散歩路地《サンポロジー》      毎日が発見! 身近な自然が見えてくる!


 ☆ 多摩丘陵

 ☆ 世田谷の散歩道

 ☆ ネイチャークラフト

 ☆ 環境学習ゲーム

嵐の後 オニヤンマの日向ぼっこ、カワセミの大あくび、そしてヒガンバナの開花

2013-09-18 | 僕の散歩道
この連休は、台風で予定が狂ってしまった人が多いことだろう。僕もその一人。だけど、僕にはひそかな期待があった。
9月17日。「これだけの風雨の中、チョウたちはどうしているのだろう。これでチョウ相ががらりと変わり、一気に秋の様相となるのだろうな…。」 こう思い、何としても早めにデータを取ろうと家を出た。

結論から言おう。何も変化していなかった。出現種数は、ここ3回22種だったのが1種減って21種に。
少なくなるどころか、花のたくさんある公園では、チョウの姿はいつもより多く感じられた。しばらく何も食べずにいたため、一気にレストランに集まってきたというところだろうか…。

しかし、光が強い。今まで通りの設定で撮った写真は、コントラストが強く、白が飛んで、色彩が失われた絵となった

  アゲハチョウ(左)とツマグロヒョウモン 光が強すぎて色彩感が無くなった絵になってしまった 
2013-09-17 世田谷

嵐の後は、いろいろ不思議な光景が見られる。

まずはオニヤンマ。
金網フェンス越しに、大きなトンボが飛んできたのが見えた。金網フェンスに近づいてホバーリングを始めた。「大きな身体じゃ、その隙間は通れないだろう」と思っていたら、金網にふっと止まったのだ。双眼鏡を当てると、それはオニヤンマだった。オニヤンマが、こんなところに止まるのを、見たことがない。まるで日向ぼっこだ。「雨にぬれて冷えたもんで…。」とでも言っているかのようだ。


ネットフェンスに止まったオニヤンマ 2013-09-17 世田谷

次はカワセミ。
チョウの個体数をカウントしている区間でのこと。カワセミは、脇を流れる小川で、時々見かけるのだが、たいがいは、こちらの姿を見ると、すぐに飛んで行ってしまうのだ。それが、僕がゆっくり歩く脇7.8mの所に、向こうから飛んで来てくれて、石の上に止まったのだ。僕は、チョウのカウントを中断して、そっとカメラを向けた。
彼女は、全く逃げない。少し近付く。まだ逃げない。さらに近付く。距離は6mほどだ。なんとカワセミは、逃げるどころか、そこで伸びを始めたのだ。! 背を伸ばすようにすると、大きな口がググッと開いた。まるで大あくびだ。


石の上で伸びをしたカワセミ まるで、あくびをしているように見える。 2013-09-17 世田谷

この個体は、このところづッと見られる若いメス個体のようだ。新参者が、とりあえず居所を見つけたというところだろうか。

最後は、ヒガンバナ。4日前には、見られなかったのだが。3ヶ所で開花している。次の連休には、見事に満開になるだろう。まさに彼岸花だ。


ヒガンバナの群生 手前の日が良くあたると頃から開花している 2013-09-17 世田谷

嵐の前後のデータが取れると、無理して出かけ、途中で2回仕事の電話に対応しながら歩いてきた。チョウは、逆の意味でよいデータが取れた、そして、嵐が掃除してくれた、キラキラの空気の中で、生き物たちが、より華やいで見えた。満足できる散歩だった。さて、昼から、仕事に戻るか!