
「ローレライ」狙いで行った近所のビデオ屋で、新作の棚に並んでいたこの作品。井筒和幸監督ってことで、借りることに。
井筒作品、「晴れ、ときどき殺人」、「二代目はクリスチャン」、「のど自慢」・・・結構好きでして。
で、この作品、笑いました・・・、そして、泣かされました!
さて、ストーリーは、(ネタバレあり)
舞台は、1960年代終盤の京都。
主人公の松山康介(塩谷瞬)は、女の子にモテるためにビートルズカットにするようなお調子者の親友・紀男とともに、ひょんなことから朝鮮高校と関わることに・・・。
そして、康介は、朝鮮高校の女子生徒・キョンジャ(沢尻エリカ)に淡い恋心を抱く。だが、キョンジャは、朝鮮高校・番長アンソン(高岡蒼佑」)の妹。その上、キョンジャには厄介者扱いされてしまう。
しかし、キョンジャへの思いを募らせる康介は・・・。
康介の思いとは裏腹に、康介の母校・東高校空手部とアンソン達は、町で会うごとに、やったりやられたりと小競り合いを繰り返す。(この小競り合い、壮絶なものもあったが、笑いの要素を含んだものも多く、ちょっと楽しめた。)
康介は、自分の思いをキョンジャに伝えるため、キョンジャが演奏していた「イムジン河」をギター演奏で唄う練習をする。その練習を手伝ってくれたのが、楽器屋で偶然であった坂崎だった。そして、その坂崎から「イムジン河」の歌に託された南北分断を悲しむ内容を聞き、また、坂崎の酒屋に集う老人達や坂崎から朝鮮領土の歴史を知らされる康介。その時、康介と紀男は、こう聞かれる、
「兄ちゃん、明日戦争行けいわれたらどうする?」
返答に困る康介と紀男・・・。このシーン、自らの意思ではなく、他の国の大きな力によって分断された南北の悲惨な運命を台詞で見せてくれる胸のつまるシーン。
その後、歌という架け橋をもとに康介は、相手のことを知ろうとする誠意と熱意で、キョンジャだけでなく、アンソンやモトキ、チェドキとも親しくなっていく。
しかし、それと反比例するように、東高とアンソン達の抗争は、日増しに激化・・・。
その抗争のために、康介と友達の約束をしたチェドキが、犠牲になって亡くなってしまう。
チェドキの葬儀に参列する康介、キョンジャ、アンソン、モトキ・・・。
それぞれの思いのもと、泣き崩れる彼ら。
しかし、チェドキのあぼじ(父親)は、康介に「帰ってくれ!」と。
チェドキの父親(笹野高史)は、息子を日本人に殺されたことで、昔の悔しい思いがわきあがる。
日本の占領下の朝鮮で、たった一枚の紙切れを突きつけられ、異国の地・日本に無理やり連れてこられ、牛や豚のように扱われてきた今までの虐げられた生活を日本人である康介にぶつけるシーン、ここでも言葉がその情景を見せてくれる、本当に父親の言葉が、心に響き泣かさる。この笹野さんが、上手い
友人の死さえも一緒に弔えない自分の不甲斐なさと、音楽では何も出来ないと苦悩する康介は、帰りぎわにギターを川に投げ捨てる。
その時、アンソン達は、「復讐」という戦争を東高の空手部に仕掛ける。
血みどろになって戦うアンソン達。
叩かれた時の痛み、流す血は、朝鮮も日本も同じなんだが・・・。
その頃、康介は、無意識にラジオ局の「フォーク勝ち抜き合戦」へ・・・。
そこで、待っていたプロデューサー(大友康平)から「イムジン河」を歌うように言われ、戸惑う康介。
同時に、局側から歌の中止がかかる。
しかし、局の反対に対して、強行に放送を実行しようとするプロデューサーが、その時、怒鳴った。
「歌っちゃいけない歌なんて、ないんだ!」
その言葉に、自分の思いをこの曲に託し、歌で心と心を繋ごうと泣きながら熱唱する康介。
そして、ラジオから流れるその歌を聴いていたキョンジャは、葬儀の席へそのラジオを持って行き・・・。泣きながらも聞き入る葬儀の参列者達。
唄い終えて、局を出てくる康介。
その康介を局の前で待っていたのは・・・、自転車でかけつけたキョンジャだった。
この他にも、アンソンと桃子の国籍を超えた危なっかしい恋のハッピーエンドや毛沢東に傾倒し、「毛語録」を崇拝する教師・布川(光石研)が、ソ連から亡命したストリッパーと恋に落ちたり、ノンポリで女のことしか考えてなかったような紀男が、ベトナム戦争の悲惨さを訴え、赤ヘル軍団に入るなど、60年代後半の時代背景を上手く絡めたサイドストーリーも、また、面白く見ごたえある。
この作品、エンドロールで、数年後のキョンジャと康介、アンソンと桃子、教師の布川、ノンポリの紀男、それからアンソンの友達がそれぞれにどうなったかを撮ってある。これがまた笑える。
本当に、最後まで飽きさせない映画だった。
それにしても、全編笑い満載で、テンポと間、それに笑いてんこ盛りの脚本と演出に
。
俳優もベテランの上手さは言うまでもないが、若手の自然体の演技がなかなか上手いし、耳障りに聞こえない大阪弁がうれしい。
久々に満足、満足!!の作品であった。
人間、喜怒哀楽に国境は無い・・・そして、愛にも!
そんなことを感じさせる作品だった。

どうか一つ、何卒一つ、よろしくポチッとお願いします。

こっちもポチッとヨロシクデス。
井筒作品、「晴れ、ときどき殺人」、「二代目はクリスチャン」、「のど自慢」・・・結構好きでして。
で、この作品、笑いました・・・、そして、泣かされました!
さて、ストーリーは、(ネタバレあり)
舞台は、1960年代終盤の京都。
主人公の松山康介(塩谷瞬)は、女の子にモテるためにビートルズカットにするようなお調子者の親友・紀男とともに、ひょんなことから朝鮮高校と関わることに・・・。
そして、康介は、朝鮮高校の女子生徒・キョンジャ(沢尻エリカ)に淡い恋心を抱く。だが、キョンジャは、朝鮮高校・番長アンソン(高岡蒼佑」)の妹。その上、キョンジャには厄介者扱いされてしまう。
しかし、キョンジャへの思いを募らせる康介は・・・。
康介の思いとは裏腹に、康介の母校・東高校空手部とアンソン達は、町で会うごとに、やったりやられたりと小競り合いを繰り返す。(この小競り合い、壮絶なものもあったが、笑いの要素を含んだものも多く、ちょっと楽しめた。)
康介は、自分の思いをキョンジャに伝えるため、キョンジャが演奏していた「イムジン河」をギター演奏で唄う練習をする。その練習を手伝ってくれたのが、楽器屋で偶然であった坂崎だった。そして、その坂崎から「イムジン河」の歌に託された南北分断を悲しむ内容を聞き、また、坂崎の酒屋に集う老人達や坂崎から朝鮮領土の歴史を知らされる康介。その時、康介と紀男は、こう聞かれる、
「兄ちゃん、明日戦争行けいわれたらどうする?」
返答に困る康介と紀男・・・。このシーン、自らの意思ではなく、他の国の大きな力によって分断された南北の悲惨な運命を台詞で見せてくれる胸のつまるシーン。
その後、歌という架け橋をもとに康介は、相手のことを知ろうとする誠意と熱意で、キョンジャだけでなく、アンソンやモトキ、チェドキとも親しくなっていく。
しかし、それと反比例するように、東高とアンソン達の抗争は、日増しに激化・・・。
その抗争のために、康介と友達の約束をしたチェドキが、犠牲になって亡くなってしまう。
チェドキの葬儀に参列する康介、キョンジャ、アンソン、モトキ・・・。
それぞれの思いのもと、泣き崩れる彼ら。
しかし、チェドキのあぼじ(父親)は、康介に「帰ってくれ!」と。
チェドキの父親(笹野高史)は、息子を日本人に殺されたことで、昔の悔しい思いがわきあがる。
日本の占領下の朝鮮で、たった一枚の紙切れを突きつけられ、異国の地・日本に無理やり連れてこられ、牛や豚のように扱われてきた今までの虐げられた生活を日本人である康介にぶつけるシーン、ここでも言葉がその情景を見せてくれる、本当に父親の言葉が、心に響き泣かさる。この笹野さんが、上手い

友人の死さえも一緒に弔えない自分の不甲斐なさと、音楽では何も出来ないと苦悩する康介は、帰りぎわにギターを川に投げ捨てる。
その時、アンソン達は、「復讐」という戦争を東高の空手部に仕掛ける。
血みどろになって戦うアンソン達。
叩かれた時の痛み、流す血は、朝鮮も日本も同じなんだが・・・。
その頃、康介は、無意識にラジオ局の「フォーク勝ち抜き合戦」へ・・・。
そこで、待っていたプロデューサー(大友康平)から「イムジン河」を歌うように言われ、戸惑う康介。
同時に、局側から歌の中止がかかる。
しかし、局の反対に対して、強行に放送を実行しようとするプロデューサーが、その時、怒鳴った。
「歌っちゃいけない歌なんて、ないんだ!」
その言葉に、自分の思いをこの曲に託し、歌で心と心を繋ごうと泣きながら熱唱する康介。
そして、ラジオから流れるその歌を聴いていたキョンジャは、葬儀の席へそのラジオを持って行き・・・。泣きながらも聞き入る葬儀の参列者達。
唄い終えて、局を出てくる康介。
その康介を局の前で待っていたのは・・・、自転車でかけつけたキョンジャだった。
この他にも、アンソンと桃子の国籍を超えた危なっかしい恋のハッピーエンドや毛沢東に傾倒し、「毛語録」を崇拝する教師・布川(光石研)が、ソ連から亡命したストリッパーと恋に落ちたり、ノンポリで女のことしか考えてなかったような紀男が、ベトナム戦争の悲惨さを訴え、赤ヘル軍団に入るなど、60年代後半の時代背景を上手く絡めたサイドストーリーも、また、面白く見ごたえある。
この作品、エンドロールで、数年後のキョンジャと康介、アンソンと桃子、教師の布川、ノンポリの紀男、それからアンソンの友達がそれぞれにどうなったかを撮ってある。これがまた笑える。
本当に、最後まで飽きさせない映画だった。
それにしても、全編笑い満載で、テンポと間、それに笑いてんこ盛りの脚本と演出に

俳優もベテランの上手さは言うまでもないが、若手の自然体の演技がなかなか上手いし、耳障りに聞こえない大阪弁がうれしい。
久々に満足、満足!!の作品であった。
人間、喜怒哀楽に国境は無い・・・そして、愛にも!
そんなことを感じさせる作品だった。




奇遇ですなぁ、、、
実はあたしは、田辺キャンパスを知りません。
という年なのですが、、、内緒ですyo、、
ここもみてください!
http://blog.livedoor.jp/nekohimeja/archives/30596961.html
またよろしくおねがいしますね!
トラバ有難うございます。
ワタシも、笑った&泣いた、でございます。
こちらからもTBさせてください。
ここの方が、わかりやすかったです。
また見てください。
http://blog.livedoor.jp/nekohimeja/archives/30648002.html
丸物百貨店は、近鉄百貨店でしたか・・・。
学校帰りに、ちょこっと寄ったりしてたんですがねぇ~。
なんせ、近鉄で通ってたもんで、冷泉さんのご近所の学校、ハハハァ。私の時は、地下鉄出来てましたよ。
>ahahaさんへ
これ、思いのほか泣かされました。後半、ダダ泣きです。で、腹よじれるほど笑いました。
昔の吉本新喜劇のギャグが、また、懐かしくって・・・。
個人的には、ノンポリの紀男キャラ好きですね。
エンドロール良かったですよね。
康介も嫌がってた家業のお寺継いで「お坊さん」になってたし(笑)
台詞が全編面白かったし、聞かせましたね。
よく出ていますよね!
そうですよね。笑いの中に涙アリって感じで・・・。
とても楽しんで、ダダ泣きした作品でした。
とうとう、この映画、見なかったなぁ・・・
私が応援してるALFEEの幸ちゃん(坂崎)がモデルとか?
幸ちゃんは、確か、試写会に参加されてました・・・
そうそう、「坂崎」のモデルは、アルフィーの坂崎さんなんですよ。新生(?)フォークル(フォーク・クルセザーズ)にも坂崎さん参加されてたんじゃなかったけ?
この映画、面白かったですよ。