ますます思ってしまう、自分は何もできない人間だと。
病気が悪くなってもう10年、その間はずっと布団の上だったと言ってもよい。
一番失ってしまったのが社会性、何しろどこへも行けない行き場がないので、他人と接することがほとんどない10年間であった。
そして自分も人と関わるのが嫌だった。なんだかとても被害的な気持ちになっていた。危害を加えられてしまうのではないか?と思うようになっていた。
そんな中でやはり外へ出ることは刺激になるようだ。お店にいる他の人たちを見るだけでも何を感じて思うようになってきている。
ずっと数年間は自閉な世界にいたので、頭の中の自分の世界に生きていて外に出てて何も思わなかったが。それだけ病気がよくなったのだろうか。
でも自分は世の中からすっかり外れてしまっていることも、ぼんやりと自覚してきたかもしれない。
実際はとてもとんでもない状態なのかもしれないが、少しだけ自分の中で危機感が沸いてきたような様子だ。
やっぱり布団は心地よいと思うがそこを踏ん張って外を向いてみようと思う。それにはとにかく外出だ。
自分しかいない部屋の中でパソコンとネットばかりはだめだ。もっと他の刺激を受けよう。
10年間のブランクはとても大きい。実際はもう働くのは無理だとも言われている。それでも今よりは人間らしくなりたい。
それには欲を持つことが肝心か。今の自分にはとても意欲は乏しい。もう何も叶わないと思っているからだ。
これからの自分に必要なのは、うれしいや楽しいといった感情を増やすことかもしれない。
これには行動をするしかない。自分ができることでいいんだ、世間では低レベルな事でも。
まずは外に出よう。そして刺激を受けよう。