林業における災害の大半を、伐倒作業中の災害が占めていることから、安全な伐倒作業を目指して、10月26日・27日の両日、チェーンソーワーク研修を実施しました。
研修受講者は、管内の2森林組合及びS素材生産業者の24歳~47歳で、経験年数が1年~11年の若手(?)従業員18名を対象にした研修です。
研修講師は、全国で安全な伐木の指導を実践しておられる、みどり情報局静岡のI氏・Y氏及びみどり情報局島根のI氏に依頼をしての研修会でした。
研修初日はまず目立てから。
ヤスリの持ち方や目立ての作業姿勢など、研修や講習で習ってはいたものの、今までは自己流の方法で目立てを行っていたことを、研修生それぞれが感じていたようでした。
目立ての作業姿勢の指導
目立ての角度の確認
午後からは1.5mの丸太を利用しての、伐倒のデモンストレーション。
午前中に目立てを行い、自分のチェーンソーの切れ味に感動しながらの実習です。
安全な伐倒のためには、伐倒木をコントロールする。
→伐倒木をコントロールするためには、チェーンソーをコントロールする。
→チェーンソーをコントロールするためには、正しい作業姿勢で作業する。
と説明がありました。
午前中の目立てと同様に、いかに自己流で伐倒を行っていたかを痛感させられるものでした。
正しい作業姿勢(脇を締めて)
伐倒のデモンストレーション
研修2日目は、現地での伐倒実習です。
初日に丸太で練習した伐倒手順を、現地で実践します。
チェーンソーをいかにコントロールし、伐倒木をコントロールするかに意識を集中し、自分の思った伐倒方向に伐倒しました。
全員で作業前にミーティング
伐倒
林業における重大災害の大半は、伐倒作業中の災害であり、伐倒作業中の災害を減少させるためには効果的な研修となりました。
参加者全員で集合写真
最後に研修生の感想の一部を紹介します。
「私は来年からランク試験に挑戦します。それは、自分が作業員として成長している証を手に入れたいという思いがあります。そして、これが日々の仕事の中でも成長していこうという向上心に繋がっていくと思います。」
「自分で大丈夫だと思ったことがいかに危険な作業で、その危険な作業を後輩に教えてしまったことを反省しました。」
研修生からも、「これからも同様の研修を継続するべき」との声が上がるとともに、筆者自身も、研修継続の必要性を感じており、今後もそのような流れを作っていきたいと思います。
(実は研修受講生ではなかった筆者にとっても「目から鱗」の研修でした。)