた。
---- 書き起こし以上 ----

確か元准教授ってのは、高崎経済大学に着任する前に所属していた大学でトラブルを起こしていたっけ。
その事実を高崎経済大学側も知っていた可能性が高い以上、元准教授の存在が今後のリスクになりかねないという思いこんでたのだろうか・・・。
いずれにしろ、元准教授を処分した根拠の一つが怪しくなった感は否定できないな。


最後は、2008年2月23日分東京新聞の記事。
・元准教授を学生擁護 高経大処分不服、市公平委証人尋問(2008年2月23日 東京新聞;googleキャッシュ)

これもキャッシュが消える可能性から、公式サイトからの全文引用で勘弁して・・・。
---- 以下引用 ----

高崎市立高崎経済大でゼミの女子学生を自殺に追い込んだなどとして、昨年四月に懲戒免職となった元准教授が、同市に不服を申し立てた問題で、同市等公平委員会の公開証人尋問が二十二日、開かれた。
元准教授側は学生らが、大学側は女子学生の父親らが双方の見解を述べた。
問題発覚後に学生が元准教授の様子を証言するのは初めて。

 元准教授側の証人として出席した経済学部二年の男子学生(20)は、元准教授から留年通告を受けた女子学生が、昨年一月に自殺をほのめかすメールを関係者に送信した後、元准教授が懸命にやめさせようと努めた様子などを証言。
「(元准教授は)仕事を中断してでも質問に答えてくれるなど指導は丁寧。大学側の自殺調査には間違いもある。自殺と留年通告は関係なく、処分は不当」と強調した。
ほかにも男子学生三人が元准教授を擁護する陳述書を提出した。

 一方、大学側は女子学生の父親が証言に立ち、「(自殺の原因として)本人は留年を重くみており、(希望していた)留学ができなくなると行き詰まったのではないか」と指摘。
元准教授について「教職に戻してほしくないという気持ちが強い」などと訴えた。
母親も陳述書で初めて心境を明かし、父親と同じように訴えているという。

 自殺調査の責任者を務めた石井伸男経済学部長は当初、自殺調査の議事録について「ない」と証言したが、元准教授側が入手した議事録を示され、発言を撤回。
調査の過程で「(女子学生の親から元准教授の)厳罰を求める意向が伝わったが、辞めさせてほしいという意味が中心だったと理解している」と発言した。 

(菅原洋)
---- 引用以上 ----

しかし、今回証言をした男子学生三人が元准教授と口裏合わせをしていたかどうか分からないしな~。
いずれにしろ、今度の証人尋問では処分の根拠について大学側が色々説明しないとまずい気がする。



2008年3月30日追記:
2008年3月28日になって、この件に関する第3回口頭審理が開かれた。
これに関する俺の感想は↓で。
・議事録は見つかったけど・・・(2008年3月30日 flagburner's blog(仮))

なんか学校と元准教授の双方で、女子学生の自殺への対応に問題があったような・・・。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。