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北川純のアートなお仕事

現在進行形作品の紹介から旧作品の制作裏話まで小出しにお話します。

『風船サンバ撤去への道』,その12

2013年01月31日 | 風船アート

撤去珍現象でもうひとつ。

普通撤去というのは地味な作業で注目されるものではない。
それが今回は観客が周りを取り囲んでの撤去作業となった。その様子を撮影してる人もいる。
そんな中「昨日テレビ見ました。写真を一緒に撮ってください。」という人まで現れた。
芸能人か???

作業途中、一人のスタッフに熱心に語りかけているオジサンがいた。
後で聞いたのだがこの人、わざわざ自宅から藤沢市役所まで「風船サンバ撤去」の撤回申請に行ってくれたらしいのだ。
私の知る限りでもこういう人は何人かいる。
ある人は直接、ある人は電話で、ある人はメールやフェイスブックを使って呼びかけてくれていたようだ。
うれしい限りである。

前に記したブログでは、こんなに盛り上がったのに結局何も変わらない現実に不満を漏らしてしまったが、こういう働きかけをしてくれる人がいたということには驚いた・・・・感謝!

 


『風船サンバ撤去への道』ふたたび

2013年01月30日 | 風船アート

昨年秋、大いに世間を騒がせた「風船サンバ」もすっかりと沈静化して、というよりこの事件も知らないという読者の方も多いかもしれない。そんな方にはこれ→http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1210180041/

当時思うことがあって事の顛末を『風船サンバ撤去への道』と題して連載していたのだが、いっぱいあり過ぎて書いていて途中でイヤになってそのまま忘れていた。
先日データを整理していたら書き溜めておいたその続きが発掘された。
今更感はあるのだが、このブログは自分の記録としてつづっているのでとりあえず記しておきたいと思う。

「またかっ」と思われる方も多いであろうが、ご容赦願いたい。
ちなみに前回のおわりはこれ→http://blog.goo.ne.jp/eroj/e/163c2d9ec0bf2018927cd5bc451401cf

それでは次回で・・・。


『小田原風船アート 2012~2013冬』その3

2013年01月08日 | 風船アート

今の小田原風船アートはこんなカンジ。
巨大小田原ちょうちんは撤去され、その代わりに小さいものがたくさん浮かんでいる。

私的には近年技術的最大の冒険作品であっただけに非常に辛いものがある。
これを勉強に今後の作品制作に生かしたい。

これが無くなっている空を見上げて「あれ? 飛んで行っちゃった?」と問いかける人がいた。

そりゃないでしょ。
しかし、私的には風船おじさんの様にこれに乗って飛んでいってしまいたい心境にかられた年明けであった。

 小田原お堀端商店街風船アート
12月17日~2013年1月下旬予定
http://www.ohoribata.jp/

 


『小田原風船アート 2012~2013冬』その2

2013年01月07日 | 風船アート

これまた只今展示中の小田原風船冬景色。
・・・・と言いたいところだが現在はこれではない。
その1でもお話したと思うがメインは小田原ちょうちんで周りには雪や氷や雪だるまをイメージする風船が浮遊している。

展示の12月中旬から1月2日まではこれだったのだが、2日の大風でこのちょうちんが撤去されてしまったのだ。
非常に残念であるのだが私の予測不足でもあった。

去年の‘風船サンバ’に続き年始早々からこの撤去騒ぎ・・・・・。

今年も大荒れしそうな雰囲気である。

小田原お堀端商店街風船アート
12月17日~2013年1月下旬予定
http://www.ohoribata.jp/


『小田原風船アート 2012冬』その1

2012年12月05日 | 風船アート

恒例の小田原風船アートが始まる。
この時期だとクリスマス用かと思われるかもしれない。

しかし、お客さんの要望は難しい。
‘クリスマスとお正月とそれが終わった後の冬のイメージを含めてよろしく・・・。’ときた。
こういう場合は大抵どっちつかずなものになる。
そっれを承知でこんなものを作ろうかと思う。(画像)

イルミネーションをを入れてクリスマスツリーかと思いきや、この形は?・・そう小田原ちょうちんなのだ!
ちょっと和風で正月っぽいでしょ。
周りには雪や雪だるまを浮遊させ、これまた冬らしい・・。

これぞ中途半端極地!
極めてみようかと思う。   

~その2に続く~

小田原お堀端商店街風船アート
12月17日~2013年1月下旬予定
http://www.ohoribata.jp/


『風船サンバ撤去への道』その11

2012年11月16日 | 風船アート

報道以来、新しい事尽くめであるのだが、ここにきてまた珍現象が発生した。
撤去スタッフが異常に多いのだ。

設置のときは人数を要するのだが撤去はかなり簡単である。
私としては一人しか頼んでいなかった。
しかし呼んでもいない知人が来てくれるは、その人が知り合いを連れてきてくれるはで私の知らない人もいっぱい!話題になるというのはこういうことなのかと感じた。

中でもおもしろかったのは一生懸命手伝ってくれた人で撤去終了後、‘お疲れ様’をやっていたらその人がいない!誰の友達なんだろう?と思って聞いてみても誰も知らない。ということは飛び入りで撤去に参加してくれた人なんじゃないだろうかという事に落ち着いた。こういう人が数人いた。

みんな、今度からは設置のときに手伝いに来てほしいな~。


『風船サンバ撤去への道』その10

2012年11月14日 | 風船アート

ということでとうとう撤去当日がやってきた。

この段階で昨日までのあの騒ぎはすっかり無くなって、これまたすっかり寂しい気持ちになってしまった。
あんなに盛りあがったのだからどこかで何かの力が働いて「撤去中止!」のどんでん返しがあるんじゃないかとひそかに期待していたのだ。
しかし現実はそんなにドラマチックではなかった。

私は予定より1週間早く撤去道具をそろえて家を出た。

現場は私の暗い雰囲気を吹き飛ばすかのように結構盛り上がっていた。
撤去される前に一目見ておこうという人々が駆けつけていた。

その中でも笑えたのがこのチラシ。
撤去前なのに早々に全部の柱に貼られているのだ。
ここの実行委員は制作の手順は遅いくせにこういう対応だけは早い。
思わぬ話題性に浮き足立っているのであろう。

‘ふうせん作家’・・・ってまるで雲か虹の風船でも浮かせているかのような・・・?
‘残念ながら諸般の事情により’・・・って全然残念に思ってないし・・。
‘健康をテーマに’・・・ってそりゃエロをテーマにって言えないよな~。

とまあ突っ込みどころ満載!
このチラシは記念にほしいぐらいである。


『風船サンバ撤去への道』その9

2012年11月13日 | 風船アート

[風船アート/風船サンバ]

私の家にはテレビが無い。
であるから帰宅してすぐ私の出演しているニュースを見たわけではない。
後になってユーチューブに出てると指摘され初めて確認したのである。
それもこの騒ぎが収まってからである。
そういうわけでずいぶん客観的に見ることが出来た。

なるほど、これをテレビで見た知人の言うとおりしっかり編集されている。
過去の作品もよく紹介されている。
私のインタビューの収録時間は一時間を越えるものであったが放送されたのは1分強か・・。
まあそんなもんであろう。

私が一番熱く語ったことはカットされている。
まあそんなもんであろう。

しかしちょっと納得がいかない箇所がある。苦情件数が20件ほどと報道されている。
これは確実にウソである。最初の数日ちらほらあっただけでその後は苦情は来てないと実行委員担当者は言っていた。
取材班の質問に対して実行委員会はこう思ったのだろう。「こっちが撤去を決めたんだから、数件じゃまずいよな・・。どうせわかりっこないんだから多めに言っとこ。」ということで20件になったのだろう。
これを鵜呑みにして報道するのはいかがなものか・・。

しかし、最近の原発デモのニュースをみても、「デモ参加者は主催者発表で10万人近く、また警察発表で7千人を超える・・・」という場合が普通にある。
このでたらめな計測差はどういうわけだ?。
私の経験から言うと主催者発表は10倍増しのウソであろう。

ということで私の場合も・・・まあこんなもんであろう。

TV放映のアドレスはこれ↓ https://www.youtube.com/watch?v=HqiymaWa6eE&feature=youtu.be


『風船サンバ撤去への道』その8

2012年11月12日 | 風船アート

[風船アート/風船サンバ/]

“エロはかるた”大会も無事終わった。
当時の様子は後日に報告するとして、撤去への道を記載する。

前回はどこまで話したのかな?そう、TV取材を終え学校で生徒からの攻撃を受けたところまで。
そのニュースは夕方5時に全国放送された。
ただの人がその日の夕方にはテレビ出演することになるとは・・・それを見た知人もビックリしていたが一番ビックリしているのは私自身である。
昨日の夜、入浴中「新聞取材も受けたことだし、明日は多分掲載されるだろう。世間に何らか反応が起きれば・・・・」と期待を膨らませていたのだ。そうしてふたを開けてみれば私の想像をはるかに超える大反響! 無駄に長生きしてると面白いことが起こるものである。
学校を終え現場へ向かう。
たまたま友人と待ち合わせしていたのだ。
作品下には大勢の人だかり。撤去のニュースを知った人たちが大挙して押し寄せてきているようだ。
私の作品はもともと写メの対象になりがちではあるがこんな状態は人生ではじめてである。
「これは私が作りました!」とはカッコ悪いから言わない。ただ後ろから見ているだけ。
画像はその後の12時近く、ほろ酔い気分で帰宅するために再度、駅に寄った時の現場の様子。
会社帰りのサラリーマンであろう。こういう人たちが楽しんで見てくれるのは本当にうれしい。

“風船サンバ”最後の夜である。


『風船サンバ撤去への道』その7

2012年10月30日 | 風船アート

[風船アート/風船サンバ]

気を取り直して午後の授業に行く。
ヤフートップの表示がなくなると、とたんに電話、メールがなくなった。ヤフートップというのはすごい威力である!

私は平常心で教壇に立ったのだが生徒の方がそうではなかった。
女生徒からは「先生って駅に女もんの下着吊るしてるの?」と先制パンチを食らわされた。
「下着じゃないの!サンバの衣装!上着!」と諭した。

ネットを見ている男子生徒からは「先生は今2ちゃんねるを見てはいけません!」と同情された。
何でも2ちゃんの世界では私が勝手に駅構内でパンツやブラをぶら下げているということになっているらしい。
それではただの変態だ。非難されるわけである。

神奈川新聞の‘下着’表現には功罪がある。
功はこのニュースが私が願うより、記者がねらうよりはるかに想像を超える広がりを見せたこと。
罪は私にとって最後まで下着を展示したと言われ続けることとなってしまったこと。

もうひとつある。
下着と並んでセンセーショナルな表現、“アートか? 卑わいか?”である。
この言葉も最後まで見出しとして用いられ、議論の対象になり続けた。

これについて私の知人が名文句を残した。
「そもそも‘アートか 卑わいか’ と対立させることに間違いがある。
北川さんの作品は“卑わいなアート”であるのだから!」・・・・・これって名言?