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イスラエル支援を言明した?麻生首相

2008-09-28 20:24:09 | パレスチナかイスラエルか
2008年9月25日、麻生 太郎首相が日本の首相としては3年ぶりに国連総会で演説を行った。
しかし、その内容には色々問題があった・・・。
・第63回国連総会における麻生総理大臣一般討論演説 平成20年9月25日 ニューヨーク(2008年9月25日 首相官邸)

(幸か不幸か)俺が国連総会での演説に突っ込むのは今回が初めてだ。
この演説の日本語版を呼んだ感想を簡単に書くと、以下のようになる。

麻生首相が胸に抱いている自国中心主義が全体に貫かれていた演説だった。
以上。













で、済ますと問題があるので、演説の内容に1つだけ突っ込んでおく。
それは、麻生首相が以前から推していた『「平和と繁栄の回廊」構想』って奴だ。

以下、、長いけどその発言部分を引用しておく。
ただし、強調部分は俺が入れた・・・。
---- 以下引用 ----
(中略)
 議長、話題を転じ、夏の終わりの、ある出来事をご紹介したいと存じます。

 ところは、東京郊外の小さな街。
去る8月末、ここに海外から9人の高校生がやって来ました。
日本に来るのは初めてです。
慣れない料理に顔をしかめるなどは、どこにでもいそうな高校生のビジターと、変わるところがありません。

1つだけ、ありふれた招聘プログラムの参加者に比べ、彼ら、彼女らを際立たせていた特徴がありました。
4人がパレスチナ、5人がイスラエルの高校生で、全員、テロリズムを始めとする過酷な中東の現実によって、親族を亡くした遺児であったという点です。

 議長、日本の市民社会が地道に続けてくれている、和解促進の努力をご紹介しました。
高校生たちは、母国にいる限り、互いに交わることがないかもしれません。
しかし遠い日本へやってきて、緑したたる美しい国土のあちこちを、イスラエル、パレスチナそれぞれの参加者がペアをなして旅する数日間、彼らの内において、何かが変わるのです。
親を亡くした悲しみに、宗教や、民族の差がないことを悟り、恐らくは涙を流す。
その涙が、彼らの未来をつなぐよすがとなります。

 包括的な中東和平には、それをつくりだす、心の素地がなくてはならぬでしょう。
日本の市民社会は、高校生の若い心に投資することで、それを育てようとしているのであります。

 議長、この例が示唆する如く、日本ならばこそできる外交というものがあることを、私は疑ったことがありません。

 ヨルダン川西岸地区に、もしイスラエルの点滴灌漑(かんがい)技術を導入できたなら、パレスチナの青年は野菜づくりにいそしむことができます。
しかし双方を隔てる不信の壁は、それを直ちには許しません。
日本はそこに、触媒として入り込み、両者を仲介します。
その際に、点滴灌漑の力を最大限発揮せしめる日本独自の技術を持ち込みます。

 やがて西岸地区が灌漑によって緑の大地となること。
そこで採れた農産物がパレスチナ人の加工を経、ヨルダンを走って湾岸の消費地へ行き、新鮮なまま店頭に並ぶこと。
これを目指すのが、我が政府の進める「平和と繁栄の回廊」構想にほかなりません。

日本はここで、自らの持つ技術や資金を提供するのはもとよりのこと、何よりも、信頼の仲介者となるのです。
そして信頼こそが、中東にあっては最も希少な資源であること、言をまちません。
(以下略)
---- 引用以上 ----

高校生9人が日本を訪れたって・・・。
一体、日本のどこを訪れたのだろうか?


で、「パレスチナ人の加工を経~」のくだりの後は、このような文章が抜けていると見た。
---- 以下補足文 ----
(中略)
そこで採れた農産物がパレスチナ人の加工を経、イスラエルの業者が安く買い上げて『Made in Israel』というラベルを農産物が入った箱に張り、ヨルダンを走ったり海を渡って湾岸諸国や欧州とかの消費地に行き、新鮮なまま店頭に並ぶこと。
(以下略)
---- 補足文以上 ----

要は、『「平和と繁栄の回廊」構想』ってのは、イスラエルの産業構造をそのままにして日本がイスラエルや米と同じようにパレスチナの人達を搾取するための計画なんだよね。
それを、よりによって国連総会で披露したってのは、こういうことをやってもアラブ諸国から非難される可能性がないと麻生首相が踏んだのだろうか?
あるいは、『「不安と衰退の回廊」「平和と繁栄の回廊」構想』の危険性について、麻生首相が無自覚なんだろうか?
『「平和と繁栄の回廊」構想』の危険性については、以下の記事も参照・・・。
・特集「平和と繁栄の回廊」構想(パレスチナ情報センター)


なんつーか。
この演説内容じゃ、今後麻生首相がパレスチナやイスラエルにヨルダン・・・というか中東全体を良い方向に導くとは思えないんだよな。
その前に、麻生首相が来年も首相をやってる可能性が相当低いという説もあるけどな・・・。


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