県央地域のナラ枯れ被害は、平成19年に30本の被害を確認してから、年々増加しており、今年度の被害本数は9771本と平成19年の300倍強まで急増しています。
そこで関係機関が一丸となってナラ枯れ被害対策に取り組めるよう、ナラ枯れ被害対策研修会を開催しました。
研修会では、中山間地域研究センター森林保護育成グループのH主任研究員を講師に
1)ナラ枯れのメカニズム
2)県内の被害状況
3)防除対策 について講義を受けました。
ナラ枯れのメカニズムを説明するH主任研究員
写真・被害状況図面を掲示
被害対策としてはナラ菌を媒介するカシノナガキクイムシの密度を低くするため、
1)被害材を未発生地へ移動しない
2)被害発生地では駆除するとともに、被害木を積極的に活用する
3)発生しにくい環境のナラ林を作る(伐採利用で若い林)など
まずできる被害対策を実施することで被害拡大を防止するよう説明を受けました。
講義終了後は、川本町川下の川本町農村公園”笹遊里”に移動し、被害木のくん蒸処理を実際に行いました。
くん蒸前に被害木の状況を確認
枯損した被害木の外にも、枯損はしていないもののカシノナガキクイムシの穿入は受けており、穿入孔の多さには皆が驚嘆するほどでした。
カシノナガキクイムシの穿入孔