「あなたも私もその苦労は すべからく自業自得、身から出た錆です。」
先日ある方と名刺交換した際いただいたものに描かれていた一文。
名刺とは、通常初対面の人に渡すものだから、自己アピールの工夫はあってしかるべきだろう。
この一文は、のっけから、人間の未熟さ不甲斐なさを突き付け、それはお見通しですと言っている。
しかしただ単に高飛車なのでなく、自分も同類ですとさりげなく言っている。
自分自身は心から悔やみ、全ての責任を認め、結果を引き受けると、覚悟の宣言をしているわけで、それはそれで緊迫感がある。
ただ、「すべからく」は、「全て」と同じ「すべ」という文字が共通しているため「すべて」「みんな」という意味で使われおり、厳密に言うと誤用のようだ。
「当然やるべきこと」や「ぜひともそうしたほうがよい」という意味なので、「すべからく○○べし」などとして語尾に「べし」や「べき」をともなって使う言葉のようだ。
