家庭医療学について

家庭医療学周辺,教育の話題とWONCA(世界家庭医療学会)やSTFMなどの学会の参加記を少し。

10/14(木)大橋先生より

2004-10-14 22:24:14 | 学会(WONCA,STFMなど)
大橋先生が別のMLに投稿した物を、許可を頂き転載しています。
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皆さんこんにちは。山下くんのパソコンを使ってメールを書いている大橋@10月から
亀田に移動しましたです。
現在、ここオーランドは午前2時です。今日は2日目の学術集会の参加でした。今日も
さまざまな分野のワークショップや発表が目白押し!午前中は高血圧の管理の講演、
上肢の診察(Sports Medicine)のワークショップに参加しました。どちらも実践編
で熱気ムンムン。血圧とは?なんてスライドをわざと用意して「こんなのつまらない
よね」といって、飛ばしてしまうなど飽きさせない展開は、さすが!でした。
そして、今日からは医療器材や製薬会社、各種学会などのブースが集まった、展示
コーナーもオープン。これがまた、とてつもなく広い!(サッカーコートいくつ入る
かな?)各ブースではコーヒーやお菓子などのサービスを受けながら、みんな気まま
に歩いていました。

午後は「Family Practice in Japan」というセッションが開かれました。もともとは世
界各国の参加者とともに、日本の家庭医療の将来を考えるという趣旨だったようです
が、いざ会場に集まったらビックリ!なんと、40人近くもの日本人参加者が集まって
いました。(日本からの参加者、現地でレジデンシーを行っている日本人医師など)
まさに会場は日本そのまま。(これが日本料理店なら人気店です)それだけ、日本に
おける家庭医療への関心の高まりをあらわしているんだと強く感じました。

このセッションはワークショップ方式で行われました。「卒然教育・卒後教育・臨
床・研究」の4つのグループに分かれて、日本の家庭医療におけるそれぞれの分野に
おける問題点を挙げ、それの解決方法を議論しました。さまざまな問題点が出てきま
したが、各分野に共通のものとしては「一般の人や他科の医師からの理解が少ない」
「教育プログラム(日本版)が存在しない」などが挙げられました。

解決の方法としては「研修ガイドラインの作成→教育プログラム・テキストの作成、
実践→認定制度の確立→生涯教育(再更新制度)などを一連の流れとして考える」
「標榜科としての家庭医療科の確立」ユニークのものとしては「行政を巻き込んで家
庭医療を考える→家庭医療特区(モデル地域での一人一人に専任の家庭医を作って、
試してみる、医療費は減るか?患者の満足度は?)」なんてのもあって、盛り上がり
ました。

僕個人の感想としては、日本の家庭医療の問題点はこのごろはっきりしてきていて、
以前のような混沌とした状況よりはかなり進歩しているなという印象。そして、上記
のような問題点は日本だけじゃなくて世界各国の家庭医療共通の問題なんじゃないか
なと思ったことです。(これは今回諸外国のレジデントと話していて強く感じたこと
です。詳しくはこんど山下君が書いてくれることでしょう)まあ、ともかくアメリカ
という異国でこれだけの仲間が集まって熱く議論できるなんて、すごいことですよ
ね。

夜は、楽しみにしていた「ユニバーサルスタジオツアー」でした。なんと!夜7時か
ら12時までAAFP/WONCAで貸切!!これまた、規模の大きさにビックリ!専用のパスを
もらってアトラクションを楽しみました。これだけの数の医者がジョーズをみて絶叫
するなんて変ですよね。負けずに絶叫しました。

報告というか、独り言というかまとまりのない文になってしまいました。
これを読んで、うらやましがったり、悔しがったり、うらんだりした人の顔が目に浮
かびます(笑)。

あと一日、楽しんできまーす!

大橋 博樹

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