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イランへの強硬姿勢が・・・

2008-06-16 20:40:38 | パレスチナかイスラエルか
今回は、イスラエルのイランへの姿勢について疑問を投げかける論説の紹介みたいなもん。
・Getting fed up(2008年6月16日 Haaretz.com)

この論説では、イスラエル政府がイランへ強硬姿勢を取ることで、イスラエルの対外イメージが悪くなることを指摘している。
ついでに、最後2段落で(この論説を書いた)Akiba Elder 氏は、米大統領選挙の候補者が軒並みイスラエルへの支持を訴えてることに触れ、イスラエルと米の立場の違いをあーだこーだ述べている。
この辺りは、まともな見解なので、特に俺が言及するほどでもない。

この論説の肝は、あの『The Israel Lobby』をぶち上げた John Mearsheimer 氏と Stephen Walt 氏へのインタビューも使っていること。
一応、Haaretz.com から、2人の発言を使ってるところを引用しておく。
---- 以下引用 ----

In an interview I conducted with the pair last week in Jerusalem, Walt said that there was no doubt that the Iranian nuclear plan had to be dealt with, but that Israel and sources in the pro-Israel lobby in the U.S. were the only ones putting pressure on the American administration to use force against Tehran.
Mearsheimer claimed that the growing threat that U.S. and Israel will attack Iran was forcing that country to deter them by deployment of weapons of mass destruction.
Both the professors agreed that the bitter lesson of the war in Iraq, as well as the fear that an attack on Iran would cause the price of oil to ascend to new highs, would prevail this time over the war cries of the pro-Israel lobby.

(中略)
Mearsheimer recalled that he had grown up on the Leon Uris's novel "Exodus," from which he learned that the Israelis were the good guys - the cowboys - whereas the Arabs were the "Indians."
The present generation understands that the story is much more complicated.
Walt made note of the fact that the Arabic word "nakba" ("catastrophe," by which the Palestinians refer to the creation of Israel, in 1948), which was virtually unknown to Americans over the past six decades, had begun making its way into discussions and articles in the media during Israel's 60th-birthday celebrations two months ago.
(以下略)
---- 引用以上 ----

どんだけ"Nakba"という言葉(この言葉を使うのに異議を唱える人もいるが)が、米で知られてないんだって話だよ・・・。
ま、米のメディアでパレスチナ側の意見をまともに述べてる人ってのはかな~り少ないからな。
って、日本も似たようなもんだが・・・。
米とイスラエルがとるイランへの強硬姿勢が逆にイランを大量破壊兵器の所持に向かわせる、ってのはイランの事情についてある程度見据えた故に Mearsheimer 氏が抱いた懸念と言える。
仮にイランが大量破壊兵器を本当に持ったら、イラク侵攻以上の混乱が国際社会に起こりかねないし。
(両氏は原油の値段上昇を懸念してるが、それ以外にも色々混乱を招くと思ふ)
いや、冗談じゃなくて。


それにしても。
Mearsheimer 氏が、Uris 氏の『Exodus』を読んで育ったことに時代を感じるわ(笑)。
確か日本でも、『Exodus』を原作とした映画『栄光への脱出』が公開されてたっけ・・・。
果たして『栄光への脱出』をリアルタイムで観てたって人は、日本にどれくらいいるんだろうか?


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