高津川源流（一本杉編）

　高津川は、島根県西に位置する一級河川です。この河川の流域面積は1,090k㎡、幹川流路延長81km、高津川流域面積は島根県全面積の約16%を占めています。
　また、 高津川は、ダムのない一級河川としては四国の四万十川とならぶ清流で知られ、さらに源流を特定できる数少ない河川として知られています。
　源流である吉賀町（旧六日市町）田野原の高津川水源は、島根県の名水百選に指定されている「大蛇ヶ池」であり、その脇には、島根県の名樹百選に指定されている大きな老杉の「一本杉」があります。

　高津川水源の一本杉

　林業普及指導事業40周年記念誌の島根の巨木では、「一本杉」の樹高17m、胸高幹周5.3mとなっており県内ベスト５には及ばないものの古木の風格は十分にあります。
　現在、この付近は水源公園として整備され、展示施設の水源会館も建設され親しまれています。

　水源公園（右側歩道の奥が一本杉）

　二十数年前、この地域の標高400m前後の森林でスギ・ヒノキが折れるなどの雪害が多数発生したことがあります。この時に、「一本杉」の枝もかなり折れる被害を受けています。
　筆者の私事ですが本年４月、二十数年ぶりで一本杉と対面し、元気な姿をみて安心しましたが、今冬は積雪が多いようで若干心配です。