家庭医療学について

家庭医療学周辺,教育の話題とWONCA(世界家庭医療学会)やSTFMなどの学会の参加記を少し。

10/16(土)Fellow Convocation Breakfast (1)

2004-10-16 22:13:20 | 学会(WONCA,STFMなど)
今回のWONCA/AAFPに参加した大きな理由はこれにあります。 Degree of Fellow(特別会員と訳したいと思います)の称号を申請して受理されたので、そのお祝いの朝食煮参加することになっていました。ここでこのDegree of Fellowについて。まず私が2000-2002年にやったFD fellowship (指導医養成フェローシップ)にいた頃もfellowと呼ばれていたわけですが、その時は辞書的には(新英和中辞典から)
4 (cf. →fellow 4)
c (米国の大学の)奨学金給費研究員の地位[給費].

でいうフェローに当たります。アメリカの卒後教育での文脈では、専門研修(内科、家庭医など)のためのトレーニングがレジデンシーと呼ばれ、その後の追加のsubspecialtyを身に付けるための研修(fellowship)、とその研修医(fellow)のことです。今回のFellowの称号は、辞書的には(新英和中辞典から)

5 [通例 F~] 〔学術団体の〕特別会員 《通例,普通会員(member)よりも上位の会
員; cf. →associate 2a》〔of〕

に当たるものだと思います。

基本的には単にその専門分野の認定医を持って、その利益だけを享受する人(つまり自分の生活のために診療活動をする)ではなく、そのdiscipline分野に、何か貢献をする、恩返しをするつもりで、その領域についての啓蒙活動をするとか、後進を育てるとか、ボランティアをして社会奉仕をしているとか、無報酬で地域の何かの役員をしている
とかそういったnobleな活動をある程度している人をFellowと認めるようです。

HPでは、まあ簡単に言うと単位がそろってお金を払うともらえるのですが、単位の申請の分野が(自己申告です、本人のprofessionalismにゆだねられています)いくつかにわけられており、それぞれの分野で最大申請できる単位が決まっており、合計で、100単位が必要です。
分野として
Academic Training and CME
Publishing and Research
Volunteer Teaching
Public Service
Medical Practice
Service to the Specialty.
の6分野全部がある程度必要です。

あとはレジデントのころから含めて6年間学会員であることと、申請費用$150です。

それから、fellowの審査を申し込むときに、その年から向こう3年ぐらいのAAFP年次集会の日程と場所が書いてあって、どれに参加しますか、と聞かれます。大体10月なので、その年のものに参加するには、確か7月ぐらいまでに申し込みが必要だったと思います。
何があるかというと、年次総会の何日目かの朝食で、新しくFellowになった人ばかりが集まって、お祝いの朝食会があるのです。
もちろん記念すべきWONCA/AAFP合同開催の時に認定を受けようと狙っていたので、この10月のOrlandoでの朝食会に参加できるように、合わせて申請をしたのでした。
実際の申し込み用紙は、AAFPから送ってもらえますし、MemberとしてHPにloginすれば、現在までの獲得したポイントだけ記録しておいて、その後順次アップデートできるようになっています。(そのページを見ると具体的に何をやれば何ポイントか書いてあります)

Fellowになる特典としては、
As a Fellow of the American Academy of Family Physicians, these distinguished individuals are entitled to all the privileges, ceremony and honor bestowed by this degree

Privileges (個人的な)名誉
Ceremony 式典
Honor (世間から信用され敬意を表されるような)名誉

が得られる、ということで、基本的には名誉の称号です。(そしてそれに見合うように
行動する義務が生じるのでしょう)

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3 コメント

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Re:FAAFP (Kiyoshi Sano,MD,FAAFP)
2004-10-18 10:57:29
岡田先生

 フェロー授与おめでとうございます。これからは家庭医療の実践とその教育・研究に対する責任と任務がより重くなり、先生に対する期待も大きくなります。現在日本人としてはまだ確か3人くらいしかおりませんが、これからも一緒に日本の家庭医療発展の為に頑張りましょう。
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ありがとうございました (BLOG MASTER)
2004-10-22 04:28:53
佐野先生

コメントありがとうございました



あとはM大学のT村先生ぐらいでしょうか?



つくづく私も資格マニアだな、と思うことがあります。



11月の来日を楽しみにしております。(どさ回り)



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もう一人 (BLOG MASTER)
2004-10-22 04:48:46
確か、K戸先生もそうだったのではないでしょうか。



またこの情報も収集しなくてはなりませんね。
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