エピデンドラムの咲く家 ~フロリーカルチャー仁淀~        Habitat of Epidendrum

高知県の洋蘭生産者、フロリーカルチャー仁淀のブログです。
主にエピデンドラムを生産・出荷しています。

仕事始め(偽)

2020年01月05日 20時06分09秒 | 日記
あけましておめでとうございます。

年が明けて、さっそく仕事開始しました。
というか、花はナマモノなので、正月だろうと世話はしなきゃいけないので・・・
切れ目なく働いております(笑)

今年は特に、年明け早々に注文品が発生していて、正月休みなども絡んで連絡の取りにくいなか、てんやわんやになってたりもします。
そういうの、年末に欲しかったなあ・・・

さて、仕事はしてるとはいえ、人並みにテレビなんかも見てたりします。
毎年恒例の築地、おっともう豊洲でしたか、の初セリのニュース。
いかに大きなマグロとはいえ、億のおカネが動くんですねえ。
どこも不況だとは思いますが、花業界とは全然違うなあ、と羨ましく見てました。

花市場ではああゆう、ご祝儀相場がないんですよね。
魚市場は市場も宣伝のために盛り上げようとしてて、そこに買い手も乗っかって、ああゆう派手なセリになると思うんですが、花市場はやらないんで・・・
このときばかりは、花じゃなくて魚がいいな、なんて思います。
直接、業界の人に聞いたわけでもないんですが、私が考える花市場が魚市場みたいに初セリを盛り上げられない理由は3つあります。

まず第一に、「何をもってマグロとするか」を決められないこと。
人の好みは千差万別で、特に、食べられないモノの何をもってコレがイチバンとするのか年の始めの大商いにふさわしいか、ということがあるんじゃないかと。
個人的には、そんなもん勝手に決めちゃえよ、とか思うんですけどね。
そりゃまあ、なんでもいいとしても、パンジーのポット鉢なんかを推してもしょうがないですけど。
見た目に大ぶりで豪華な花で、普段の価格帯が高いところにある花を選べばいいと思うんですけどね。
そして、そういうデータが日夜集まってくるのが市場、そう花市場なんです。

第二に、扱いがめんどくさいこと。
いかにマグロが大きくて、こんなもんゴジラじゃねーか!というサイズでも、極端な話が切り分けて保存、管理ができるんですよね。
花の場合、まずサイズが大きくてもバラせない、花を切り分けるわけにもいきません。
そして、そもそもが大きなサイズの商品をつくるのに手間暇がかかります。
さらに、買い手もどうやって管理するのかという問題が。

最後に・・・大手の花市場は「競り下げ」システムになっているということ。
すしざんまいの社長の満面の笑顔を見て、すごいと驚いてる人たちには信じがたいことかもしれませんが、今の花市場は「競り」をやっていても値段は上がりません。
そもそも、マグロのように高値を争って勝負するというワクワクを全否定するシステムになっています。
スタートする値段から時間とともにどんどん下がっていって、早く値段を入れた人が目的の花を取れる、という仕組み。
なので、たまに(様子見してるのか)値段が入らないまま0円になってやり直し、なんていう間抜けなことも起こります。
(そんな状況で、最近は「競り」を通さない取引が主流になっていますが、そのへんはまた機会があれば)

市場のみなさんも値段が上がらなくて困っている(値段×料率=手数料が収入になるので)んですが、いまいち迷路から脱出する方法を見つけられないようで。
もちろん、マグロみたいにやれってわけでもないですし、こんなこと書いてる私もこれが正解だという答えを持っているわけでもありません。
ただ、どうしても、実際の商圏に近いところにいるのは花市場で、質量ともに地方の生産者より豊富な情報を持っているはずなので、その強みを生かして、なんでもいいのでパーッとデカい花火を打ち上げてほしいですね。
最初はショボい花火大会でも、回を重ねることで認知され人気が出て人が集まるようになった、なんてこともあるわけですから。
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