益田森林・林業普及情報

島根県西部農林振興センター 益田事務所

太鼓谷稲成神社

2006年01月13日 | 名所旧跡探訪
 やや時機を逸した感もありますが、益田管内で初詣の神社で有名なところの一つに津和野町の太鼓谷稲成神社があります。稲荷神社の総本宮である京都の伏見稲荷大社に比べやや規模は小さいものの毎年観光客や初詣客も多く有名な神社です。

      

 太鼓谷稲成神社は、日本五大稲荷神社の一つでもあります。あとの四つは伏見稲荷大社(京都府)、笠間稲荷神社(茨城県)、祐徳稲荷神社(佐賀県)、竹駒稲荷神社(宮城県)です。
 ところで、稲荷神社を数社上げましたが「太鼓谷稲成神社」との違いにお気づきでしょうか。違いは、「稲成」と「稲荷」です。「稲成」の字を使うのは、私が調べた限りでは津和野町の太鼓谷稲成神社だけのようです。「稲が成る」が転訛した「いなり」のようです。もともと「いなり」の語源の一つに「稲が生る」説がありますので、「稲が成る」の「成」の字がある「太鼓谷稲成神社」の方が大願成就の効き目がありそうな気がします。

   
       

 さて、稲荷神社と言えば赤い鳥居が付きものです。この赤色すなわち「朱」は何故でしょうか。何でしょうか。
 「朱色」は、魔力、邪気を封じ込める、あるいは対抗する色とされています。「朱」は「あか」、「あけ」とも読まれ、「赤」、「明」などに通じ、血の色の赤、明るい兆しに結びつくためだともいわれています。この様な理由から稲荷神社だけが朱塗りではなく、朱塗りの神社仏閣は他にも多く見受けられます。
 また、朱色の原材料はもともとは水銀化合物の辰砂(しんしゃ)であり、昔は赤い土の意味がある「丹」と呼ばれ、防腐剤としても利用されていました。
 木の鳥居を朱に塗る行為は、木材防腐の効果もあった訳です。
 辰砂(HgS)を熱すると水銀(Hg)と亜硫酸ガス(SO3)に変わるそうでするが、そのままの辰砂では特に危険はないとも言われています。

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